ここが俺(私)の蔵杏大学

萩野 須郷

エピソード3〜女装&魔法お披露目会〜(脚本)

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〇校長室
学長バルバロッサ「・・・さて。ではまったりコーヒーも飲んだことだし、話の続きといこうかの」
学長バルバロッサ「魔法が使えるのは女性だけ。しかし、女装が心から好きな男性が女装をすることで、男性でも魔法を使うことができるようになる」
学長バルバロッサ「それは、ホルモンバランスが関係しているからじゃ。まあ、全員が全員魔法を使えるとは限らんが」
学長バルバロッサ「ここまでは理解できたかの?」
上田「いえ全く。もう訳がわからなくて混乱してます」
上田「ホルモンバランス絶対関係ないだろ・・・」
学長バルバロッサ「まあまあ、細かいことはいいじゃろ。それにホルモンバランスについては、あくまでわしの先祖の仮説に過ぎんし」
学長バルバロッサ「ま、なぜ魔法が使えるのかについての話はここまでじゃ。次は貴様も楽しみにしていた・・・」
学長バルバロッサ「本当に魔法が使えるのか?をわかってもらおうのお時間じゃーーーい!」
上田「うわっ急にこのおっさんはしゃぎだした!いい年して!」
学長バルバロッサ「何歳になってもはしゃぐ心は忘れんのじゃーいっ!!」
上田「わかったわかった!で、俺に魔法を見せてくれるんですか?学長が?」
学長バルバロッサ「そうじゃ。ということで、わしはちょっと女装してくるぞい」
学長バルバロッサ「あと、ここでは魔法を使うには狭すぎるから、グラウンドで魔法を見せよう。20分後に現地集合じゃ」
上田「グラウンドねえ・・・。そんなに魔法の威力が大きいってことなのかな・・・?」

