アライブ・ソルジャーズ

三話 相容れない二人(脚本)

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〇繁華な通り
黒沼 晶「あいつ、どこ行きやがった!?」
  組織の外に出るが、あるのは十数体のギャラジーの姿。
  渋屋の姿はどこにもない。

〇警察署の医務室
渋屋 杏「私たちエージェントの役目は、人を守ること」

〇繁華な通り
黒沼 晶「ギャラジーを追いかけていれば、見つかるかもしれねーな」
黒沼 晶「前線にいる隊員たち、全員聞いてくれ!」
黒沼 晶「渋屋杏を見つけたら俺に連絡を頼む!  そして、絶対に身体能力向上装置を使わせるな!」
  幸い今出現しているのは小型ギャラジーのみ。
  装置を使わなくても事足りる戦力だが、安心はできない!
黒沼 晶「無事でいろよ・・・ エージェントに死なれたら困るんだよ・・・!」

〇渋谷のスクランブル交差点
渋屋 杏「一般人の方は下がって!  動けない状態の人はいない!?」
  いやあぁぁぁっ!
女子小学生「おかあさん・・・おかあさん・・・助けて・・・!」
地球外生命体A「ア、アア・・・」
渋屋 杏「もう怖くないよ、大丈夫。 立てる?」
女子小学生「うん! ありがとう、おねえちゃん!」
隊員「渋屋さん! 一般人の保護、ありがとうございます!」
渋屋 杏「来るのが遅いわよ。 この子のこと、お願いね」
女子小学生「おねえちゃん、がんばってね!」
渋屋 杏「ありがとう。 あなたも気をつけてね」
渋屋 杏「・・・もうギャラジーの近くに人はいないわね」
渋屋 杏「さ、まとめていくわよ」
  私の武器は、ギャラジー専用特殊爆弾。ギャラジーの体に直接設置し、専用の遠隔スイッチを押すことで起爆する。
  敵の体に直接付着することで、より大きなダメージを与えられる。
  難点は、多少なりとも一般人にも被害が及ぶ可能性があること。
  しかし、ギャラジーの体はナイフなどで簡単に傷つけられるようなものじゃない。
  だから、私はこの武器を握ることにした。
渋屋 杏「小型ギャラジー・・・!? いいえ、違うわね」
  目の前にいたのは、小型ギャラジーの三倍ほど大きい体を持ったギャラジーだった。
渋屋 杏「中型、ってところね。連日でご苦労様」
渋屋 杏「身体能力向上装置、起動」
渋屋 杏「──ッ!?」
  胸を締め付けられるような痛みが襲う。
  痛みに耐えることはできず、膝から崩れ落ちた。
渋屋 杏「な、何よ、これ・・・!」
渋屋 杏「は、早く動かなきゃ・・・!」
  そう思い体を動かそうとするが、体は思うように動かなかった。
  今は、ただただ胸の痛みに耐えることで精一杯だった。
  その次の瞬間、中型ギャラジーの手が自分に向けられた。
  ──「死」。
  
  そんな言葉が、頭に浮かぶ。
渋屋 杏「・・・死にたいわけ、ないでしょ」
渋屋 杏「誰か ──ッ!」
黒沼 晶「無事か!?」
渋屋 杏「・・・!」
黒沼 晶「少し、触るぞ」
渋屋 杏「ちょ、ちょっと! 何するの!?」
黒沼 晶「身体能力向上装置、停止。一時スリープ状態に変更」
渋屋 杏「か、勝手にしないでよ! 私はまだやらなくちゃならないことが──」
黒沼 晶「身体能力向上装置は人の命を蝕むものだ。慎重に扱えと言われなかったのか?」
渋屋 杏「そ、それは・・・!」
黒沼 晶「後で先生にじっくり説教してもらえ」

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