エピソード2 退避(脚本)
〇学校脇の道
前回までのあらすじ──
学校の帰り道
奇妙な本を拾った綾
綾(あや)「本が落ちてる・・・」
綾(あや)「エロ本だ! やったー♡」
優子(ゆうこ)「やったーじゃないよ! 思春期の男子か!」
優子(ゆうこ)「拾ったのこれだったよね!?」
〇古代文字
本の正体それは・・・
”魔導書”だった!
綾(あや)「OK!グーググー 翻訳して!」
”どんな願いでも叶えてくれる、魔神を呼び出す魔法です”
優子(ゆうこ)「未知の言語も訳せるの!? グーググー翻訳スゴいな!」
〇教室
魔法を発動するのに必要なモノ
それは”聖水”
綾(あや)「聖水ちょーだい!」
優子(ゆうこ)「わたしのどこを拝んでる・・・」
珠美(たまみ)「キモ・・・ 消えろ・・・」
〇水の中
「優子は採尿をすませる そして、その聖水をゲットした綾」
優子(ゆうこ)「ちょっ!? 勝手に変なナレーションするなーッ!」
優子(ゆうこ)「読者に誤解を与えるだろーッ! 聖水を出したのはタマちゃんだよ!」
珠美(たまみ)「説明ヘタか・・・ わたしが別の意味の聖水を出した、みたいに聞こえるだろ・・・」
珠美(たまみ)「ちゃんとした聖水を持ってたんだよ・・・」
〇教室
本物の魔導書か確かめるため、魔方陣を描きだす綾
綾(あや)「ウオ━━━━━ッ!!」
〇教室
描く!
綾(あや)「ウオ━━━━━ッ!!」
〇教室
とにかく描く!!
綾(あや)「ウオ━━━━━ッ!!」
〇田舎の学校
〇教室
綾(あや)「フー・・・、完成!」
優子(ゆうこ)「いや、丸一日たってるよ! 時間かかりすぎでしょ!?」
綾(あや)「だって描いてた魔方陣・・・」
〇魔法陣2
「こんなんだからね!」
優子(ゆうこ)「ち・・・緻密ーッ! これだと時間かかるの当たり前だね!」
珠美(たまみ)「ウソつくな・・・ 前回すぐに描き終えてただろ・・・」
〇教室
「光り出したーッ!」
魔導書は本物だった!
3人の前に現れたのは・・・
カルカン「フフフ、ワシは・・・」
綾(あや)「ウオ━━━━━ッ!!」
〇教室
カルカン「ギャ━━━━━!!」
カルカン「撃つの早いって! 自己紹介させろーッ!」
綾(あや)「どんな願いでも叶えてくれる、悪魔のカルカンだよね」
綾(あや)「それと願いの代償は、寿命の半分 前回の話だから知ってるよ」
カルカン「・・・全部言われた」
カルカン「つーか、いきなり銃で撃つな! 悪魔だからそんなんで死なないけど、イテーんだぞ!」
綾(あや)「バ・・・バカーッ、本物の銃なわけないでしょ! よく見てよ、ホラ!」
カルカン「こ・・・これはおもちゃ? お祭りの屋台で見かける、射的用の銃か?」
綾(あや)「そうです! それに撃った弾はコルク製、当たってもケガしない!」
カルカン「前回こんなんだっけ・・・?」
カルカン「音は!? 射的の銃でパパパパなんて音、しないだろ!」
綾(あや)「使う効果音、間違えました! 誤解を招く表現になってしまい、申しわけございません!」
カルカン「・・・」
カルカン「ハハハ、なーんだ 銃で撃たれたと思ったのは、ワシの勘違いだったか」
綾(あや)「そうですよー おっちょこちょいな悪魔さんだなー」
「・・・・・・」
〇keep out
カルカン「2話目を投稿するまでの間に、銃撃シーンを自主規制すべき事件が、現実世界で発生したんだろ!!」
綾(あや)「ハハ・・・ ソンナ事件、起キテナイヨー・・・」
カルカン「なんでカタコトなんだ!? 何が起きたんだ、教えろ!!」
綾(あや)「〜〜ッ・・・」
〇教室
カルカン「ギャ━━━━━ッ!!」
珠美(たまみ)「オイ・・・ あらすじが脱線してるぞ・・・」
綾(あや)「アハハ、そうだね 話を戻して、次のシーンはなんだっけ?」
優子(ゆうこ)「えっと・・・ 台本によると、綾とカルカンが魔方陣に触れて電撃をくらうシーンだね」
「・・・・・・」
カルカン「おっと、急ぎの用事を思い出した・・・」
綾(あや)「ウッ・・・突然、腹痛が! トイレ、トイレ!」
優子(ゆうこ)「逃げた!!」
〇雷
カルカン「あらすじのために、二度も電撃くらわせやがって!」
カルカン「二度と呼ぶな! 帰る!」
〇黒背景
悪魔を追い返すことに成功
しかし電撃に耐えきれなかった綾は・・・
死んでしまった・・・
優子と珠美のふたりは、綾を生き返らせることができるのか!?
