行き詰まる3人の物語

ヤマ

エピソード6(脚本)

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ヤマ

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〇高架下
  ・・・・・・

〇黒背景
  ・・・・・・

〇黒背景

〇女性の部屋
藤本真(ふじもと まこと)「・・・・・・!!」
藤本真(ふじもと まこと)「・・・・・・夢か」
藤本真(ふじもと まこと)(でも今回は傍観者じゃなかった。 ということは・・・)
藤本真(ふじもと まこと)「・・・・・・・・・・・・」

  藤本真(ふじもと まこと)【19】
  都内在住。安アパートにて一人暮らし。
  ビジネス街のコンビニにてアルバイトをしながら、漫画家を目指している。
  以前は金融機関に社員として勤務していたこともあるが、現在は関係ない。
  基本的に、自宅アパートとバイト先との往復のみの生活。
  道中、誰かと電話やメールを交わす素振りは一度も無い。
  友人や恋人の存在も全く見えない。
  当然、反社会組織の人間との関わりなどカケラほども無い。
  若い女性にしては質素すぎるぐらいの有り様だが、真面目で大人しそうな印象をそのまま体現している。
  以上が、喫茶店の営業を2日も休んで増田が手に入れた情報だった。

〇寂れた雑居ビル
  作成した報告書を持って、「ハル総合調査」の事務所へ赴く。

〇応接室
  11:30 「ハル総合調査」事務所
飯野恵一(いいの けいいち)「これが彼女についての情報ですか?」
増田朔(ますだ はじめ)「はい。特に何の問題も無い普通の子ですよ」
飯野恵一(いいの けいいち)「本当に、これだけですか?特に交友関係などは」
増田朔(ますだ はじめ)「はい。友達とかが居なさそうなのはちょっと気になりますが、まあそれは・・・」
飯野恵一(いいの けいいち)「もっとこう・・・どこかの探偵事務所に雇われているとか。捜査機関の手先として動いてるとか」
増田朔(ますだ はじめ)「はあ?無いですよ、そんなの」
飯野恵一(いいの けいいち)「本当にちゃんと調べたんですか?」
羽留賢以(はる けんじ)「調査結果にご不満のようですね。 彼女について、我々以上に何かご存知なのですか?」
飯野恵一(いいの けいいち)「いや、そういうわけでは・・・」
飯野恵一(いいの けいいち)「もういいです。他を当たります」

〇応接室
羽留賢以(はる けんじ)「何か、納得してない顔してたな。何が不満なんだか」
羽留賢以(はる けんじ)「まあ、調査料さえ貰えれば、後のことはどうでも良いが」
増田朔(ますだ はじめ)「作家として起用するかどうかよりも、 藤本真って子に対する懐疑心を強く感じたな。どういうつもりなんだ?」
羽留賢以(はる けんじ)「何だ、気になるのか?」
増田朔(ますだ はじめ)「まあ、なんとなく」
羽留賢以(はる けんじ)「あの飯田って男について独自に調べるつもりか?」
増田朔(ますだ はじめ)「いや、今の時点でそこまでする気は無いけど」
羽留賢以(はる けんじ)「まあ、そうだよな。特に金にもならんしな」
増田朔(ますだ はじめ)(でもなあ・・・ 藤本さんは飯野に作品を気に入って貰えたことを喜んでいたのに)
増田朔(ますだ はじめ)(飯野の奴は藤本さんに謎の不信感を持ってる。何なんだろうな、これは)
増田朔(ますだ はじめ)(とは言え、赤の他人である俺が介入することじゃないか)

〇レトロ喫茶
  20:30 喫茶「隠れ家」
青井聖樹(あおい せいじゅ)「藤本さん、今日は来てないんですか?」
増田朔(ますだ はじめ)「ああ。あの子もだが、他の常連客も今日は来てない。売り上げ的にかなりヤバい」
青井聖樹(あおい せいじゅ)「まあ、今日は雨ですからね。仕方ないですよ」
原 玄(はら ひかる)「それに、調査仕事の為に 2日も店を閉めてたでしょ?」
原 玄(はら ひかる)「不定期で店がやってたりやってなかったりするのって、客が寄り付かなる元になるっすよ」
増田朔(ますだ はじめ)「そうなんだよなあ」
増田朔(ますだ はじめ)「店の赤字を補填する為に調査仕事をして、 調査仕事をする為に店を閉めて、 予定外に店を閉めるから客は減って・・・」
増田朔(ますだ はじめ)「まあ、間違いなく悪循環だよなあ」
原 玄(はら ひかる)「いっそ調査仕事に専念した方が良くないっすか?」
増田朔(ますだ はじめ)「それじゃあ、俺は何の為に刑事を辞めたんだってことになるだろ」
原 玄(はら ひかる)「はあ・・・」
増田朔(ますだ はじめ)「せめて、俺が調査仕事に出てる間、 店を回してくれるバイトとかがいると助かるんだがな」
増田朔(ますだ はじめ)「バイトを雇えるような余裕も無いし、辛いところだ」
原 玄(はら ひかる)「増田さん、そこは『やっぱ辛えわ』って言うところっすよ」
青井聖樹(あおい せいじゅ)「バカ」
増田朔(ますだ はじめ)「ま、そういうわけだ。 今日はもう客も見込めないし、 そろそろ店じまいするから、お前らも・・・」
増田朔(ますだ はじめ)「あ・・・!」
青井聖樹(あおい せいじゅ)「!!!!」
  その時、不意に来客を知らせるベルの音が鳴った。
  現れたのは、噂の女の子だった。
増田朔(ますだ はじめ)「藤本さん、いらっしゃい」
藤本真(ふじもと まこと)「どうも」
藤本真(ふじもと まこと)「・・・・・・・・・・・・」
増田朔(ますだ はじめ)(なんか、今日はやけに暗いな。何かあったのか?)
青井聖樹(あおい せいじゅ)「あの・・・あなた、藤本真さんよね?」
藤本真(ふじもと まこと)「は、はい」
青井聖樹(あおい せいじゅ)「この間は驚かせてしまってごめんなさい」
藤本真(ふじもと まこと)「いえ・・・」
青井聖樹(あおい せいじゅ)「でも、どうしても教えて欲しいの。 貴女、連続刺殺事件について何か知ってるはずよね?」
藤本真(ふじもと まこと)「・・・・・・・・・・・・」
藤本真(ふじもと まこと)「言っても、信じてもらえないと思いますが」
青井聖樹(あおい せいじゅ)「とにかく話して。 こっちとしてはどんな手掛かりでも欲しいの」
増田朔(ますだ はじめ)「青井、まずは藤本さんの言葉を信じると約束してからだ」
藤本真(ふじもと まこと)「いえ、大丈夫です。 信じても信じなくても、同じことですから」
増田朔(ますだ はじめ)「?」
青井聖樹(あおい せいじゅ)「どういうこと?」
増田朔(ますだ はじめ)「まあ待て。その前に・・・」
増田朔(ますだ はじめ)「藤本さん、ご注文をどうぞ」
藤本真(ふじもと まこと)「え?」
増田朔(ますだ はじめ)「大事なお客様だから」
藤本真(ふじもと まこと)「・・・・・・・・・・・・」
藤本真(ふじもと まこと)「じゃあ、メロンクリームソーダ下さい」
増田朔(ますだ はじめ)「あ、いつもの砂糖たっぷりコーヒーじゃないんだ」
藤本真(ふじもと まこと)「折角だから、はっちゃけたものを頂こうかなと」

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