エピソード1(脚本)
〇荒廃したハチ公前
怪人が現れたぞ!!
逃げろ!!!!
怪人ダーク「ガハハ、この街は俺が占領してやったぜ!」
「そこまでだ!!」
ヒーリング「正義の怪人、ヒーリングここに参上!!」
怪人ダーク「何だお前?これでも喰らえ!!」
ヒーリング「HAHAHA、俺には効かないぞ!!」
怪人ダーク「クッ、この野郎!!!」
怪人ダーク(び、ビクともしねぇ様だな!!)
怪人ダーク(消えた!?)
怪人ダーク「どこだ!!出てこい!!!」
ヒーリング「言われなくてもここにいるさ」
怪人ダーク「近ッッッ!!(マズいこのままだと攻撃される)」
ヒーリング「よっこらせっと」
怪人ダーク「ウワッいつの間に俺が米俵の様に抱えられている!!!!」
〇雲の上
ヒーリング「よし、着いた!!高い高ーい!」
怪人ダーク「いっ、いつの間に空に!?」
ヒーリング「Good Bye!! 二度と地球に来るなよ〜」
怪人ダーク「ウワァァァぁぁァアアア」
ヒーリング「うーむ、火星まで軽く飛んだかな?あの怪人身体が頑丈だから多分生きてるでしょ?」
ヒーリング「よし、後片付けしよう」
〇荒廃したハチ公前
ヒーリング「綺麗になーーーれ☆」
〇ハチ公前
ヒーリング「ふぅー、ハチ公も綺麗になったぞ!!これにて一件落着!!」
〇テレビスタジオ
アナウンサー「今日のヒーリングの活躍は凄かったですね!!」
アナウンサー「まさか暴れている怪人を宇宙に逃してあげている!なんて優しいヒーローなんでしょうか!!」
〇シックなリビング
バカセ博士「お茶の間のウケは良いのよね...皮肉な事に」
ヒーリング「HAHAHAただいま〜ハニー!!お土産にハチミツドーナツを買ってきたよ!」
ヒーリング「ハニーだけにね!!HAHAHA!!!」
ヒーリング「酷いなぁ!!何するんだよ〜」
バカセ博士「オマエは私の作った武器を活用せずに怪人を倒して...この失敗作」
ヒーリング「WHY? ファンクラブが1万人越えで国民栄誉賞も受賞予定の俺が???バカセ博士も頭がバカになっちゃったのかい???」
バカセ博士「上部だけの評価はいいんだよ!!せっかく作った武器のアピールの場がないじゃないか!!!!」
ヒーリング「アピールなら武器展覧会でも作れば良いじゃないか!!」
ヒーリング「俺が来れば沢山のファンが集まるし博士の発明品はSNSで10万いいねは超えるだろうね〜」
バカセ博士「チッ」
ヒーリング「エッ、今舌打ちした?この俺に...舌打ち?ショックだよ...」
バカセ博士「怪人を殺さなきゃ実践で役立つって証明できないダロゥガァァァアア!!!」
バカセ博士「頭が痛いから私はもう寝る」
ヒーリング(何で博士は殺さなくてもいい怪人をあんなに殺したがっているんだろう?)
〇SHIBUYA109
ヒーリング(確かに悪い怪人もいるけど面白い奴や優しい奴も沢山いるのに...博士はバカだなぁ)
ヒーリング(先週の怪人、ポチとタマは地球に観光しに来ていただけだったけど目立ちすぎて通行人に通報されちゃったらしいからなぁ)
ヒーリング(今では笑い話だけど...俺がいなかったら警察が勘違いで銃殺しそうだったという噂を聞いてゾッとしたよ)
〇シックなリビング
ヒーリング「博士や怪人を怖がって攻撃する人はどうすればいいんだろう...」
ビービー、緊急事態発生。緊急事態発生。渋谷に怪人が出現しました!!
ヒーリング「やれやれ、渋谷は怪人のホットスポットらしいな!」
〇SHIBUYA109
怪人x「ウワァァァンウワァァァン」
モブ「み、耳が...!!」
モブ「何て酷い音なんだ!!」
怪人x「うぎゃゃゃゃああああいいあああああああ」
「ヒィ、誰か!助けてくれ!!」
ヒーリング「正義の味方ヒーリング参上!!」
怪人x「うぎゃあああああああああああァアアアァアアアァアアアァアアアァアアアァアアアァアアアァアアアァアアアァア!!」
ヒーリング「グハッみ、耳が!!」
バカセ博士「どうやらここまでの様だな〜♪」
ヒーリング「愛しのハニー、まさか俺を助けに来てくれたのかい!!」
バカセ博士「んなわけねぇだろ」
ヒーリング「とほほほ...ん?にしても何でこの音が平気なんだい???」
バカセ博士「この超高性能イヤホンのおかげで聞こえないのさ、イヤイヤ言ってるガキの声も聞かなくて済むからなぁ〜昔作った甲斐があったわ」
ヒーリング「ちょうだい博士!」
バカセ博士「ヤーだね」
ヒーリング「ケチッッッ!!」
怪人x「ウッウッウガァァァアアアアア!!!」
ヒーリング「ゴハッ」
バカセ博士「アハハ、言い様だなぁ」
ヒーリング「ねぇ博士!!君は俺の味方なんだよね!!まるで君が悪役に見えるんだけど!!!!」
バカセ博士「チッ」
ヒーリング「ま、また舌打ちされたぁぁぁ」
ヒーリング「!?これは、剣!?」
バカセ博士「これでコイツの攻撃を防げるぞ」
ヒーリング「わかったよ博士!これで攻撃を防ぎながら今回も戦わずに解決してみせる!!」
バカセ博士「ならヤラねぇ」
バカセ博士「言ったよなぁ。私は武器のアピールがしたいんだ。丁度いい実験体がそこにいるじゃないか。ヒーリング、コイツを『殺せ』」
〇SHIBUYA109
ヒーリング(どうしよう、考えろヒーリング。考えるんだ...)
