ゲーム小説の書き方講座

坂井とーが

8限目 表紙イラストの作り方(初心者向け)(脚本)

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〇講義室
蕾太「うーん。小説の表紙って、どうすれば作れるんだろう」
小雪「悩んでいるようだな。画像作成か」
蕾太「うん。文章は書けるんだけど、絵は全然描けないんだ」
小雪「テンプレートの表紙でもいいが、やはりオリジナルの表紙を作れる方が閲覧数は上がるな」
蕾太「だよなぁ。俺もこんな表紙を作りたい」
小雪「できるぞ」
蕾太「すごい! 俺もやりたい!」
小雪「その前にまず確認だ。君は画像を加工するとき、どんなソフトを使っている?」
蕾太「パソコンに最初から入ってるやつ」
小雪「なるほど。最低限の機能しかないな」
小雪「まずはそれよりも多様な機能を持つ画像加工アプリを入手することだ。最初は無料のものでいい」
蕾太「へぇ。そんなのがあるんだ。探してみよう」
蕾太「あった。この簡単ペイントってアプリを使ってみるぞ。(※架空のアプリです)」
小雪「絵が描けないならどこかから素材を調達してくる必要がある」
小雪「君の使っている小説サイトは、サイト内での使用なら画像を加工してもいいようだな」
蕾太「うん。でも、画面にキャラを3人立たせても、さっきのスチルみたいにはならないぞ」

〇魔王城の部屋

〇講義室
小雪「キャラが3人並んだ画像は画面のスクリーンショットではない」
小雪「それぞれのキャラを白背景で保存して、背景を透過しているのだ」
蕾太「透過って?」
小雪「透過とは、背景を透明にすることだ」
小雪「風景の画像にキャラクターの画像を重ねただけでは、このようになってしまう」
小雪「そこで、画像の青い部分を透明で塗り潰すことで、こうなる」
蕾太「不要な青い背景が消えた!」
小雪「これが透明塗りつぶしだ。残ってしまった部分は、細かく塗り潰したり、透明消しゴムを使って透明にする」
小雪「レイヤーという概念も知っておいた方がいいな」
蕾太「レイヤー?」
小雪「デジタルイラストは、白い紙の上に書いているのではない」
小雪「透明なフィルムの上にそれぞれのパーツを書き、重ねている。そのフィルムをレイヤーと呼ぶ」
小雪「さっきのイラストも、レイヤーに分解するとこうだ」
小雪「白い部分は透明になっているから、重ねると1枚の画像に見えるのだ」
蕾太「うわ、見えてない部分が雑だ!」
小雪「・・・うるさい」
小雪「とにかく、透過とレイヤーを理解するだけで、作れる表紙の幅は大きく広がる」
小雪「ただし、他人のデザインをそのまま使用したら盗作になるから気をつけるのだぞ」
蕾太「デザインをイチから考えないといけないのか。難しいな」
小雪「デザインができる人間は、そもそも引き出しの数が多いのだ」
小雪「いいと思うデザインを見つけるたびに、それを自分の頭の中に保存し、参考にする」
小雪「多くの良質なデザインが頭の中にあることで、それを参考にオリジナルのデザインを生み出すことができるのだ」
蕾太「なるほど。小説のアイディアと同じなんだな」
小雪「とはいえ、ゼロから引き出しを増やしていくのは大変だ」
小雪「ひとりで表紙デザインまでこなそうとせず、絵が描ける人に依頼するという手もある」
蕾太「適材適所ってわけだな。お金ができたら依頼してみよう」
蕾太「簡単ペイントアプリがあれば、このホラーっぽい表紙も──」
蕾太「一番下のレイヤーは黒っぽい背景。 その上のレイヤーには、歪ませた顔を」
蕾太「さらに上のレイヤーに手の素材をかぶせて。 画面は全体的に暗い方がいいな」
蕾太「一番上のレイヤーに文字を入れる。 文字の赤色は半透明にしよう」
蕾太「できた!」
小雪「誰かの真似をしながら練習していけばいい」
小雪「模写を重ねて豊かになった大地には、いつかオリジナルの花が咲くだろう」

コメント

  • 勉強になります!!参考にさせていただきます!!ありがとうございます!!

  • はじめまして。ゲーム小説のハウツーについて、ストーリーとともに楽しく学ばせて頂きました。ありがとうございます。

  • 表紙やスチルにこだわらないといけないとは思いつつ、敷居を高く感じ中々手を出せないで居ました。参考に、より素敵な表紙などを作れたらと思います。

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