エロ漫画異世界転生 vsチャラ男先輩2(脚本)
〇教室
気まずい。月曜日を迎えて今は授業中だ。山谷は昨夜のことをまだ怒っているようだった。
俺は未だに彼女にバイトを辞めさせる言葉を持たない。しかし、彼女が犯される期日は刻々と迫っていた。
──キーンコーンカーンコーン
授業終了のチャイムが鳴る。これから昼休みだ。
佐々木弱太郎「あの──」
俺は勇気を出して彼女に呼びかける。しかし────
彼女はそれを無視して去っていってしまった。
〇学校の屋上
教室にそのまま居るのは気まずいので、屋上に避難して食事を取る。購買の惣菜パンをモソモソと噛んだ。
「よお」
その時、突然声をかけられる。
現れたのはこの二人だった。
モブ谷エー吉「落ち込んでるんじゃないかと思ってよ」
古町モブ次郎「来てやったぞ」
俺は言葉に詰まる。心配してくれたことはとても嬉しい。でも、俺は彼らに相談できるほど彼らに詳しくなかった。
モブ谷エー吉「どーせ、山谷さん絡みだろ。モテねー俺らには対して言えることはないけどさ。愚痴ぐらい言えよ」
古町モブ次郎「俺はモテないわけじゃないぞ」
モブ谷エー吉「はいはい」
だけど、ここは二人の好意に甘えよう。俺は二人の言葉でそう思った。
佐々木弱太郎「ありがとう。実は────」
俺はこれまでの経緯を軽く説明した。
モブ谷エー吉「なるほどなー」
古町モブ次郎「ふむ」
二人は説明の根拠となる転生やエロ漫画のことを話していないにもかかわらず、俺の話を信用してくれた。
モブ谷エー吉「まあ、いきなりバイト辞めろってのは難しいよな。今の生活スタイル崩せって話になるし」
古町モブ次郎「そうだな。具体的な根拠を示さないと無理だろう」
モブ谷エー吉「そこの居酒屋の店長に注意してもらうとかどうだ? 店長も自分の店でいざこざは嫌だろう?」
古町モブ次郎「それは難しいな。店長からすれば店員であるその男は身内だ。対してこちらは部外者だからな。軽くあしらわれて終わりだ」
モブ谷エー吉「ダメかー」
古町モブ次郎「まあ、それでもそういう注意喚起を周りにたくさん発散して相手を警戒させられれば防げるかもな」
モブ谷エー吉「うーむ」
二人に相談してなにかが進展したわけではない。それでも、心の負荷が少し軽くなる気がした。
そして、彼らの本当の友人を必ず返そうと再び決意するのだった。
〇学校の廊下
夕方。放課後の校舎を歩く。俺は歩きながら、山谷の説得方法に思考を巡らす。するとその時────
雫川先輩が現れた。
雫川綾乃「ちょっといい?」
雫川先輩は空き教室の方を指差す。俺は頷いて彼女の後に着いて行った。
〇教室
彼女にしたがって椅子に座る。
雫川綾乃「サヤのことなんだけど」
話題はやはり予想できたもの。彼女はサヤ側の筈だ、俺のことを叱りに来たのだろうか。
雫川綾乃「よければ詳しく聞かせてくれない? 大切なことだと思うから」
しかし、続きの言葉は意外なものだった。
佐々木弱太郎「サヤからも聞いているでしょう。俺の言うことなんて・・・・・・」
雫川綾乃「あなたの話を聞くまでなんとも言えないけど、サヤの話を聞く限りあなたは信用できると私は思う」
雫川綾乃「だから話して」
俺は彼女の優しさ笑みに助けられて話し始めた。
佐々木弱太郎「実は────」
俺はこれまでの経緯を説明した。
雫川綾乃「なるほどね。実は私もあのバイトの人のことはあまり良く思っていなかったの」
佐々木弱太郎「そうなんですか」
雫川綾乃「前に一度、サヤのバイト先に遊びに行ったことがあるんだけどしつこく絡まれて」
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