愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第7話 ウェディング・チェリー誕生!①(脚本)

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〇海辺の街
  夜も更けた海辺の街並み──。
  家々の灯(とも)す明かりは、柔らかく温かい。

〇結婚式場前の広場
  教会に続く道に面した、レンガ造りの可愛らしい花屋「苗場生花店」。
  その二階の窓から明かりが漏れている。

〇部屋の前
苗場桜「・・・・・・」
苗場大地「何度言ったらわかるんだ!」
苗場美樹「大地くんの方こそ、私の気持ちを・・・!」
苗場大地「いい加減にしてくれ!」

〇黒
  桜はベッドに身体を投げ出すと、頭から布団を被る。
  布団の中で小さく丸まった彼女の頬から、一筋の涙が流れた──。

〇ゆめかわ
  ウェディング・チェリー誕生!

〇宇宙要塞
ベーザイ「愚か者めが!」

〇謎の施設の中枢
ブクロク「申し訳ありませぬ、ベーザイ様!」
???「愛天使の捜索も抹殺も失敗。 くくっ、やはり無能だねぇ」
???「とろくせぇ奴だぜ! 俺だったらとっくに終わらせてるけどな!!」
???「ふふっ、その無様さこそがキミの唯一の美しさなのに、救われないね」
ブクロク「・・・貴様ら!」
???「兄さん、早くボクも戦いたいよ!」
???「ベーザイ様、ご命令を。 我ら五悪神、準備はできております」
ブクロク「・・・っ! ビーモンお前、俺たちは六悪神だろうが」
ビーモン「ブクロクよ、弱者は去れ」
ブクロク「・・・この──クソどもがァァ!」
  怒りに任せて床を踏みつけるブクロク。
  派手な音を立てて、床に大きなヒビが入った。
ブクロク「ベーザイ様、もう一度俺にチャンスを!」
ブクロク「次こそは必ず愛天使を殺して御覧に入れます!!」
ベーザイ「・・・よかろう」
ビーモン「・・・よろしいのですか?」
ベーザイ「その怒りと憎悪に免じてもう一度機会をやる。だが──」
ベーザイ「──次はないぞ」
ブクロク「はっ、お任せを!」

〇宇宙空間
ブクロク「絶対に許さねぇ・・・どいつもこいつも俺様を馬鹿にしやがってぇぇぇ!」
???「ブクロクさまー!」
バビルン「お手伝いします!」
ブクロク「バビルン! 殺すぞ、愛天使を!!」

〇教室
  ホームルーム後の賑やかな放課後。
  林檎はひとり椅子に座って、頬杖をついていた。

〇豪華なベッドルーム
女神「新たな仲間の愛天使を探すのです」

〇教室
朝陽林檎「うーん、仲間なんて見当もつかないよ」
武笠蘭「よっ、どうした林檎?」
朝陽林檎「あっ、蘭。聞いてよ! それがね──」
朝陽林檎(って、なんて説明すればいいのこれ!? そもそも信じてもらえるの!?)
武笠蘭「ん? どした」
朝陽林檎「あっ、いや、えー・・・探し物・・・そう、探し物があって!」
武笠蘭「なに探してんだよ、私も手伝う──」
朝陽林檎「大丈夫! ごめん、用事あるから先に行くね!」
武笠蘭「・・・?」

〇川沿いの道
朝陽林檎「蘭に相談したかったけど、そんなわけにもいかないし。はぁ」
  プルルルル
朝陽林檎「あっ、社長。もしもし!」
霧乃あやめ「林檎、お疲れさま。悪いんだけど花森生花店に寄ってもらいたくて──」
朝陽林檎「──わかりました! ・・・はい、では!」
朝陽林檎「よーし仕事仕事、切り替えよう!」
???「張り切ってるな」
朝陽林檎「むむっ、でたな黒岩優斗・・・さん!」
黒岩優斗「なんだその呼び方は」
朝陽林檎「私、忙しいので失礼します!」
黒岩優斗「待て」
朝陽林檎「へ?」
黒岩優斗「乗れよ。送るぞ」
朝陽林檎「えぇ! なんです急に!?」
黒岩優斗「忙しいんだろ?」
朝陽林檎「まあ、そうですけど・・・」
黒岩優斗「・・・嫌われたもんだな。ならいい」
朝陽林檎「ちがーう! 緊張するでしょ普通!」
朝陽林檎「いきなり男の人に『バイク乗る?』とか!」
  優斗は林檎の言葉に目を丸くしたあと、一転して笑い始めた。
朝陽林檎「笑うなーー!」
黒岩優斗「で、どうする。乗るか?」
朝陽林檎「乗ります! 乗ってやりますとも!」
  林檎はヘルメットを被るとバイクの後ろにまたがった。
黒岩優斗「しっかり捕まってろよ」

〇結婚式場前の広場
  優斗は花屋近くの車道で林檎を下ろすと、再びバイクに乗って去っていった。
朝陽林檎「・・・ありがとーー!」
朝陽林檎「意外にいいとこあるじゃん──ん?」
  向かいの歩道を、桜が暗い顔をして歩いている。
朝陽林檎「桜ちゃーん」
  林檎が手を振るが、桜はプイっと顔を逸らして林の方へと消えていった。
朝陽林檎「・・・どうしたんだろ?」

〇お花屋さん
朝陽林檎「すみませーん・・・あれ?」
苗場美樹「こんな時間に戻るなんて珍しいわね」
苗場大地「出張の帰りに寄っただけだ」

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コメント

  • いつも楽しく拝読しています。
    続きもたのしみです!

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