エピソード5 セ=シルの子孫(脚本)
〇牢屋の扉(鍵無し)
???の町外れ
セ=シルの子孫の隠れ家
・・・本当に、似ているな・・・
うん、そっくりだ
風華「・・・・・・」
お手柄だね、ジン
セ=シルの子孫 雷の使い手 ジン
ジン「別に、手柄が欲しくてやったわけじゃない。あんただってそうだろ? ウィル」
ジン(それに、やったのエクストだしな・・・)
さも興味がなさそうに、ジンは部屋を出て行った。
セ=シルの子孫 光の使い手 ウィル
ウィル「やれやれ、相変わらずだね」
ウィル「でも、どうするの? レグルス」
セ=シルの子孫 闇の使い手 レグルス
ウィル「あの人に似てちゃ、殺せないよねぇ?」
レグルス「・・・殺しはしない。 まだ、利用価値はある」
ウィル「・・・君の弟の代わりに?」
レグルス「・・・・・・・・・」
ウィル「殺せばいいのに・・・。 僕が殺してあげるよ・・・。みぃ~んな」
レグルス「それ以上この手を汚す必要はない。 おまえの手は汚れすぎている。 ・・・すべて私に任せておけ」
ウィル「レグルス。言っとくけど、 君が責任感じることないんだからね」
レグルス「責任? 何を感じるというのだ?」
レグルス「行くぞ」
ウィル「はーい」
風華は、その部屋で2日間眠った・・・
〇要塞の回廊
セ=シルの子孫の隠れ家
回廊
メイ「おにい〜〜ちゃん! いい加減、 レグルス様につきまとうの、やめてよね!」
セ=シルの子孫 冷気の使い手 メイ
ウィル「なんだ、メイか・・・諦めろよ」
メイ「お兄ちゃんとレグルス様の間に何が あったかは知らないけどね!」
メイ「あたしは許さないわよ!」
ウィル「お、おまえ。 人が聞いたら誤解するようなことを・・・」
メイ「そもそも、お兄ちゃんの存在自体が 誤解なのよ!」
メイ「なんなの!? 女のあたしより かわいいってどういう事!?」
ウィル「僕は、この世で1番美しい存在だからねぇ」
メイ「ムッキー!!」
「おいおい、そのくらいにしておけ。 ヤキモチを表に出すような女には、 レグルス様は振り向かないぜ」
セ=シルの子孫
時の使い手 ジェルバーン
メイ「ジェルバーン!」
ジェルバーン「まあ、 俺はそのくらい元気な方が好きだけどな」
メイ「じょ~だんっっ! あんたに口説かれるくらいなら、47階建てビルから飛び降りた方がマシよっ!」
ウィル「・・・ようするに、 死んだ方がマシってことね・・・」
ウィル(まあ、これはこれで、 仲がいいのかもしれない・・・)
〇魔王城の部屋
セ=シルの子孫の隠れ家
会議室
ジン「外が騒がしいな・・・」
エクスト「またウィルとメイが喧嘩してるんでしょ? いつものことじゃない。あなたが他人のことを気にするなんて、珍しいわね。ジン」
セ=シルの子孫 焔の使い手 エクスト
ジン「フン。 よくもまあ、あれだけ騒げるものだ」
ジン「エクスト、女というものは、みんな そうなのか?」
エクスト「わたしがそうだとは言わないけど、 でも、メイの気持ちはわかるわ」
ジン「・・・確かに、 “兄”に想い人を取られては、かなわんな」
目を細めて、煙草の火を付けようとするが、エクストに止められた。
エクスト「ダメよ。 レグルス様が嫌うでしょ」
ジン「チッ」
エクスト「わたし、レイノスとレストと、 買い物に行ってくるわね」
ジン「俺とは行かないのか?」
エクスト「あなた、いつも女の買い物は長いーって 文句ばかりじゃない」
エクスト「レストとは趣味も合うし、レイノスは、 黙って荷物持ちしてくれるし」