※あらすじここまで──
綾(あや)「ってなんだこの、メチャクチャなあらすじは━━━ッ! 前回の内容と全然違うじゃないか!」
〇教室
綾(あや)「そもそもわたし、死んでないっつーの! 失礼極まりないね!」
綾(あや)「ゆっこもそう思わない?」
優子(ゆうこ)「綾・・・ 綾━━━ッ!」
綾(あや)「へ・・・ ゆっこなんで泣いてるの?」
珠美(たまみ)「最後まできらいだったけど、葬式くらい行ってやるか・・・」
綾(あや)「も〜、タマちゃんまでわたしが死んだみたいな言い方して!」
綾(あや)「新しい遊び? ねぇ〜、無視しないで・・・」
綾(あや)「・・・ん?」
〇木調
綾(あや)「床に寝てるの、わたし・・・?」
綾(あや)「わたしが、死んだ・・・」
綾(あや)「・・・・・・」
綾(あや)「綾が死んでる つまり”怪しんでる”・・・だね!」
綾(あや)「・・・・・・」
綾(あや)「なんて訳わからん冗談、言ってる場合じゃないよーッ!」
綾(あや)「エーン」
〇田舎の学校
「まだ死にたくないよーッ!」
〇闇の要塞
〇貴族の部屋
カルカン「ウググ、まだ体がしびれる・・・ アイツらめ・・・」
カルカン「今頃ワシを追い返せたことに、喜んでるんだろうな クヤシーッ!」
カルカン「なんならワシのこと、”間抜けな悪魔”なんてバカにしてないだろうな・・・」
カルカン「・・・ちょっと覗いてみるか」
透視魔法!
〇教室
ヨシ、成功だ!
だが、やけに映りが悪いな・・・
何かがジャマしてるのか?
まぁ、会話は聞き取れるからガマンするか
〇教室
優子(ゆうこ)「綾を生き返らせるには・・・」
優子(ゆうこ)「そうだ! もう一度さっきの魔法を使えば・・・」
珠美(たまみ)「あの魔法は1年に1回しか使えないの・・・ だからその方法じゃダメだね・・・」
優子(ゆうこ)「そんな・・・」
「・・・・・・」
珠美(たまみ)「呼べないなら、わたしたちの方から会いに行く・・・とか・・・?」
珠美(たまみ)「魔導書にはテレポート魔法も載ってたような・・・」
優子(ゆうこ)「それだ!」
優子(ゆうこ)「行こう、悪魔のところへ!」
綾(あや)「あ・・・ありがとう〜! わたしのために・・・うれしいよ〜!」
カルカン「ほう・・・ ワシのところに直接来ると・・・」
カルカン「これはいいこと聞いたぞ」
カルカン「今度はオマエらを泣かせてやる どんな罠を用意するかな、クク・・・」
綾(あや)「生き返ったらなんでも言うこと聞くからね!」
綾(あや)「とりあえず、今はこれしか用意できないけど受け取って・・・」
綾(あや)「ありがとうのチュー・・・」
綾(あや)「ヒエ━━━━━ッ!」
〇貴族の部屋
カルカン「ん?」
カルカン「ヒ━━━━━ッ!? 透視魔法、解じょ・・・」
〇教室
優子(ゆうこ)「エッ!? 突然ナイフ投げてどうかした?」
珠美(たまみ)「いや・・・ 強烈な悪寒を感じて・・・」
珠美(たまみ)「あれ・・・? 投げたナイフ消えた・・・」
〇血しぶき
ア・・・ア・・・
カルカン「さ・・・刺さるかと思った━━━ッ!! アイツらに関わると、ろくな目にあわねーな!!」
〇教室
優子(ゆうこ)「タマちゃん、さっそくテレポート魔法の準備を・・・」
珠美(たまみ)「待って・・・ 準備もなしにいきなり行くのは危険だよ・・・」
珠美(たまみ)「武器を調達しないと・・・ わたしのウチ来て・・・」
優子(ゆうこ)「なんで武器が家にあるのか気になるけど、なるほどそうだね・・・」
優子(ゆうこ)「綾の死体は!? 学校内の人に見つかると、面倒なことになるよね・・・」
珠美(たまみ)「・・・・・・」
〇個室のトイレ
珠美(たまみ)「バラして便所に流すか・・・」
優子(ゆうこ)「とんでもないこと言いだしたよ、この子!?」
珠美(たまみ)「後で復活させるんだから、どんな状態でも大丈夫でしょ・・・」
優子(ゆうこ)「パーツが入れ替わった状態で、復活したらどうするの・・・」
珠美(たまみ)「・・・・・・」
〇教室
優子(ゆうこ)「初めて笑った・・・ タマちゃんの笑いのツボ、わかんないよ・・・」
