ラララ、地球人

MK38

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〇高層ビル
半鳥義一「鈴木くん!またやったのかね!?」
リアトリス「しょうがないでしょ!こうするしか他に手がなかったんですよ!」

〇高層ビル
半鳥義一「いくらなんでもやりすぎだよ! 何事も限度ってものがあるだろ、限度ってものが!」
リアトリス「そちらのリクエストには応えてるじゃないですか!」

〇高層ビル
半鳥義一「だからと言ってだね、スカイツリーをバット代わりにして、ジェット機を打ち返す方法しか思いつかなかったのかね?」
リアトリス「「10分後のビルとジェット機の衝突を回避せよ」そのためには、この方法しかなかったということです」

〇高層ビル
「確かにジェット機も海に無事着陸。犠牲者0 おまけに、スカイツリーも定休日と」
リアトリス「そうです!まさにベストチョイス!と言えるのではないでしょうか」

〇高層ビル
半鳥義一「まあ、確かにそうだ」
リアトリス「でしょう?」

〇高層ビル
半鳥義一「ただ、スカイツリーの修繕費にいくらかかると思ってるんだね?」
リアトリス「ウ!それは、、、」

〇高層ビル
半鳥義一「しかし、今回のリクエストは「ビルとジェット機の衝突を防げ」だったからな。 その点は多めに見るとしよう」
リアトリス(ホッ。良かった。( ´艸`))

〇高層ビル
半鳥義一「これからは、もう少し考えて行動してくれよ」
リアトリス「はいはい」
半鳥義一「それからその格好、なんとかならんのかね」
リアトリス「地球人の姿だと力が出ないんですよ。何度も言ってるじゃないですか」
半鳥義一「その格好で登場するとみんなが驚いてしまうんだよ」
リアトリス「そんなこと言ったってどうしようもないですよ」
半鳥義一「まあ、ある程度は仕方ないがなんとか考慮してくれよ。毎回フルパワー出すこともないだろうし。鈴木君」
リアトリス「その鈴木君て呼び方止めてもらえませんか。私には、リアトリスって正式な名前が、、、」
半鳥義一「地球名に早くなじんでくれよ。奥さんは、とっくに地球人に溶け込んでるじゃないか」
リアトリス「やっぱり、こういうことは女性の方が、、、あ!」
半鳥義一「なんだね?」
リアトリス「今日のことは、妻に言うんですか?」
半鳥義一「当たりまえだろ、奥さんとの約束だからな」
リアトリス「そんなー」

〇おしゃれなリビングダイニング
鈴木桜「アナターお帰りなさい」
リアトリス「ただいま」
鈴木桜「お仕事お疲れ様」
リアトリス「ああ、なんとかリクエストには応えられたよ」
鈴木桜「あんな難しいリクエストに応えるなんてさすがね」
リアトリス「そうだろう!我ながらうまくいったよ」
鈴木桜「あんな方法なかなか思いつかないわよー」
リアトリス「そうだろ。自分でもなかなか名案だったと思うよ」
鈴木桜「総工費1400億円のスカイツリーをバット代わりにするなんてなかなか思いつかないわよねー」
リアトリス「ヒー!もうご存知で!」
鈴木桜「当たり前でしょ!やさしいやさしい半鳥さんから連絡いただいたわ。それにSNS!その話題で持ち切りよ!スマホで見て見なさい!」
リアトリス「あ!いつのまに!動画まで撮られてる」
鈴木桜「TVで放映されることはないにしても、みんなスマホ持ってるんだから注意してって言ったでしょ!」
リアトリス「いや、しかしだな。あの場合は、あれがベストだったんだ!」
鈴木桜「損害も最小限で済んだみたいだから、それはしょうがないとしても、その格好はなに!?」
リアトリス「え?」
鈴木桜「現場から家までその格好で、ノコノコ歩いてきたの?」
リアトリス「現場からはテレポーテーションで、帰ってきたから誰にも見られていないよ」
鈴木桜「この家では、地球人の格好で過ごしてっていったでしょ!」
リアトリス「それとこれとは話が別なんじゃ、、、」
鈴木桜「いいえ、別じゃないわ!すべてアナタのことよ。早く地球人の格好になりなさい!」
「ただいまー」
リアトリス「アムストロメリアが帰ってきた」
鈴木桜「『つむぎ』よ!早く!」
  シューーーン
鈴木宏「これでいいかな」
鈴木桜「そ!」
鈴木つむぎ「ただいまー」
「おかえりなさーい」
鈴木つむぎ「あ、パパ。お仕事どうしたの?」
鈴木宏「仕事は早く終わったんだよ。 これからどっか遊びにいこっか?」
鈴木つむぎ「わーい(^O^)やったやった」

