好きバレしてたらよかったのか?

るか

2 ドキドキは突然(脚本)

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〇本棚のある部屋
  美紅の秘密を前に
  動けなくなった──
セナ「やっぱ知りたいよな」
力丸「ああ、知りたい」

〇幻想空間
  美紅の笑顔が脳裏に浮かんだ──

〇本棚のある部屋
力丸「だが、お前からは聞かない」
セナ「は?」
力丸「お前は、他人から秘密を聞きたいと思うか?」
セナ「そりゃ、まあ、情報は早い方が価値あるからな」
力丸「価値か・・・」
セナ「それで手に入るなら、別にいいだろ? 秘密なんていったっていつかはバレるもんだし?」
力丸「俺は本人から聞く」
セナ「・・・・・・ カッコつけやがって ンなこと言っても聞きたいくせに」
力丸「話せるときがくれば話す それが親友だ お前は誰からも信頼されない 愛されない可哀想なヤツだ」
セナ「は? ふざけんなよ!!」
力丸「だが、今回助けてもらった礼は 言わせてもらう ──ありがとう」
セナ「何が── ありがとうだ!!!!」
セナ「クソっ!!!!」

〇白
  これでいい
  これで良かったんだ──
力丸「情報に価値・・・ 確かにそうかもしれない・・・」
  思い返してもいつも美紅だけが
  側で話していたのを
  ただ聞いているだけだった──
力丸「もっと、俺からも聞くべきだった・・・ 明日何するか 好きなのは何か しつこいっていわれるくらい」
  ヒトノココロニ
  フミコメナイ
  
  キラワレルノガ コワイカラ・・・
力丸「そう、人は恐ろしい──」
  ・・・コワイ──

〇教室
美紅「昨日大丈夫だった?」
力丸「ああ、悪かった もう大丈夫だ」
  胸がチリッとした・・・
美紅「よかった── あいつ、セナがさ、自分もバイトあるくせに 血相変えて抱えていったから もう、ビックリ!!!!」
力丸「鷹野が?」
  美紅のスマホが鳴った
美紅「あ、ごめんね」
美紅「もしもーし、あ!! 忘れてた ありがとう」
  美紅の顔がみるみる赤くなる
  声もうわずって
  相手はきっと例の彼女さんだろう
美紅「あ、ちょっと待ってね メモするから」
  ノートの切れ端を美紅に渡した
  笑顔でお礼をいわれドキッとした
美紅「いいよ セブンシャープナインスに17時 え!? 無理無理!! うん、うん わかった あたしが何とかする」
  きっとデートだろう──
  もやもやしてきた
美紅「了解!! うん じゃ、また後で」

〇ジャズバー
おかみく「力丸、ごめんね 付き合わせちゃって」
  美紅に無理矢理つれらて来たのは
  セブンシャープナインスという
  ピアノバーだった──
力丸「なあ、俺、本当にこれで接客するのか?」
おかみく「今日のアーティストさんの希望でさ 接客は男子禁制になっちゃって・・・」
力丸「どう見ても男だろ?」
おかみく「大丈夫、大丈夫 誰が見ても、可愛いから ほら、早く」
力丸「美紅の友達を呼んだ方が 良かったんじゃないか?」
おかみく「それが、みんな予定つまってたの」
力丸「そんな事言って 他、あたらなかったくせに・・・」
おかみく「なんか言った? ほら、自信持って!! 自分のメイク能力すごすぎって思ってるとこ!! 気をつけるのは、話し方ね」
力丸「わかった」
おかみく「もう、基本、笑顔!! あと、あんま喋んなければバレないから じゃ、よろしくお願いしまっす!!」
力丸「ああ、わかった」
おかみく「ごめん、もう少しだけ 丁寧なかんじで、ね?」
おかみく「いらっしゃいませ どうぞこちらへ」
  それからは次々と人が絶えず──
近藤さん「キミ、新しい子だね 名前は?」
力丸「りきま・・・」
おかみく「こんばんは、近藤さん この子、今日だけお手伝いで 名前はセイラです どうぞ、こちらへ」
近藤さん「セイラちゃんか 清楚美人さんでドキドキしちゃうよ 今日だけじゃなくて、ずっといたらいいのに」
力丸(俺は、セイラって顔か? どう見ても力丸だろ!! それに、ドキドキって・・・)
おかみく「あんたね、本名言ってどうすんのよ ここではセイラね、セイラ!!」
セイラ「どう見てもセイラじゃないだろ? せめてワダコとかリキコとかで良かったんじゃないか?」
おかみく「あははは!!」
  背中をバシバシ叩かれた
おかみく「ナイスギャグ👍」
セイラ「真面目な話!! ギャグじゃないって!!」

〇洋館の廊下
  ようやく休憩をもらえた時だった──
セイラ「はぁ・・・ 疲れた」
セイラ「ん?」
  廊下の奥の方に美紅がいた──
セイラ「・・・美紅」
  すると
  奥から1人の女性が出てきた
  背の高い美人でスマートな女性が美紅の側にいた──
  楽しそうに2人は話している
  美紅が、彼女の髪を撫ではじめた
  
  彼女も手を美紅の頬に当て
  をいとおしそうに撫でた
  胸の奥が グッと
  締め付けられる──
力丸「はぁ・・・はぁ・・・ い、息が・・・っ・・・」

〇白
  一目見てわかった
  お互い好きなんだと言うことが
  胸がどんどん締め付けられた
  
  クルシイ・・・
  その場から逃げるのに
  必死で──
  必死で──
  クルシイ・・・
  
  ダレカ・・・
  タスケテクレ──

〇洋館の廊下
  ただ、ただ──
  走って逃げるしかできなかった
セイラ「・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ」
  ものすごい衝撃でぶつかった──
???「大丈夫か? ケガない?」
セイラ「大丈夫です・・・ ありがとうござい」
  言い終わらないうちに強く抱きしめられた──
???「遅かったじゃないか・・・ オレを待たせるなんて・・・」
セイラ「え?」
セナ「ごめん 話し合わせて」
  耳元でささやかれ、ドキリとした
セイラ「遅れてごめんなさい・・・」
ファン「あなたがセナの彼女? ホントに?」
セイラ「・・・・・・」
  背中をさすられた──
セイラ「ひゃっ!!」
セナ「ほら、自己紹介」
  またささやかれ
  体がゾクゾクする──
  
  コイツ──
  わざとしてるのか?
セイラ「あ、あの セイラです よろしくお願いします」
ファン「よろしくなんてしないわよ!! 今すぐセナと別れて!!」
セナ「それは無理 オレが溺愛してるから・・・」
セイラ(おいおい・・・ 溺愛って💦)
ファン「証拠は?」
セナ「証拠ねぇ・・・」
  鷹野が俺をチラッと見た
セイラ(いや、何ドキドキしてんだ・・・俺)
  鷹野は
  俺の腰に手をまわすと────

次のエピソード:3 ハラハラは突然

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