ばあちゃんレスキュー!きゅん♡クエスト

羽遊ゆん

11.サプライズ(脚本)

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〇豪華な部屋
???「どうぞ。ここ控室なの」
???「私の親、この結婚式場のオーナーなのよ。スタッフに無理言って使わせてもらっちゃった」
???「注目浴びちゃったし、あのレストランじゃ、話しにくいでしょ?」
香坂瑠奈「は、はい。そうですね」
香坂瑠奈(やっぱりお金持ちのお嬢さまなんだ。 話って・・・なに?)
???「えっと・・・瑠奈さんは、私のことご存じなのかしら?」
香坂瑠奈「・・・貴史さんの部屋で、偶然、お見合い写真を」
雪平恵梨香「ああ、そうなの。私は雪平恵梨香。 貴史は大学からの友人で・・・」
香坂瑠奈「そうですか」
雪平恵梨香「貴史のお爺さまと私の親が勝手に見合い話を進めてて、貴史も私も写真が届いてびっくりしたの」
香坂瑠奈「え!」
雪平恵梨香「まぁ、見合い話なんて珍しくもないんだけど、まさか相手が貴史なんてね」
雪平恵梨香「お見合いが悪いとは言わないけど、私は自分で相手を決めたいわ」
雪平恵梨香「それで、久しぶりだし。 お見合いをしないにしても 会って話をしようってことになったの」
香坂瑠奈(そっか。 お互い、お見合いする気はないんだ)
雪平恵梨香「瑠奈さん、さっき、誤解してたでしょ」
雪平恵梨香「安心した?」
香坂瑠奈「・・・はい」
雪平恵梨香「私ね、今日、貴史と仕事の近況とかを話そうと思ってたの」
雪平恵梨香「でも、貴史ったら、終始あなたの話ばっかりで!」
香坂瑠奈「え・・・ええー」
香坂瑠奈「・・・あはは」
雪平恵梨香「瑠奈さんとどこに行ったとか、こういうところが可愛いんだとか・・・」
香坂瑠奈(んもー、貴史さんてば、嬉しいけど、恥ずかしいよ)
雪平恵梨香「貴史ったら、瑠奈さんのことが大好きでたまらないのね」
香坂瑠奈(も~! 恥ずかしい!)
雪平恵梨香「瑠奈さんのお婆さまの話も聞いたわ」
香坂瑠奈「え!?」
雪平恵梨香「実は私も貴史と同じ研究者なの。 海外の症例を集めて研究していて、今は一時帰国中」
雪平恵梨香「瑠奈さん、良かったわね。 お婆さま、目を覚まされたって聞いたわ」
香坂瑠奈(え!? どういうこと!?)
雪平恵梨香「それって、あなたたちがラブラブだったからってことよねー? 羨ましい!」
香坂瑠奈(え・・・え? ばあちゃん目が覚めてたの!?)
香坂瑠奈「あの・・・雪平さん。 その話、貴史さん、から?」
雪平恵梨香「え? ええ、嬉しそうに話して・・・」
間宮貴史「雪平! ちょっとストーップ!」
雪平恵梨香「あら、貴史。 盗み聞きとか趣味悪いわよ?」
間宮貴史「盗み聞きとか、そういうんじゃなくて。 瑠奈さんが心配で・・・」
香坂瑠奈「貴史さん。 ばあちゃんの目が覚めたって知ってたのになんで黙ってたの?」
間宮貴史「いて!」
雪平恵梨香「wow!」
間宮貴史「黙ってたのは理由がぁ・・・。 瑠奈さん、志津さんから病院に来ないよう言われてない?」
香坂瑠奈「え? ばあちゃん?」
香坂瑠奈「あ・・・大学が始まって忙しくなるだろうし、なにかあれば知らせるから病院には来なくていいよって」
香坂瑠奈「貴史さんは、ばあちゃんに口止めされてたってこと?」
間宮貴史「そ~なんだよ」
香坂瑠奈「でも、なんで?」
間宮貴史「それは・・・」
香坂瑠奈「もー、はっきりしないなぁ」
香坂瑠奈「いいよ! ばあちゃんに直接聞きに行く!」
間宮貴史「あ! ちょ! 瑠奈さん!」
間宮貴史「ごめん、雪平。あと、よろしく」
雪平恵梨香「あぁ・・・行っちゃった」
萌乃「はぅ~ん・・・瑠奈っち」
雪平恵梨香「あなた、瑠奈さんのお友達ね。 置いてけぼり同士、一緒にランチ、いかが?」
萌乃「ひゃ~ん♡ ぜひ♪」