ジン「はいはい、行ってらっしゃい」
〇要塞の回廊
セ=シルの子孫 地の使い手 レスト
レスト「エクスト、ジンは、いいの?」
エクスト「いいのいいの」
エクスト「わたし達は、お互いの時間を大切にする 恋人同士なの♪」
レスト「でも、ごめん。 任務、かも」
エクスト「あっ、そうなの? それじゃあ、仕方ないわね」
エクスト「レイノスは来てくれるでしょ?」
セ=シルの子孫 水の使い手 レイノス
レイノス「(・・・こくり)」
エクスト「相変わらず無口ねぇ。あなたの声を、 何度聞いた事があったかしら?」
エクスト「それじゃあ、行きましょうか」
レイノス「(・・・こくり)」
一方、再びメイとジェルバーンは・・・
メイ「え? ここに来た理由?」
メイ「決まってるでしょ、レグルス様が好きだからよ。力になってあげたいと思ったの」
メイ「そういうあんたはどうなのよ?」
ジェルバーン「俺? う~ん・・・なんだろうな。 おもしろそうだったし?」
ジェルバーン「あ、いやいや。セ=シルの子孫はセ=シルの子孫で、みんな固まっていたほうがいいかなって思っただけだよ」
ジェルバーン(あと、女子も粒揃いだし♪)
メイ「そんな理由で? なんか、つまんな〜い」
ジェルバーン「いいじゃないか。 理由は、人それぞれだよ」
メイ「ふ~んだ。 あんたに説教されたくないわよ」
ジェルバーン「かっわいくないね。そんなだから、レグルス様に振り向いてもらえないんだよ」
メイ「あっ、言ったな〜〜!」
2人は相変わらずであった・・・
〇牢屋の扉(鍵無し)
レグルスは、再び風華の眠る部屋に入った。
風華の寝顔を、優しい瞳で見つめる。
遠い、瞳。
それは、過去を映す瞳だった。
レグルス「早く目を覚ませ・・・。 その瞳の色を見せて欲しい・・・」
レグルスは、風華の手に口付けした。
今の風華は、レグルスにとって過去の幻影。
それは想い出であり、苦痛でしかなかった日々。
かつてレグルスの隣にいた人物の娘が、こうしてあの頃の姿と同じままで現れるとは思わなかった。
ウィル(レグルス・・・)
レグルスの姿を見つけたウィルは、物陰からその行為をを見ていた。
レグルス「ウィル、そこにいるのか?」
ウィル「いるよ。 お姫様が気になってね」
ウィル「このお姫様をカートの代わりなんて、 本気?」
ウィル「カートの代わりは誰もいないよ。 カートの役割はカートにしかできない」
レグルス「わかっているさ。 この娘はそんなことに応じたりはしない」
レグルス「それは、この娘に与えてやる きっかけに過ぎない」
レグルス「・・・カートを殺すという きっかけをな・・・」
ウィル「・・・・・・」
ウィル(いくら魔術の封印を解いたからといって、実の弟を平気で「殺す」と言うなんて)
ウィル(もし、カートを・・・セ=シルの子孫の「風」を失えば、セ=シルの子孫の均衡は崩れてしまう・・・)
ウィル(だから、僕たちは・・・)
ウィル「レグルス・・・」
ウィルは、レグルスの背中にコツンと額を当てた。
ウィル(淋しい人、孤独な人、冷血な人、残酷な人、君は同じような僕を救ってくれた)
ウィル(だから、今度は僕が救う番・・・)
ウィルは、心の中でそう呟いた。
ゆ、誘拐犯側に子孫がたくさんでビックリです👀‼️
新キャラが大量にお目見えして目まぐるしい中、
兄…………男!?!?
に全部持って行かれました。
色々複雑そうで、相関図見たくなりますね。
一気にキャラが増えましたね!
対立勢力かと思いきや単純な話じゃなさそうですね。