〇美容院
  その夜、リアトリスはくやしくて夜も眠れず友人に電話をかけた、、、
ライラック「Hello!This is Lilac.」
鈴木宏「やあ、ライラック。久しぶりだね」
ライラック「オーその声は、リアトリスじゃないか、久しぶりだね。急にどうしたんだい」
鈴木宏「その名前で呼んでくれるのは、もはや君だけになってしまったよ」
ライラック「えらく落ち込んでるみたいじゃないか。なにかあったのかい?」
鈴木宏「今日『エマージェンシーファントム』のシグナルが来たから緊急出動したんだよ」
ライラック「うんうん。君のことだから、アッというまに解決したんだろ」
鈴木宏「うん。確かに解決したんだ。だが、解決の仕方が問題だと、怒られてしまったよ」
ライラック「おやおや、そんなことで落ち込むなんて君らしくもない。いつも通り反論してやったらいいじゃないか」
鈴木宏「反論はしたさ。でも、普段から地球人の格好で過ごせと逆に言われてしまったんだよ」
ライラック「自分も普段は、地球人の格好をしているよ。仕事柄ってこともあるけどね。慣れたらこの格好も悪くない」
鈴木宏「地球人の格好している時間が長くなると、能力がどんどん落ちていくじゃないか」
ライラック「君の考え方が間違っているわけではないさ。むしろ君らしくていいじゃないか」
鈴木宏「うう(泣)、嬉しい友よ」
ライラック「ハハハ。とにかく元気だせよ!今度みんなで遊びにおいでよ。USAを案内するぜ」
ライラック「USAはスゴイんだぜ。昨晩、宇宙に向けてロケットを発射したんだ」
鈴木宏「え?なんのために?」
ライラック「実験さ。宇宙開拓のためのね。フロンテイアスピリットってやつだろうな」
鈴木宏「ハハハ。ダイナミックだな。娘が夏休みに入ったら遊びにいくよ!」
「ビーッ!!!!!ビーッ!!!!! 『エマージェンシーファントム』 『エマージェンシーファントム』」
「このタイミングでか!!」
「『昨夜、地球から発射されたミサイルが未確認の衛星に衝突した。ミサイルは、惑星を破壊。その際に大量の隕石が発生』」
「なんだって!!!!!」
「『15分後に大量の隕石が地球に落下する模様。予測地点は、東京水道橋付近』」
鈴木宏「よりによって日本か!」
「『リクエスト:隕石の地上への衝突を回避せよ』」
鈴木宏「OK!すぐに向かう。じゃあ、ライラックまたな!」
ライラック「ああ!オレもすぐそちらに向かうよ」
鈴木宏「でも。店が、、、」
ライラック「世界平和のため「臨時休業」だ」