〇総合病院

〇大きい病院の廊下

〇綺麗な病室
香坂瑠奈「ばあちゃん!」
志津ばあちゃん「瑠奈ちゃん♪ あー、来ちゃったのねぇ」
香坂瑠奈「ばあちゃん・・・なんで目が覚めたのに教えてくれなかったの?」
間宮貴史「はぁ! はぁ! 瑠奈さん!」
志津ばあちゃん「あらあら、間宮さんも♪」
香坂瑠奈「もう、ばあちゃん! ちゃんと話して!」
志津ばあちゃん「瑠奈ちゃんたら、そんなに怒らないで?」
香坂瑠奈「だって・・・」
志津ばあちゃん「瑠奈ちゃんは、ずっと心配してくれてたのよね? ありがとう」
志津ばあちゃん「瑠奈ちゃんの気持ち、よーくわかってるよ?」
志津ばあちゃん「今までありがとねぇ。 二人のおかげで目を覚ますことができたんだよ? まだ歩けないけどね」
香坂瑠奈「・・・ばあちゃん」
志津ばあちゃん「すぐに目が覚めたことを知らせても良かったんだけど・・・」
志津ばあちゃん「ばあちゃん、気になることがあってね」
志津ばあちゃん「それを解決してからじゃないと! って思って、瑠奈ちゃんに言わなかったし、間宮さんにも黙ってもらっていたのよ」
香坂瑠奈「ばあちゃん、気になることって?」
志津ばあちゃん「瑠奈ちゃん・・・間宮さんがお見合いするんじゃないかって不安に思っていたでしょう?」
香坂瑠奈「あ!」
香坂瑠奈「うん」
志津ばあちゃん「だからね、ばあちゃん」
間宮宗一郎「あー、志津さん。 その件は、私から話しますよ」
間宮貴史「じいちゃん!?」
香坂瑠奈「貴史さんのお爺さま!?」
間宮宗一郎「いやぁ、瑠奈さん。 見合い写真の件で、嫌な気持ちにさせてしまって・・・」
間宮宗一郎「すまなかったねぇ」
  貴史さんのお爺さんが、私の肩を叩こうと手を伸ばした
香坂瑠奈「! はー!」
間宮貴史「る、瑠奈さん! 落ち着いて!」
  貴史さんのお爺さんを投げ飛ばす寸前で、私は貴史さんに羽交い絞めにされた
香坂瑠奈「はっ!」
香坂瑠奈「貴史さん・・・とめてくれてありがとう。投げ飛ばしちゃうところだった」
間宮貴史「あ、ああ。間に合ってよかった!」
香坂瑠奈「すみません、お爺さま。私、貴史さん以外の男性にふれられると攻撃してしまう体質なんです」
間宮宗一郎「そ、そうか。知らなかったとはいえ、重ね重ねすまなかったね」
香坂瑠奈「いいえ! あの! 頭を上げてください」
間宮宗一郎「見合いのことですが・・・もう貴史に見合い写真を送ることはありませんから、安心してください」
香坂瑠奈「え? それは嬉しいですけど・・・ どうして急に?」
間宮宗一郎「いやぁ、志津さんに叱られてしまいましてね」
志津ばあちゃん「うふふふ♪」
香坂瑠奈「ばあちゃんが、叱った!?」
間宮宗一郎「ええ・・・志津さんが目覚めてすぐに、私と話がしたいと言っているとスタッフから聞きましてね」
間宮宗一郎「病室を訪れたら・・・『付き合っている相手がいるのを知ってるのに、見合い写真を送って孫娘の恋路を邪魔するなんて!』って」
間宮宗一郎「それは、すごい剣幕で・・・」
香坂瑠奈「・・・ばあちゃん」
志津ばあちゃん「だって、そうでしょう? 宗一郎さん、お見合いにこだわってるみたいだったから、お説教しちゃったわ」
香坂瑠奈(・・・宗一郎、さん?)
志津ばあちゃん「でも、宗一郎さんにわかってもらえてよかったわ♪」
間宮宗一郎「いやぁ、志津さんに言われちゃあ、そりゃねぇ」
香坂瑠奈「ね、ねぇ、貴史さん。 二人の雰囲気が、あの・・・なんだか」
間宮貴史「あ・・・うん、そうだね」
香坂瑠奈「あのー、ばあちゃん? その・・・二人とも仲がよさそうだけど」
志津ばあちゃん「ああ! 私たち」
「付き合ってま~す♡」
「ええ!?」
志津ばあちゃん「宗一郎さんって、最初は嫌な奴だって思ってたけど、意外と話がわかる人で・・・」
間宮宗一郎「いきなり叱られて驚いたけど、話しているうちに、なぜだかときめいている自分に気づいてね」
間宮宗一郎「いやはや、この年で・・・」
志津ばあちゃん「宗一郎さん、年なんて関係ないんですよ。私も宗一郎さんにときめいてますからね」
「・・・外、出よっか」

