半ズマンは歩いていた

美神輝希

半ズマンは自粛していた(脚本)

半ズマンは歩いていた

美神輝希

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〇土手
半ズマン(輝希)「ふー。 今日も平和だなあ!!」
半ズマン(輝希)「っていうか、人いなくない? あっ!?もしかして・・・」
半ズマン(輝希)「みんな僕の可愛さに恐れをなして隠れてんのかな? ならしゃーないか。」
小林浩「おーい!輝希!」
半ズマン(輝希)「ん?君誰?馴れ馴れしいな。」
小林浩「何言ってんだよ。 同じクラスの小林だよ。」
半ズマン(輝希)「エッ!?そうなの? 僕は可愛いからみんなにすぐ覚えらるけど、僕の方は地味な子だと分かんなくて」
小林浩「相変わらず酷いな・・・」
半ズマン(輝希)「でも良かった。 全然人いないから、ちょっと淋しかった。」
小林浩「人いないって、そりゃそうだろ。 今はみんな自粛してるよ。」
半ズマン(輝希)「エッ!?なんで?」
小林浩「知らないのかよ! 未知のウイルスが広がってるからだよ。」
小林浩「ほら、今知事が会見してるよ」

〇西洋風の受付
知事「エー、明日から休業要請の範囲を広めます。 ヒーローの方も夜20時以降の活動は控えてください」

〇土手
半ズマン(輝希)「ちょっ!何この緑の人! 馬鹿じゃないの! 夜20時以降は、怪獣も怪人も出ないと思ってるの!」
小林浩「輝希お前・・・ 珍しくまともなこと言うな」
半ズマン(輝希)「むしろ悪者は暗くなってから活動するじゃん!」

〇西洋風の受付
知事「エー、自粛に協力してくれたヒーローには、協力金払います」

〇土手
半ズマン(輝希)「マジ!? やったあ!ラッキー! 僕も自粛して協力金もらお!」
小林浩「おいおい。 お前は何のためにヒーローやってんだよ・・・」
半ズマン(輝希)「そんなの決まってるじゃん! みんなの自由を守るためだよ」
小林浩「説得力ゼロ・・・」
半ズマン(輝希)「ところで君、誰?」
小林浩「だから、同じクラスの小林だって・・・」
半ズマン(輝希)「おかしいなあ。 僕の正体は学校じゃ秘密なんだけど・・・」
小林浩「そ、それは・・・」
小林浩「エイ!!」
半ズマン(輝希)「うわあっ!・・・あぁ・・・」
半ズマン(輝希)「ふうん・・・すうっー・・・」
小林浩「フン。 たわいも無いな・・・・・・」
小林浩「半ズマンをやっつけました。 めっちゃ弱かったです。 わざわざクラスメイトに化けて近づく必要無かった」
小林浩「ハイ。金のリングを外すんですね。 えーと・・・」
小林浩「まさか、この太ももについてるやつ・・・」
小林浩「い、いえ。 こいつはどんなに可愛くても男です。 ちゃんと外してお持ちします」

〇土手
半ズマン(輝希)「んん・・・」
半ズマン(輝希)「う・・・うーん・・・ あれ?僕どうしてたんだろう!?」
半ズマン(輝希)「ゲッ!! もう20時過ぎてるよ。 僕、2時間以上も失神してたの・・・」
小林浩「駄目だ・・・ 俺には無理だ・・・」
半ズマン(輝希)「エッ!?」
小林浩「俺には半ズマンの太ももを触ってリングを外すなんて出来ない・・・」
半ズマン(輝希)「どゆこと?」
小林浩「命令を破った俺は殺されるな・・・ 半ズマン、いや、輝希」
小林浩「君とは、本当のクラスメイトとして出逢いたかった・・・」
半ズマン(輝希)「は・・・はあ・・・」
小林浩「じゃあ・・・ サヨナラ」
半ズマン(輝希)「なんかよく分かんないけど・・・ また僕の可愛さで世界は救われたんだね!!」
半ズマン(輝希)「よし、じゃっ自粛して協力金もらおっと!!」

〇応接スペース
半ズマン(輝希)「ちょっと!? 協力金払えないってどういうこと!! 僕ちゃんと自粛してたでしょ!」
役人「半ズマン様。 一度20時以降に小林という敵と戦いましたよね?」
半ズマン(輝希)「いや、僕は失神させられて20時過ぎちゃっただけで・・・戦ったとは・・・」
役人「エッ!?失神・・・ やられたんですか?」
半ズマン(輝希)「やっつけました!!」
役人「結局戦ったんですよね。 だったら協力金出ません」
半ズマン(輝希)「そ、そんなあ・・・」
半ズマン(輝希)「ふうっー・・・」

〇ハローワーク(看板無し)
あお味「フフフ。 半ズマン。 お前の弱点はお見通しだ」

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