エピソード3(脚本)
〇教室
国語の恥ずかしい時間を終え、次は体育だ。
俺は運動も出来るのだが、油断するとどこかの骨が外れてしまうのだ。
一例としては、サッカー部の試合の助っ人に行った時、ゴール前にボールが来てシュートを決めようとした時、足の脛骨
【脛骨とは、四肢動物の後肢を構成する長骨の一つである。大腿骨に次いで2番目に長い骨である。】
がゴールキーパーの太ももに、刺さってしまった。
ゴールは決まったが、この一軒以来、部活の助っ人に呼ばれる事はなくなった。
理由は察して欲しい。
しいて言うならば、キーパーはその後2週間入院。その後も車椅子生活になった。
でも今日の内容はバレーボールだ!
この競技は激しくボールを打たない限りは、あまり外れる要素がないので安心してできそうだ。
〇学校の体育館
みんなで体育館に移動して準備体操をしていると、1軍の女子たちが
「汗かきたくなーい」
「メイク落ちるー」
などうるさい事を言っているが、
こなみ「よぅし皆がんばろー!」
と、やる気を出していた。
もーぉ~可愛いすぎて地球を破壊する勢いだ。
それはそうだ。
ゆるふわ巨乳で顔も童顔でめちゃかわいい。
デレデレなのもまたいい。
骨男(あー。最高の彼女持ったー!!)
そんなことを思っていると、
「今日はバレーボールだ。各自五人組を作って練習開始」
先生のド太い声が聞こえた。
すると、こなみがハムスターみたいに近寄ってきて、
こなみ「骨男~一緒に組もうね?」
肩に寄り添ってきた。
骨男「当り前さ。君と組まずに誰と組むんだ」
またここでバカップルぶりが発動された。
すると横から大輝が、
大輝「いやいや5人組だし俺いるし、しかも見てるこっちが恥ずかしいの。皆見て見ぬふりだぞ」
冷たい目で見てきた。
骨男「なんだよ大輝~邪魔すんなよ~えへへ」
大輝「彼女にデレデレか、このバカップルめ」
大輝は悟ったような顔をしていた。
「あ、言い忘れていたがーグループは男女混合ではなく、男は男、女は女で組めよ」
先生は付け足して言ってきた。
こなみ「ゑーーええ―――――――――何でですか先生!男女差別ですよ?」
骨男「そうですよ先生、別にいいじゃないですか」
「前、男女で組ませたら喧嘩が起きてしまってなー、そこからは組ませないようにしてるんだ。ルールだからすまんな」
先生は申し訳なさそうに言うと、
こなみ「やだやだ~骨男と一緒がいい!」
と、駄々をこねていた。
骨男(あ、死ねる。可愛すぎる。)
骨男「俺もだ。でもなチームが違ってたって、俺たちは2人で1人だ。誰にも引き裂かれないぞ!」
大輝「あーあーまた始まった。ほんとめんどくさいな、でも見てるだけで面白いからいいや」
大輝は横で俺たちを面白がって見ていた。
〇学校の体育館
「とりあえずチーム作ってやろーよ」
骨男「そーだな」
同級生に促されながら、とりあえずチームを作った。
そして練習を始めた、俺の骨は練習のレシーブや、トスくらいではびくともしなかった。
骨男(これならこなみにかっこいい姿を見せれるぞ)
俺はそう意気込んでその後も練習に励んだ。
そして20分後、試合が始まった。
〇学校の体育館
前半はみんなでボールをうまく繋げて誰かがスパイクを打つ。このような連携を取り、いいチームプレイができていた。
難なく、俺たちのチームは、トーナメントを勝ち上がり、決勝まで行ってしまった。
大輝「これなら優勝できるんじゃない?」
骨男「あぁ、こなみにカッコいい姿を見せたい」
大輝「なら頑張ないとな」
骨男「当り前だのクラッカー」
大輝と俺は、そんなことを話していると、ラストの試合の集合がかかった。
最後にもなると、相手も手ごわかったので激戦になった。
そして、あまり見せ場もなくラスト1点になってしまった。
骨男「よし、ラストだ。いい所見せよ!」
俺はそう呟くと、相手のサーブに身構えた。
そして、その数秒後に強烈なサーブが手を捉えた。
だが間一髪でその球を大輝が返し、ネット前でめいいっぱいトスが上がった。
大輝「骨男~いい所見せたいんだろーなら決めろ!最高のスパイクを!」
大輝の大声を胸に、
骨男「おらぁーいっけぇっー!」
ジャンプをしてボールを捉える
捉えるところまではよかった……………
「あ……………………………………」
「お…………………………………………………………………………」
「わぁ~~~~~~~~お」
みんなが啞然としていた。
なぜなら、強烈なスパイクと共に腕の尺骨
【尺骨は、四肢動物の前肢を構成する骨であり、前腕の二本の長い骨のうちの一つである】
が壁に突き刺さった。
そのおかげで試合には勝てたが、体育館の壁が犠牲になった。
そんな感じで、かっこいいどころが恥ずかしいところを見せてしまった。
体育の後は、先生4人に囲まれて3時間目の間、ずーっと怒られ続けた。