〇中庭
香坂瑠奈「あー! びっくりした。 ばあちゃんたちがくっついちゃうなんて!」
間宮貴史「まあ、二人とも独り身だし、これで志津さんの回復も早まるんじゃないかな」
香坂瑠奈「そっかぁ、よかった!」
間宮貴史「あの、瑠奈さん。 ランチ食べ損ねたよね?」
香坂瑠奈「あ、そうだった!」
間宮貴史「この近くに美味しいパン屋さんがあるから、買って・・・僕のうちで食べない?」
香坂瑠奈「貴史さんのうち? ・・・えっと、うん」
香坂瑠奈「あ! じゃあ晩ご飯作るから、夜も一緒に過ごそ?」
間宮貴史(・・・夜も)
間宮貴史「うん」
間宮貴史「晩ご飯、なに作ってくれるの?」
香坂瑠奈「チンジャオロースとかピーマンの肉詰めとかピーマンのマリネとか」
間宮貴史「ちょ・・・瑠奈さん! ピーマンのオンパレードなんだけど!」
香坂瑠奈「貴史さんが苦手なピーマンも、私が作れば美味しく食べられるって♪」
間宮貴史「ええー?」
香坂瑠奈「食べられたら ・・・貴史さんにご褒美あげちゃおうかな」
間宮貴史「え・・・ご褒美? ご褒美って、なに?」
香坂瑠奈「ひ・み・つ♡ ふふ♪」
香坂瑠奈「じゃ、買い物にレッツゴー♪」
間宮貴史「あ! 瑠奈さん!」
間宮貴史「ピーマン、全部食べるから~!」
間宮貴史「どんなご褒美か、教えて~!」

コメント

  • 特殊な病気やテレパシーや男性を攻撃してしまう瑠奈さん等、濃い設定ながらも、王道の恋愛物にまとめられていて読みやすくて楽しめました…!
    ばあちゃんもロマンスに溢れてハッピーエンドで良かったです…!

  • ばあちゃん、目が覚めたら一花咲かすと思ってたよ!😆✨️お幸せに💕
    ご褒美は、きっと苦いの頑張ったから甘~いやつがもらえるんですね?二人でバカップル道極めてください😆💕

  • 遅くなってしまいましたが、完結おめでとうございます!
    そしてお疲れ様でした😆
    みんなハッピーで最高なエンドでした!
    コミカルに進む展開、ハチャメチャなデート、登場人物皆の優しさ、愛など、たくさんの魅力がギュッと詰まっていて、とても楽しかったです😊
    きっと二人らしいこれからの毎日を歩むんだろうなぁとニマニマが止まらないです♥
    素敵な作品をありがとうございました!

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