虹架かるセカイは愉快に歌う

宇野木真帆

19話:Timeless memory(脚本)

虹架かるセカイは愉快に歌う

宇野木真帆

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〇教会の中
  ─12月25日・午前6時45分─
  くそっ!!どけっ!!!
  栗木田!!!?そこにいるんだろ!!?
栗木田 真衣「そ、その声って!!?」

〇綺麗な教会
栗木田 真衣「もうやめて!!! なんでひっさにこんなこと!!?」
栗木田 真衣「やめて!!やめてってばーーー!!!!」
国ノ影「一端引け!! その子に近づくと消されるぞ!!」
栗木田 真衣「くぅ、重い・・・」
栗木田 真衣「はやく、中へ・・・ 二人とも、しっかり・・・」
国乃景「砲撃用意」
国ノ影「え?」
国乃景「この教会ごと!! ぶっ壊すんだよ!!!」
国ノ影「はっ、はい!!」

〇荒廃した教会
栗木田 真衣「ひっさ!!?お兄さん!!? 大丈夫!!?」
栗木田 真衣(こんなに血が出ているのに・・・)
栗木田 真衣(生きてるなんて・・・)
威流 楓「はぁ。こんな痛い思い久しぶり」
威流 緋雨「とにかく、栗木田、お前が無事で良かった」
栗木田 真衣「でも!二人は・・・」
威流 楓「時間がなくて、全然話せなかったけど」
威流 楓「おれたち不死身のヒーローなんだ! 助けにきたよ!」
威流 楓「あれ?緋雨? いつものツッコミは?」
威流 緋雨「あんたがいつもふざけているから」
威流 緋雨「こんな世界もわるくなかった」
威流 楓「それはなにより」
国乃景「おいおい。まだ生きてるの?」
国乃景「総員!!砲撃準備だ!!」
栗木田 真衣「なんかさ。今、こんなこというの・・・ 本当に変なんだけど」
栗木田 真衣「すっごく爽やか!」
威流 緋雨「そうだな」
威流 緋雨「栗木田。最後に」
威流 緋雨「お願いがあるんだ」
栗木田 真衣「な~に?何でもきいちゃうよ!」
威流 緋雨「生き返らせてほしい人たちがいる」
威流 緋雨「俺の家族だ」
威流 緋雨「神になるお前なら、出来るはずだ」
栗木田 真衣「わかった」
栗木田 真衣「絶対!!生き返らせるから!!」
国乃景「さぁ、これで終いだ」
国乃景「砲撃用意ー!!」

〇荒廃した教会
国乃景「う、撃てーーーー!!!!」
  ─12月25日・午前6時49分─
  ─キリスト再臨─
???「マッタク煩イナ。 永遠ニ時ヲ止メテヤロウカ」
???「ソレデハ永遠ニ、赦シガ訪レマセンヨ」
???「ドウダ? ソノ身ノ魂ハ?」
???「残念ナガラ。 全クモッテ理解シテオリマセン」
???「永遠ノ命ノ意味ヲ」
???「原罪ヲ赦スニハ至ラヌカ」
???「ハイ」
???「苦難ノ世界デ、永遠ヲ理解スルハ、難アルガ」
???「ソレガ罪」
???「人間ヨ。 再ビ魂ヲ研磨シ、次ノ審判ニ、備エヨ」

〇城の救護室
マッテオ「笑って、シャーロット」
シャーロット「ごめんなさい! 駄目よね!私がそんな顔してたら・・・」
シャーロット「ベッドの番号、13番って。 ちょっと不吉だけど・・・」
マッテオ「大丈夫。そんなものに振り回されないで」
シャーロット「そうよね!」
シャーロット「また明日! 退院の時間に来るわね!」
マッテオ(大丈夫。きっと明日退院できる・・・)
  翌日、迎えに来てくれたシャーロットと、俺は病院を後にした。

〇ファミリーレストランの店内
野田 友弘(いつになく張り切って練習してたからな)
吾妻 緋色「わるい。寝てた」
野田 友弘「なんか夢みた?」
吾妻 緋色「変な夢だったな」
吾妻 緋色「俺がキリストの血で、この国で戦争が起きて、最後は神が降臨した」
野田 友弘「まさに夢だな!」
野田 友弘「ていうかそれ! さっきの最後の晩餐の話だろ!?」
吾妻 緋色「たしかに」

〇車内
吾妻 緋色「シートベルト外したら危ないぞ」
吾妻 日晴「平気だって!」
吾妻 緋色(さすがにシートベルトは気にしすぎか)
吾妻 日晴「よし!撮れるかな!」
母さん「疲れたら交代するわよ?」
父さん「いや、大丈夫だ。ありがとう」

〇教室
  ─9月・夏休み明け初日─
松本 恵理「は~い♪ 今日は転校生の紹介をするわよ~!」
野田 友弘「男と女、どっちだと思う!?」
野田 友弘「うぉぉぉーー!! めっちゃ可愛いーー!!!」
吾妻 緋色(なんか、前にもこんなことが・・・?)
栗木田 真衣「栗木田真衣です!」
1-A(男子)「お!可愛い!」
1-A(男子)「Aクラの女神きたぁー!」
栗木田 真衣「この間アメリカから帰ってきたばかりです!」
栗木田 真衣「なので日本食にうえてま~す♡ 以上です!」
松本 恵理「栗木田さんの席はあそこよ。 吾妻君の隣がちょうど空いてるから」
栗木田 真衣「ねぇ、ひっさも帰国子女なの?」
吾妻 緋色「ひ、ひっさ?」
栗木田 真衣「あ、あれ? さっき先生、ひさめくんって・・・」
吾妻 緋色「俺の名前は緋色だが・・・」
栗木田 真衣「そ、そしたら・・・ひぃ!かな!?」
吾妻 緋色「いや、お前が言うと、なんか違和感が」
吾妻 緋色「ひっさ、でも、いいけど・・・」
栗木田 真衣「じゃあ!ひっさで!」
吾妻 緋色「あぁ、栗木田。 これからよろしく」
栗木田 真衣「うん!よろしくね!」

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