エピソード4(脚本)
〇個室のトイレ
次の時間はお昼だが俺はトイレでひたすら腰椎をこすってる。
言い忘れていたが、お腹が減ると腰椎をこするんだ。
まぁお腹を満たすというよりも、快感を得ているだけだが・・・
骨男「はぁ///癒されるし気持ちーお腹が満たされりゅぅうー」
いつもこんな感じで変態チックに食事みたいな儀式を楽しんでいた。
でもたまに邪魔が入ることがある。
それは1軍で尚且つ、俺の彼女に振られて何故か俺を恨んでいる竹杉健士郎一味が、たまにお昼の時間、トイレに来るのだ。
来たときは息を殺してやり過ごしていたが、今日は夢中になり過ぎて声が大きくなり、健士郎一味に声をを掛けられてしまった。
健士郎「大丈夫か?変な声出してたけど」
骨男(ヤバイ。バレたら鬼を見るより怖いことになるぞ。)
骨男(よし、こうゆう時は口蓋骨)
【口蓋骨とは、口蓋部を構成する骨である。ヒトの口蓋骨は、顔面の中心部、上顎骨の後方に左右対称に2つ存在する】
骨男(を押して声を変えよう。)
やり過ごせるかは分からないが、やってみる価値がある。
骨男「おなかの調子が悪くてYOそれでもがいてたんYO」
キャラを変える作戦に俺は出た。
健士郎「そうなのか、いやーあの骸骨探しててさ、よくトイレにいるとか言ってたから探してたんだ」
健士郎「俺が告った奴と付き合って皆に自慢げにイチャイチャしやがって許せない」
骨男(俺こんなに恨まれてたの?相当ヤバイんですけど。)
骨男「ここには来ないかな………西側のトイレにいるとかいってたYO」
健士郎「サンキュー、じゃーな」
と、トイレのドアを開けてどこかに行った。
骨男(た、助かったー。)
骨男(あれ普通にしてたら殺されてたぞ?あー神経削られるー。)
俺は手を洗い、のんきにトイレの外に出ると、
健士郎「おーっとっと、やっぱりお前だったか。ばかにすんのもいい加減にしろよ」
健士郎がドアの前で、出待ちをしていたのだ。
〇学校の廊下
骨男「あ……………………」
俺は走馬灯が見えた。
これ全身の骨を砕かれるか、犬の餌にされちまうよ。
俺は覚悟を決めた
彼女への遺書を骨盤
【骨盤は、大腿骨と脊柱の間で体を支える、強固に一体化した一群の骨である】
に刻もうとした時、
こなみ「どぉーしたの?」
救いの神の声が聞こえた。
健士郎「こ、これは桜井さん、こんにちわ」
一気に健士郎の態度が変わった。
骨男(こいつ、こなみの前だけいい顔しやがって!たち悪っ!)
こなみ「2人とも仲いいんだー。噂で悪いとか聞いてたから安心したよ~」
骨男「はいはい、もう良いから早くいこいこ」
俺は「早くここから逃げたい!」その一心でこなみを教室まで引っ張りながら向かった。
こなみ「ちょとー、そんな強引に引っ張らなくてもちゃんとついていくから引っ張らないでぇー」
〇教室
教室に入るや否、ほっとため息をついた。
その後、4時間目、5時間目とあまり目立たないように過ごしていた。
万が一見つかっても、こなみが居ればまず大丈夫だが、見つからないのは無理がある。
だって、ほら、骸骨だし、ね?
まぁ、そう言うわけでこなみにさっきの事を話すと、
こなみ「私は骨男君を、全身全霊で守ります。例え世界が壊れようとも!」
と、大きい胸を張って答えた。
骨男(かわいっ)
骨男「ありがたいけど、壊れそうなの君の頭だし大げさすぎだな」
これをクラスでまあまあ大きな声で話してる俺らも頭おかしいがな。
「~バカップルだ~」
ほら、言わんこちゃない。
またそんな目線が俺たちに向いた。
骨男「だから、今日は一緒にいようね?」
俺は超絶可愛い子猫みたいにこなみに頼むが、
こなみ「でも私、放課後友達とカラオケ行くんだよねーごめん!」
即答されてしまった。
ふぅあ?!見殺しにするつもりか?と言いたいところだが、彼女が楽しんでいる姿を見ると自分もうれしい。
だから・・・
骨男「行ってらしゃい」
と、一言。
そう言うのが彼氏、男の役目だと思った。
男の本能的に女性は傷つけてはいけないと、傷つけたやつはクズと、そう思っている。
だって女の人は、笑ってる姿が一番素敵なのだから。
骨男(臭いセリフは置いといて、普通に楽しんできてほしい!)
骨男「だって可愛いんだもん!」