ども!ドーンと来てブーンです!(脚本)
〇テレビスタジオ
2xxx年・・・遠いようで近い未来
人類は未知のウィルスに侵され、怪人なる者が大頭する
ウィルスに侵されたためか、人外なる強力な能力を有する彼ら
彼らはその能力を悪用し、各自怪人組織を作り出す
人類はそれらに対抗すべく
人類の英知である科学技術を結集させ
世界中に武装集団ヒーロー組織を結成させるのだった
この物語は、日本の東京に住む怪人の『とあるストーリー』である
ここは、とある撮影スタジオ
アナウンサー「はい! それでは次は 最近人気急上昇のコンビ 『ドーンとブーン』の番です! どうぞ!」
ドーン「どうも! ドーンです!」
ブーン「ブーンです!」
「2人合わせてドーンとブーンです!」
この時何を思ったか
牛頭のドーンは
武装しているブーンに対して
いきなり体当たりをかます!
ブーン「あ、イタッ!」
ブーンは勢いよく、スタジオの床に転がり
後ろ周り一回転してしまう
それを見て、ドッと爆笑する観客達!
ブーン「イテテ・・・ ちょっとお前何すんねん!」
ヨロヨロと起き上がり
手に持ったプラスチック製の剣で勢いよく
ドーンの腹を横殴りにするブーン
ドーン「い、イタッ!」
パシーンという軽快な音がし
軽くのけぞる牛頭のブーン
それを見た観客席から
ドッと笑い声が聞こえてくる
ドーン「い、いや・・・ いつも突っ込まれているから やられる前にやっとこうかなと思うて」
ブーン「アドリブで勝手な事すな! このボケ!」
ドーン「ボケじゃありません! ドーンです!」
武装したブーンに対し
ボケた逆ツッコミをするドーン
観客席からは若干の笑い声が聞こえてくる
ブーン「ほら、見てみい! お客さんからの反応も薄いやないかい! どうしてくれるんや、このボケ!」
武装しているブーンは
一番大きな剣を両手に握りしめ、大きく振りかぶる!
ドーン「えっ! それはとっておきの一番痛いやつじゃ⁈ ちょっと、まっ・・・」
危険を察知した牛頭のドーン
脱兎のごとく
観客席に逃げ込もうとするが・・・・・・
ブーン「逃がすか! ボケェ!」
後ろ向きになり
隙だらけのドーンのケツに
全体重を乗せたフルスィングの一撃をかますブーン
パシーンという軽快な音が
スタジオ全体に響き渡る!
ドーン「あ、イッター! 超イッター!」
あまりの痛さに
ピョンピョンとスタジオを跳ねまわるブーン
その一連のやり取りを見た観客席からは
大爆笑の渦!
〇明るいリビング
ここは戦隊ヒーローの一人
紅一点『虎白加奈』の自宅リビングルーム
時刻は20時頃
虎白 加奈「きゃははは! やっぱり この2人のドツキ漫才は面白いなー」
紅 朱雀「体を張った芸か・・・ 嫌いじゃないな!」
彼の名前は『紅 朱雀』
世界ヒーロー組織の1つ
『三神戦隊鳥獣ジャイ』のリーダーである
彼はチームの一員、『虎白 加奈』の家に
遊びに来ていた
青井 竜二「まー加奈はアクション系が好きだからね」
彼の名前は『青井 竜二』
朱雀や加奈と同じく
『三神戦隊鳥獣ジャイ』の一員であり
軍師ポジである
紅 朱雀「最近、被り物とかの芸も流行り出したし 中々コイツらも考えてやっているよな!」
青井 竜二「まあ、力技系って やってみると意外と難しそうだし 二人ともの呼吸があってこそだろうな」
虎白 加奈「うん! 「イェイー!」の人とかも だから一人でやってるし コンビでやれるとか 相当頑張ってるんだと思うんだよね!」
しばらく三人とも
お笑いの雑談に花が咲き
見ていた番組も終了してしまう
「じゃ、またな!」
虎白 加奈「ほーい! またにー!」
虎白 加奈「あっ! 番組の当選が流れてる・・・ て・・・うそっ⁈」
〇明るいリビング
それから数日後の休日・・・
紅 朱雀「こんにちわー加奈ちゃんいますかー?」
加奈のお母さん「はーい! ちょっと用事が出来て でかけているみたいだけど・・・」
「えっ!」
加奈のお母さん「あれ? 加奈から何も聞いてなかったの?」
紅 朱雀「あ、ハイ・・・」