〇SHIBUYA109
ヒーリング「HAHAHA、ならいらないさ!!なぜなら俺は戦わずに勝つヒーローだからさ!!!」
バカセ博士「ナッ!?」
バカセ博士「あ!!アイツらいつの間に!!」
〇地球
怪人x「ウギャアアア!!」
ヒーリング(ウゥゥ...み、耳が、どうやらこの音はただの音じゃない様だな)
「○✖︎▲↑↓x...!!」
ヒーリング(別の超音波が聞こえる!!)
怪人xの母「x!無事だったのね!!」
ヒーリング(この怪人の仲間か?)
怪人x「ママ!!このおじちゃんが宇宙まで連れて行ってくれたんだよ!!」
怪人xの母「あらまぁ、ありがとうございました」
ヒーリング「いえいえ、お礼なんて入りませんよxくんのお母さん。なぜなら俺はヒーローですからね!」
ヒーリング(こ、この怪人は子供だったのか!!喋らないから気づかなかった...(あと俺はまだ20代だからおじさんじゃないよ))
怪人xの母「地球は危ない星だから心配でしたけどあなたの様な優しい地球の怪人がいてくれて本当に良かったです」
怪人xの母「x、この方にありがとうってお礼を言ってね」
怪人x「おじちゃんありがとう!! またね、バイバイ〜」
ヒーリング「俺は正義のヒーロー、ヒーリング!!次に地球に来るときは迷子にならない様に気をつけような!!バイバイ!!!」
〇地球
こちら、〇〇テレビの人工衛星のカメラの映像です!何とヒーリングが渋谷で暴れていた迷子の怪人を助けてあげました!!
〇SHIBUYA109
バカセ博士「チキショウガ!!!」
その頃博士はスマホでヒーリングの戦っている様子を見ていた。
そして偶然、渋谷の広告にヒーリングが怪人x親子を助けた所を実況している音声が耳から聞こえて怒りが爆発した
ヒーリング「HAHAHA!!ハニー、ただいま〜」
ヒーリング「グハッッ 今日のパンチはいつもより力が強いじゃないか!!」
バカセ博士「せっ、せっかくの...せっかくの実験の機会を逃したんだぞ!!うわぁぁぁぁん」
ヒーリング(さっきは『ガキの鳴き声を聞かなくて済むからなぁ』って言っていた癖に君の方が子どもじゃないか)
ヒーリング「ヨシヨシ、泣かないでハニー!」
バカセ博士「ウゲッ撫でるんじゃねェ」
バカセ博士「あっ、いつのまに奪ったな!!返せ!!」
ヒーリング「ハイ、みんな注目!!」
あー!!ヒーリングだ!!
剣持ってる!!カッコいい!!!
なんかよくわかんねーけどスゲェェエエ!!
カッコいいぃぃぃい!!!!
最高〜!!!!!
ヒーリング「みんな、この凄い剣は俺の大好きな博士が作ったんだ!凄い博士だよね!!なぜなら俺『怪人ヒーリング』を作った人だからね!!!」
ヘぇ〜そうなんだ!!博士凄いね!!!
バカセ博士「...ッ」
ヒーリング(あっ、黙って行ってしまった。怒らせたかな?)
〇シックなリビング
ヒーリング「ハニー、ただいま〜」
バカセ博士「...」
ヒーリング(やっぱり怒ってるのかな?)
バカセ博士「やるよ...」
ヒーリング「えっ、俺に!?」
バカセ博士「言っとくけど私はオマエの戦わずに勝つ事を肯定はしていないからな...頭痛が酷いから寝るわ」
ヒーリング「あぁ、ありがとう。おやすみハニー」
ヒーリング(何かのワナ...じゃないよね。珍しいこともあるもんだ。今日の夜は槍が降るかもしれないなぁ)
ヒーリング(でも嬉しいなぁ)
ヒーリングが博士を「ハニー」と呼ぶのがいいですね。きっと優しくて甘い声なんだろうなあ。博士の承認欲求との戦いにも彼は戦わず軽妙にかわしていつの間にか自分のペースに巻き込んでる。恐るべし、戦わないヒーロー。
「ヒーリング」という名前の通り、癒しを感じました。ヒーリングとバカセ博士のやりとりから、何だかんだ二人は相思相愛なのだなと、、思いました!ほっこりする作品でした。
昔の戦国武将が戦いで戦わずして勝つ。なんて言ってましたが、それはそれで素晴らしい事です。怪人の中にも良い怪人などがいますから。