第七話 ゾンビワクチン(脚本)
〇古いアパート
犬「わんわんわん!」
高橋美奈「え!?あ!!」
犬「わんわんわん!」
ゾン「うぅぅ〜うぅぅ〜」
犬「わんわん〜」
ゾン「うぅぅ〜うぅぅ〜」
犬「わんわん!」
高橋美奈「・・・」
高橋美奈「あ、あれ!」
ゾン「うぅぅぅ〜」
高橋美奈「え!?」
高橋美奈「なに?」
ゾン「うぅぅぅ」
高橋美奈「これを・・・私に?」
ゾン「うぅん」
高橋美奈「なんだか、あなただけ、他のゾンビとは違う」
ゾン「は!?」
高橋美奈「なにこれ?新聞の切れ端で・・・?」
きけんなこと するな
高橋美奈「これ・・・」
高橋美奈「ちょっと!」
松岡力「おい、美奈、もう犬はほっとけよ」
松岡力「ん?美奈、それ!」
松岡力「お!なにこれ!食いもんじゃねえか! これどうしたんだよ!」
高橋美奈「・・・」
〇コンビニの店内
ビー「なぁ!ゾン!いつまでこんな事するんだ?」
ゾン「・・・」
ビー「ここの食料も、もうあんまりないよ」
ゾン「・・・」
ビー「ゾン!」
ゾン「・・・」
ゾン「あの子が危険な目に合わなくてもいいように」
ビー「だからってあいつに騙されてるのは変わらないんだよ」
ゾン「わかってるよ・・・でも」
ゾン「今の僕には、これくらいの事しか出来ないんだよ・・・」
ビー「・・・」
ゾン「遠くからでもいい、あの子のことを見守ることが出来れば」
ゾン「それでいいんだ」
ビー「ゾン・・・」
〇汚い一人部屋
ビー「うーん・・・」
ビー「これじゃない」
ビー「よし!」
ビー「あそこならあるかも」
〇図書館
北地区図書館
ビー「たしか、ここにあったような」
ビー「違う!」
ビー「これでもない!」
ビー「ん?」
ビー「あった!これだ!」
〇古いアパート
ゾン「・・・」
高橋美奈「あ!あのゾンビ」
高橋美奈「また?」
ゾン「うぅ、うぅ」
高橋美奈「待って!」
ゾン「うぅ?」
高橋美奈「あなたは、なんでこんな事を・・・」
ゾン「うぅぅぅ・・・」
高橋美奈「え?袋の中?」
これでもう きけんなめにあわない
高橋美奈「理由になってないよ」
ゾン「・・・」
高橋美奈「あ!ちょっと!」
高橋美奈「・・・」
〇図書館
ビー「あった!これだ!」
ゾンビの歴史
ビー「よし、なになに?」
ビー「・・・」
ビー「は!これは!」
〇汚い一人部屋
ゾン「はぁ〜まぁそうだよな」
ゾン「あの子、困ってたよな」
ゾン「今やってること、迷惑なのかなぁ」
ビー「おい!ゾン!」
ゾン「あぁ、どうしたの?そんな勢いで?」
ビー「おい!すげえ事、わかったよ!」
ゾン「すごいこと?」
ビー「うん!これを見ろよ!」
ビー「実は、ゾンビが人間に戻る方法が1つあんだよ!」
ゾン「え!?人間に!」
ビー「そう!そもそも事の発端は、昔、偉い博士が不老不死の薬を作ろうと思ったんだ」
ビー「しかし、出来上がった薬は人をゾンビにしてしまうものだったんだ」
ゾン「うん」
ビー「たしかに、ゾンビになってしまえば、寿命で死ぬことはない」
ビー「ただし・・・生きている事も出来ない」
ゾン「だから、これがなんなんだよ?」
ビー「本題はここからだ」
ビー「ある日、その助手がゾンビ化した博士を元に戻そうとワクチンを作っていたんだ」
ビー「えっと、ここに書いてあるこれだよ」
ゾンビ回復ワクチン
ビー「そのワクチンは、今でも研究室の地下に眠っているという噂なんだ」
ゾン「なんだって!」
ビー「つまり!それさえあればあの子に近づけるって事だよ!」
ゾン「・・・」
ビー「探すだけの価値はあるだろ?」
ゾン「うん!」
〇商店街
松岡力「くそ!なんなんだよ!」
高木重美「この辺りいないんじゃなかったの?」
松岡力「知るか!」
「うぅぅぅー」
松岡力「クソ野郎が!」
ゾンビ「うぐぐ」
松岡力「くそ!何匹いるんだよ!」
高木重美「どうするの?」
松岡力「どうするって、早く逃げるぞ!」
ゾンビ「うがががー」
高木重美「きた!」
松岡力「くそ!」
松岡力「あ!重美!てめえ!」
ゾンビ「うががが!」
松岡力「んだよ!あっちいけよ!」
〇ビルの裏
松岡力「くそ、しつこいゾンビ野郎だな!」
ゾンビ「うぅぅぅ!」
松岡力「あ!あそこなら隠れられそうだ!」
〇リサイクルショップの中
松岡力「頼むよ〜、俺なんかより重美の方が美味いぞ」
ゾンビ「うぅぅぅ」
松岡力「きた!」
ゾンビ「うぅぅぅ」
ゾンビ「・・・」
松岡力「・・・」
松岡力「行ったか?」
松岡力「ふぅ〜、危ねぇ〜」
松岡力「くそ、重美のやろう、裏切りやがって」
ゾンビの影「うぅぅぅ」
松岡力「ん!?」
〇アパートのダイニング
高橋佳子「スヤスヤ」
高橋美奈「残り1つか・・・」
〇リサイクルショップの中
ゾンビ「うぅぅぅー!」
松岡力「うわーー!誰かー!」
ゾンビ「うがががー!」
松岡力「くそ!この化け物め!」
松岡力「これでもくらえ!」
ゾンビ「うぅぅ」
松岡力「やったか?」
松岡力「んだよ!脅かすなよ」
松岡力「え?」
「うわーーー!!」