加奈のお母さん「あ・・・ それなら ・・・きっとコレかな?」
加奈のお母さんから、謎の手紙を渡され
その内容を見ていく朱雀と青井
「って・・・ 怪人からの は、果たし状⁈」
加奈のお母さん「え・・・ええ・・・ てっきり お二人とも知っているものかと」
怪人からの果たし状の中身は
こうだった
『虎白 加奈』殿
貴公に対し
果たし状をもって決闘を申し込む
場所は〇〇公園の昼14時にて
「た、大変だ⁈ もう14時になる! 急ぐぞ!」
加奈のお母さん「あ、あのちょっと・・・ それは・・・」
朱雀たちに対して声をかける
加奈のお母さんだったが
二人とも脱兎の如くいなくなってしまう
加奈のお母さん「もう・・・ 加奈から聞いた通り そそっかしい、人達ね・・・」
〇見晴らしのいい公園
一方その頃
時刻は14時
加奈の自宅の近所の公園
ドーン「ふっふっふ・・・ 覚悟は出来てるか! 虎白加奈よ・・・」
ブーン「まんまと俺達の前に 1人で現れるとは いい度胸じゃねーか!」
虎白 加奈「・・・」
紅 朱雀「まてっ!」
青井 竜二「そうはさせないっ!」
虎白 加奈「えっ!」
「安心しろ! 加奈! 俺達が来たからには もう安心だ!」
虎白 加奈「えっ! うん・・・」
「って・・・・・・ ん・・・・・・? コイツラ何処かで見たような・・・?」
虎白 加奈「・・・」
「えっと・・・加奈はん・・・ これは、どういう・・・⁈」
虎白 加奈「アハハ・・・ えっと・・・多分こうかな?」
実は数日前
お笑い番組の当選に当たった加奈
当たると好きなコンビを自宅近くに出張してもらえ
時間内で漫才を行ってくれる神サービス
加奈の自宅に届いた果たし状は
怪人である彼らのリップサービス
だったのである
そこに間の悪いタイミングで来た
朱雀と青井
当然彼らはそのことを知らず
色々勘違いしてしまう
虎白 加奈「・・・・・・ 多分、こうだと思う・・・」
「な、なるほどー!」
2人は納得し、ほっとする
「なるほど、そう言う事でしたか・・・・・・」
誤解が打ち解け
和気あいあいとする5人
紅 朱雀「へーこの武器 プラスチック製なのにリアルな造形 してんなー!」
ブーン「分かりますか! やはり漫才の商売道具なんで 手を抜くわけにはいかなくてですね!」
紅 朱雀「うんうん! 真面目な事はいい事だよな! 俺もなんだかアンタらのファンに なっちまったよ!」
〇見晴らしのいい公園
誤解が打ち解けたので
変身をとき私服に戻る朱雀と青井
ブーン「あ、折角なんで レッドはんも、コレ使ってみますか?」
紅 朱雀「お、イイネ! この闇の剣ぽい奴 中二心をくすぐるな!」
ブーン「はっはっは、流石レッドお目が高い! 折角なんで ドーンに一発バーンとかましてください!」
紅 朱雀「おお⁈ じゃ、遠慮なく!」
ドーン「い、イタッ!」
紅 朱雀「ち、ちょっと気の毒だな・・・」
ブーン「はは、そうですか!」
虎白 加奈「あ、ハイハイ! 次、私がやるー!」
ブーン「お、真打が来ましたな! 加奈はんにはコレを・・・」
虎白 加奈「わーい! テレビで見た一番ゴツイやつだ!」
虎白 加奈「じゃ、サクッと行くね!」
ドーン「どうぞ!」
ドーン「あー・・・!」
ドーンは悲鳴を上げ
遥か彼方に吹き飛んでいく・・・
虎白 加奈「あ、アレ?」
ブーン「あ、しまった・・・ 気合入れすぎて、本物の武器 持ってきてしまった・・・」
〇見晴らしのいい公園
「ハハハハハハ!」
(いや、笑い事じゃねーだろ・・・ とりあえず、加奈のゴリラは 怒らせないでおこうか・・・)
・・・今日も地球は
いたって平和である
おしまい
「レッドはん」て(笑)…。怪人でも漫才師はやっぱり関西弁なんですね。ヒーローも怪人も基本的には仲良く共存している世界観が平和で読者も和みます。
うん、平和が一番!
ドーンとブーンいいコンビですね!
楽しそうな漫才で、これは人気出ますよ!
リップサービスまで出来るとは…当たるとめちゃ嬉しいやつですね!
私も間近で見てみたいです!笑