藤森ヒロシ探検隊~失われたゴッドオーブ~

相生宗太

第四話 まさに魔境! 暗黒の洞窟に潜む罠!!(脚本)

藤森ヒロシ探検隊~失われたゴッドオーブ~

相生宗太

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〇暗い洞窟
多田京子「ここがゴッドオーブのある洞窟ですか」
藤森ヒロシ「なんか、出そうな雰囲気だな・・・」
サイモン「ゴッドオーブを奪い去ったという化け物がいるかもしれまセン」
多田京子「じゃあ、もしかすると化け物に会えるかもしれませんね♪」
藤森ヒロシ「満面の笑みで言うことかよ!」
ロッカ「【現地語】我ラノ宝ヲ取ッテコイ」
ロッカ「【現地語】私ハ、奴ラニ悟ラレヌヨウ身ヲ隠シテ待ッテイル」
サイモン「ロッカが『力を合わせて宝を取り返そう!』と言ってマース」
多田京子「くううっ、その言葉燃えますね!」
多田京子「探検家たちの熱い思いと絆! しっかりカメラに収めなくては・・・!」
藤森ヒロシ「・・・はいはい。さっさと行くぞ」

〇黒
多田京子「中は思ってた以上に真っ暗ですね」
藤森ヒロシ「あっ、そういや照明持ってたんだっけか・・・今、点けるから待ってくれ」

〇岩の洞窟
サイモン「オ~、すごく明るいデース」
藤森ヒロシ「こればっかりは機材を押し付けた吉岡さんの判断に感謝だな」
多田京子「はい、これで撮影もバッチリですね! 化け物でも罠でも何でも来いです!」
藤森ヒロシ「・・・は? 罠、どっから来た?」
多田京子「普通、洞窟には罠が仕掛けられてるじゃないですか」
藤森ヒロシ「それはフィクションの話だ!」
サイモン「た、大変デス! ロッカがいまセーン!」
藤森ヒロシ「はあっ!? 一体いつから?」
サイモン「オ~・・・わかりまセン・・・」
サイモン「彼は無口なので、いなくなったことに気付きませんデシタ・・・」
多田京子「まさか、罠にはまったんじゃ・・・!?」
藤森ヒロシ「とにかく一旦戻ってロッカを探そ──」

〇黒
藤森ヒロシ「うおっ!?」
サイモン「ワァオッ、隊長サン!?」
多田京子「やっぱり罠が!」
藤森ヒロシ「ち、違えよ。何かに躓いただけだ・・・イタタ」
  藤森は立ち上がり、すぐに照明を点けた。
  すると、藤森の足元に──。

〇岩の洞窟
大蛇「シャアァァァッ!!」
藤森ヒロシ「うわああっ! だっ、だだだ、大蛇!?」
サイモン「こ、これは『巨大アナコンダ』!!」
多田京子「サイモンさん、カメラ頼みます!」
多田京子「隊長! 私が巨大アナコンダの相手をしている隙に逃げてください!」
藤森ヒロシ「バカか、てめえ! アイツと戦って勝てるとでも思ってんのか!?」
多田京子「大丈夫です! イメージでは私の勝利は確実ですから!!」
藤森ヒロシ「俺のイメージでは、アイツに丸飲みにされるお前の未来しかねえよ!」
藤森ヒロシ「あー、面倒くせえ!」
藤森ヒロシ「サイモン、嬢ちゃんを担いで逃げろ! 俺もすぐに跡を追う!」
多田京子「えっ!? やだっ、放してくださいっ!」
多田京子「私はアナコンダと戦うんです~~!!」
サイモン「あ、暴れないでくだサーイ!」
  サイモンはなんとか京子を担ぐと、一目散に逃げた。
  藤森もそれに続く。

〇洞窟の深部
サイモン「ハア、ハア・・・なぜ行き止まり?」
藤森ヒロシ「しまった・・・引き返すつもりが、奥へ進んじまってたのか」
サイモン「オー・・・それは化け物と遭遇しなくて、すごくラッキーデシタ・・・」
多田京子「・・・あの、そろそろ下ろしてください」
藤森ヒロシ「いいけど、アナコンダの所に戻ろうとか思うなよ?」
多田京子「・・・わかりました」
藤森ヒロシ「おい、なんだ今の間は?」
サイモン「ちょっと待ってくだサーイ!」
サイモン「戻れないということは、外にも出られないということデハ?」
藤森ヒロシ「そ、そうだったーっ! どっかに抜け道はねえか!?」
藤森ヒロシ「・・・お? この壁、石壁じゃねえか」
多田京子「あ、本当ですね・・・って、あれ?」
サイモン「こっちにはレールがありマース」
サイモン「やはり、ここには化け物が棲んでるのデハ?」
藤森ヒロシ「いや、人間が鉱石とか掘ってるんだろ」
藤森ヒロシ「・・・どうした嬢ちゃん? 珍しく乗ってこねえじゃねえか」
多田京子「・・・いえ、さっきからあっちの壁で何か光ってるなあ、と」
藤森ヒロシ「光ってる?」
  藤森たちは、光る石壁を調べてみた。
  するとそこには、神秘的な輝きを放つテニスボール大の球体がはまっていた。
藤森ヒロシ「な、なんだこれ・・・!?」
多田京子「きっとゴッドオーブですよ! 壁から引き抜いてみます!」
藤森ヒロシ「ま、待て! かっちりはまってるから、まず周りの石を削って──」
多田京子「あ、抜けちゃいました」
藤森ヒロシ「抜けたのかよ!」
多田京子「おおおっ、これは『藤森探検隊は、見事ゴッドオーブを手に入れた!』の瞬間!」
サイモン「やりマシタ~!」
  ゴッドオーブを手に入れて喜ぶ藤森たち。
  だがその時、石壁が小刻みに揺れ出した。
多田京子「え? ・・・ああっ!! 『だが、それは同時に罠でもあった!』」
藤森ヒロシ「適当なナレーション入れんな!」
  しかし、そのナレーションは合っていた。
  なんと石壁がガラガラと崩れ落ちたのだ。
  そしてさらに最悪なことに、天井も崩れ始めてしまった。

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