〇球場の入口
鈴木宏「残りあと10分か、、、」
「プルルー」
鈴木宏「もしもし」
ライラック「わが友リアトリスよ、スマン」
鈴木宏「どうしたライラック?」
ライラック「そちらに行く気満々だったんだが、テレポーテーションできない」
鈴木宏「なんだってー!!」
ライラック「君の言う通り地球人の格好ばかりしていて能力が落ちてしまったらしい。ホント申し訳ない」
鈴木宏「大丈夫だ。気にするな!こちらでなんとかする」
ライラック「ううう、ホントにすまない」
鈴木宏「ライラック」
ライラック「ん?」
鈴木宏「USAの観光案内のときに、一緒にジムも案内してくれよ」
ライラック「分かった」
鈴木宏「さーて、平和のために働きますか!」
  シュイ――ーン
リアトリス「なんとかするとは言ったものの、1人でどうするかなー」
「あなたー」
リアトリス「ん?」
リアトリス「あ!エンゼルラじゃなくて桜!どうしたんだ?」
鈴木桜「決まってんでしょ。平和のために来たのよ。私にも『ファントムコール』来るんだから」
  シュイ――ーン
エンゼルランプ「さ、ささっとやるわよ。アナタは、なるべく高いところにバリアを張って。そのバリアで隕石を跳ね返すのよ」
リアトリス「わかった。桜は、ビルの屋上に登ってバリアからもれた隕石を破壊してくれ!」
エンゼルランプ「最初からそのつもりよ。それと、この格好のときは、本名のエンゼルランプでOK」
リアトリス「了解(''◇'')ゞ」
  こうしてリアトリスとエンゼルランプは、地球に降り注ぐ隕石の衝突を防いでいた。
  しかし、、、
リアトリス「なんだ、これは想像以上に隕石の数が多ぞ!」
エンゼルランプ「これ以上防ぎきれないわ!」
リアトリス「クッ!!なんとか方法を考えないと。このままだと恐竜の時みたいになってしまう」
「パパ―ママー」
「ん?」
「つむぎ!!!!!」
エンゼルランプ「なんでここに!?今日はゲームやってていいって言ったでしょ!」
鈴木つむぎ「だってこっちのほうが面白そうなんだもん」
リアトリス「ここは危ない。早くおうちに帰りなさい!」
鈴木つむぎ「パパとママじゃ、防げそうにないじゃん隕石 (笑)」
「うう、、、」
リアトリス「つむぎ、気持ちはありがたいけどな。こういったことには色々準備があってだなあ」
エンゼルランプ「ん?ちょっとまって」
エンゼルランプ「つむぎ、なんでこの格好でパパとママって分かったの?それになんで、驚かないの?」
鈴木つむぎ「ハハハ。それはカンタン。だってつむぎも」
  シュイ――ーン
アルストロメリア「じゃーん」
「あ!!!!!」
リアトリス「いつからその格好に?」
アルストロメリア「ずーっと前からなれるよ。っていうよりこちらが本当の姿でしょ」
エンゼルランプ「私が地球人の姿で産んだから、地球人の姿で生まれてきたのだとばっかり」
アルストロメリア「難しいことは分かんないけどさ。こっちのほうが動きやすいんだよ。それに本当に名前も知ってるよ!」
「えーーーー!!!!!!」
アルストロメリア「アルストロメリア」
「なんで知っとんねん!????」
アルストロメリア「赤ちゃんの頃に、この名前で話しかけてくれたでしょ。それにお話もつくってくれたし」
エンゼルランプ(そんな前から記憶が、、、、)
アルストロメリア「さあ、それより早く隕石を片付けちゃおうよ!学校だと遠慮してたからね!今日は。全力でいっちゃうよー!」
リアトリス(なんか楽しそうだな。地球崩壊レベルの危機なのに、、、)
エンゼルランプ「じゃあアルストロメリア、パパとママのサポートに入って!」
アルストロメリア「なに言ってんの!パパとママみたいな昔風のやり方してたら、間に合わないわ!」
「む、昔風、、、」
アルストロメリア「ここには東京ドームがあるわ。あれを膨らませて隕石をそのまま宇宙に弾き返すわ!」
  アルストロメリアは、そういうと東京ドームを風船のように膨らませた!東京ドームは水道橋を包み込むくらい大きさになった!
  宇宙から降り注いだ大量の隕石は、膨らんだ東京ドームにトランポリンのように弾けかれ宇宙空間に戻っていった。
アルストロメリア「これで一件落着ね♪」
リアトリス「スゴイ!アルストロメリア、スゴイぞ!」
エンゼルランプ「さっすが、私たちの娘ね!」
  シュイ――ーン
鈴木つむぎ「あースッキリした!なんかお腹空いちゃった!」
  シュイ――ーン
鈴木桜「私も!」
鈴木宏「パパもだ。せっかくだからなにか食べて帰るか。近くに美味いラーメン屋さんがあるんだ」
「賛成!」
半鳥義一「お疲れ様」
鈴木宏「半鳥さん!」
鈴木つむぎ「半鳥のおじちゃん!」
半鳥義一「つむぎちゃん、大活躍だったね」
鈴木つむぎ「うん!とっても楽しかったよ!」
鈴木宏「なんですか?これは?」
半鳥義一「これで美味しいものでも食べて帰りなさい。つむぎちゃんのデビュー祝いだ」
鈴木つむぎ「やったー!」
鈴木宏「ありがとうございます!」
鈴木桜「大変!また巨大隕石が!あなた!」
リアトリス「待ってましたー!そう思って準備しておいたぜ!」
半鳥義一「そ、その手に持ってるものはなんだ!」
リアトリス「見てのとおり東京タワーだ!!!みんな伏せろ!」
  カキ――ーン!
  リアトリスが東京ドームバットで打った隕石は、遠い遠い宇宙のかなたまで飛んでいった。
半鳥義一「結局こうなるんじゃないか!!!いったい修理でいくらかかると思ってるんだ!」
鈴木宏「ヒーッ今度から気をつけまーす!みんなラーメン食べにいくぞ!」
「はーい!」
半鳥義一「まったくもう、、、」
半鳥義一「ま、平和のためには彼らの力が必要だからな。今回は大目に見ることにしよう。それにしてもラーメンで1万円はあげすぎかな、、、」
  完

コメント

  • もしも怪人が生活の中に普通に溶け込んでいたら、という視点で読み進めました。地球規模の災害でも頼りになる反面、色々と問題も多そうです。特に小学生の女の子が強い怪人で親でも正体が見抜けないのなら、下手に子供同士の喧嘩もできませんね。

  • 怪人が、普通にてい暮らしているのではないか?
    たまにある怪奇現象は、もしかしたら?なんて考えてしまった。怪人家族、これからも地球を守ってください。

  • 地球の平和を守る為、今日も怪人家族は頑張ります。それにしても、この地球に果たしてどんだけの怪人さんが存在しているのだろうか。

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