珠美(たまみ)「しょうがない・・・ 一緒に連れてくか・・・」
優子(ゆうこ)「それじゃわたしは、綾の足を持つね タマちゃんは腕側をよろしく!」
珠美(たまみ)「ラジャ・・・」
珠美(たまみ)「待って・・・ わたしが足を持つ・・・」
優子(ゆうこ)「え・・・なんで?」
珠美(たまみ)「いいから、いいから・・・」
優子(ゆうこ)「まぁ、わたしはどっち側でもいいけど・・・」
優子(ゆうこ)(グロい・・・ なるほど、これを見ながらはキツいな・・・)
優子(ゆうこ)「とくに理由はないんだけど、わたしも足がいいな・・・」
珠美(たまみ)「じゃあ、ふたりで足を持とう・・・」
優子(ゆうこ)「だね」
「出発!」
綾(あや)「文句は言えないけど、もう少し丁寧に運んでよーッ!」
〇白い校舎
優子(ゆうこ)「とりあえず校庭までは、誰にもバレずに運べたね・・・」
珠美(たまみ)「街中は人目を避けられないから、パパにヘリで来てもらおう・・・」
「・・・・・・」
ババババ・・・
珠美(たまみ)「来た・・・」
〇白い校舎
珠美のパパ「・・・なるほど 状況は理解した!」
珠美のパパ「確かにヘリなら目立たずに運べるな ナイス判断だ! さすが我が娘だぜ!」
優子(ゆうこ)(ヘリはヘリで目立ってる気もするが・・・)
珠美のパパ「だが参ったな、このヘリ3人乗りなんだ 一度に運べないぞ・・・」
珠美(たまみ)「綾をヘリにヒモでつないで、ぶら下げて運んだら・・・? どうせ死んでるし・・・」
珠美のパパ「だな! 死んでるから、手荒に扱ってもいいか!」
優子(ゆうこ)(そういうものなのか・・・)
珠美のパパ「よしヒモでつないで・・・ しっかしこの嬢ちゃん、こんがり焼けてうまそうな匂いしてんな!」
珠美のパパ「腹減ったな・・・ 後でバーベキューすっか!」
珠美(たまみ)「オッ・・・ いいね・・・」
優子(ゆうこ)「なんで焼死体を見て、食欲わくの!?」
〇ヘリコプターの中
優子(ゆうこ)「オオッ、浮いてる! わたし初めてヘリに乗ったよ」
優子(ゆうこ)「ねぇタマちゃん わたしも魔導書に興味が湧いたんだけど、ちょっと見せてくれる?」
珠美(たまみ)「ん、ハイ・・・」
優子(ゆうこ)「ありがと スマホで訳せるんだよね・・・」
優子(ゆうこ)「ふ〜ん・・・ ほう・・・」
珠美(たまみ)「え、何・・・? 突然、笑いだして・・・」
優子(ゆうこ)「ゴメンゴメン! いや、発見しちゃってね・・・」
〇幻想空間
優子(ゆうこ)「復活の魔法!」
優子(ゆうこ)「肉体の損傷が少なければ、生き返らせることができるんだって」
優子(ゆうこ)「これを使えば、悪魔のところへ行かなくてすむじゃん!」
珠美(たまみ)「そういえば、そんなの載ってたような・・・」
〇ヘリコプターの中
優子(ゆうこ)「タマちゃんちに着陸したら、さっそく試そうよ!」
珠美(たまみ)「そだね・・・」
カーカー・・・
優子(ゆうこ)「・・・なんだかカラスの鳴き声がうるさいね」
珠美(たまみ)「うん・・・ まぁ、気にしなくていいんじゃない・・・」
綾(あや)「オーイ! ふたりとも気づいてないけど、外で大変なことになってるよーッ!」
綾(あや)「わたしの・・・わたしの体が・・・」
〇空
カラスの大群についばまれてる!
エサにされてるよーッ!
〇秘密のアジト
タマちゃんの家──
優子(ゆうこ)「骨になってる━━━━━ッ!? 何があったの・・・?」
珠美(たまみ)「これじゃ復活の魔法、使えないね・・・ 悪魔のところへ行くしかないか・・・」
綾(あや)「わたしホントに生き返ることできるの!? 心配だよーッ!」
これ、書いてるご本人が一番楽しんでいるのがこっちまで伝わるので、めっちゃ楽しく読めました!スチルが贅沢でした!ちょっと休憩...笑
前回を遥かに越えるハードなネタw
あんまり悪く無さそうな悪魔がますます追い込まれそうで続きも楽しみです!
若干のブラックさを感じつつも爆笑を禁じ得ないですね、これは😂
前回までのあらすじが、もはやあらすじではない😂
スチルお疲れ様です(笑)