おむすびころりん(脚本)
〇戦線のテント
孝太郎母「ここが貴女が予約したお店? ちょっと汚くないかしら・・・?」
泰典母「そうかな・・・? おしゃれかなって思って予約したんだけど・・・。」
孝太郎母「食べログの評価が2.0!? 衛生状態が悪いのに手で握ったおにぎりが出てきますって・・・。」
孝太郎母「地面にも穴が開いているし・・・。 孝太郎ちゃん、穴に躓かないように気をつけなさい。」
孝太郎「分かったよ母さん」
孝太郎「にしても叔母さんはセンスないね。 それもそうか。あいつの母親だもんな」
泰典母「? 孝太郎くんどうかした?」
孝太郎「いえ別に」
泰典母「泰典も席に着いちゃいなさい」
泰典「OK」
孝太郎母「泰典くんも久しぶりね。 そういえば貴方、結局地元の高校へ行ったのかしら? うちの子は余裕があるから私立に行ったけど」
泰典母「孝太郎ママその話は・・・」
孝太郎母「いいじゃない減るものじゃないし」
泰典母「そうだけど・・・」
孝太郎母「そういえば孝太郎ちゃんは英語の資格も持っているのよ。 将来は外交官かしらね。 泰典くんはどうなのかしらね」
孝太郎「本人に直接聞いてみようよ。 どうせ大したことないだろうけど」
孝太郎「英検何級?おいらっち4級なんやけど~www」
泰典「3級です」
孝太郎「・・・え・・・!?」
泰典「日本英語検定3級です」
孝太郎「・・・う、うわああああ(イスから転げ落ちる)」
孝太郎母「孝太郎ちゃんが転げ落ちて穴に・・・!!」
泰典「What happen?」
〇暗い洞窟
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
孝太郎さんは、おむすびのようにコロコロころがりながら、穴の中へ入っていきました。
〇洞窟の深部
孝太郎「いたたたた・・・。 一体どこなんだここは・・・。 それに何だこの死臭は・・・」
ねずみ「ようこそおじいさん。おいしいおむすびをたくさん、ごちそうさま」
ネズミたちは、小さな頭をさげて、おじいさんにお礼をいいました。
孝太郎「おじいさん!?おいらっちはそんな年じゃない! それにおむすびって何の話だ!」
ねずみ「さあ、今度はわたしたちが、お礼におもちをついてごちそうしますよ」
孝太郎「人の話を聞け!」
ネズミたちは、臼と杵を持ち出してきて、
ねずみ「ペッタン ネズミの おもちつき。 ペッタン ペッタン 穴の中」
と、歌いながら、もちつきを始めました。
孝太郎(狂ってやがる・・・。 なんなんだこの化け物は・・・)
孝太郎(それにおもちだと・・・? どう見ても動物の死体じゃないか・・・)
孝太郎「なあ、これは何なんだ?」
ねずみ「これはおいしいおもちだ。歌もおもちも、天下一品」
ねずみ「食え」
孝太郎「え?」
ねずみ「食え」
孝太郎「い、嫌だ!食えるかこんなもの!」
ねずみ「ならば貴様がおもちになるがいい」
孝太郎「だ、誰か助けてくれ!!!」
ザシュッ!!
ねずみ「グ・・・グワァッ・・・! 目がッ・・・! 何者だ!」
泰典「I am a pen」
孝太郎「や、泰典!?(絶頂を迎える)」
〇空
こうして泰典は救われた。
ネズミたちを一掃した孝太郎は、打ち出の小槌を手に入れ、可愛い赤ちゃんを産んだ。
泰典と孝太郎は二人で赤ちゃんを育て、いつまでも幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。
不条理ギャグ、おもしろかったです!
頭の中を空っぽにして読むと、さらにおもしろくなりそうです。
最後はハッピーエンドになったみたいでよかったです。
いやいや、最後のハッピーエンドがシュールすぎますって!なんでこうなるの?発想が斬新すぎて、超お腹痛い。これって、もしかして続編あり?
いいですね!いろんなストーリー要素を臼の中にぶちこんで、杵で見事な餅に仕上げた感じの物語ですね。混乱しながらも楽しく読ませてもらいました。