〇野球のグラウンド
上田「・・・うわー、もう空が茜色だなあ」
上田「それにしても学長遅いなー。女装に手間取っているのかな?」
上田「あの学長が女装した姿なんていまいち想像できないけど・・・」
上田「「見た目残念な女装になっている」に一票・・・」
「ごめーん!遅くなっちゃった!」
通りすがりの女の子「待った?」
上田「・・・はあー、全く学長め。待ってる身にもなってくれよ。ふああ・・・」
通りすがりの女の子「・・・ちょっとー、私の話聞いてる?」
上田「ていうか、グラウンドに誰もいないな・・・。今日は運動系のサークルはお休みなのかな?」
通りすがりの女の子「・・・上田っ!!」
上田「うわっ痛っ!だ、誰だ君は!!」
上田「・・・あれ?この子・・・めちゃくちゃかわいい・・・!」
上田「も、もしかして俺の恋の始まり!?お嬢さん、俺に何かようですk」
通りすがりの女の子「これこれ、何学長に対してデレデレしとるんじゃ。わしは男には興味ないぞい」
上田「・・・え、あれ?急に声質が渋く・・・というかさっきまで学長室で聞いてた皺がれ声になってる・・・?」
上田「も、もしかして。女装した学長ですか」
学長バルバロッコ「そうじゃよ。ようやく気づいたのか」
上田「・・・・・・いやいや誰だって気付きませんよ!見た目も声も全然違うじゃないですか!!」
学長バルバロッコ「これが女装の力というやつじゃよ」
学長バルバロッコ「女装好きが本気を出すと、女装することで心身共に若返ることができる。貴様だって、女装するとテンションが上がるじゃろ?」
上田「それはわかりますけど!」
上田「もうその見た目じゃただの少女じゃん!うそ、これがあの魔法とかほざいてたおっさん?信じられない・・・」
上田「こんなにかわいいのに女じゃないなんて・・・くっ・・・神様はなんて残酷なことをしてくれたんだっ・・・!」
学長バルバロッコ「・・・おい、全部聞こえとるぞ」
学長バルバロッコ「これでも女装レベルは若い頃よりは落ちとるわい。昔の方がアイドルレベルでかわいかったんじゃぞ?」
学長バルバロッコ「ま、とにかくこれで貴様も納得したじゃろ。女装することでホルモンバランスが変化するということが」
上田「もはやホルモンバランスとかいう次元じゃない気がするんですがっ・・・!」
学長バルバロッコ「世の中には不可思議なことがたくさんあるということじゃ。では、さっそく貴様にわしの魔法を見せるとするかの」
上田「その女装がもはや魔法レベルだ・・・」
学長バルバロッコ「ところで、魔法が使えるからと言って何でもかんでもできる訳ではない。1人につき1つの能力しか使えんのじゃ」
学長バルバロッコ「例えば、パイロキネシス(発火能力)を持っている者はその能力だけしか使えず、サイコキネシス(念力)などは使えんのじゃ」
学長バルバロッコ「誰にどの能力が備わるかはわからん。特に法則性も無いようじゃな」
学長バルバロッコ「ちなみにわしが使える魔法はパイロキネシスじゃ。見た目も派手だし、主人公みたいでかっこいいじゃろ?」
上田「それ自分で言います?」
学長バルバロッコ「だって事実じゃしな」
学長バルバロッコ「女性は生まれたときから魔法の力が使える。しかし男性はそうはいかんのじゃ」
学長バルバロッコ「男性が魔法を使う要件は次の2つ。1つは、女装すること」
学長バルバロッコ「2つ、何でもいいから魔法の力を浴びることじゃ」
学長バルバロッコ「ま、実際この2つの要件を満たしたとしても、魔法を使える者もいるし、使えない者もいる」
学長バルバロッコ「しかし、女装を愛せば愛すほど魔法の力を授かる可能性は高くなるし、魔法の力もより強くなっていく」
学長バルバロッコ「つまり、貴様は強い魔法使いになる可能性を大いに持っているという訳じゃ」
上田「お、おお・・・。俺が、強い魔法使いに・・・」
学長バルバロッコ「と、いうことで。上田、そこに立っておれ。避けるなよ」
上田「・・・え?避けるなよ、と言いますと・・・?」
学長バルバロッコ「これから貴様に魔法の力を浴びせるぞい。わしのパイロキネシスでな」
上田「・・・・・・・・・・・・」
上田「いやいや死んじゃう!俺燃えちゃいますけど!?」
学長バルバロッコ「大丈夫じゃて。威力はちゃんと抑えるからのう。マッチの火レベルじゃから問題ないぞい」
上田「マッチの火も恐ろしいレベルですって!火傷しますよ!」
学長バルバロッコ「だからー問題ないって言ってるじゃろ。全く根性のない奴じゃな」
上田「根性でどうにかなる問題ではありませんっ!」
学長バルバロッコ「はいはいうるさいうるさい。ではいくぞい。それっ☆」
上田「あっっっっっつぁつぁつぁつぁ!!!!」
学長バルバロッコ「・・・ほーら、大したことなかったじゃろ?」
上田「どこがですか!!ふ、普通に黒焦げになりましたけど!!」
上田「絶対マッチレベルじゃなかったですよ今の!!」
学長バルバロッコ「すまんすまん。ちと加減を間違えたんでの」
上田「「すまんすまん」で済む訳ないだろ・・・」
学長バルバロッコ「さて。では魔法の力を浴びたので、次に行くぞい。ちょうど服もボロボロになったし、いよいよ女装ターイムじゃ」
上田「・・・はあ、全く呑気な学長だなあ。人の気も知らないで・・・」
上田「まあわかりましたよ。それじゃあ、さっそく女装してきます。あ、でも女性ものの服と化粧道具、今は持ってないな・・・」
学長バルバロッコ「安心せい、わしが色々持ってきたぞい。ほれ、ここで女装するんじゃ」
上田「ここで!?誰が見てるかもわからないのに!」
学長バルバロッコ「若い男の女装を生で見てみたいからの。さあ着替えるんじゃ。かわいい服、たくさん持ってきたぞい!」
学長バルバロッコ「それに、そんなに人目を気にする必要はない。今日は全てのサークルを休みにするよう、学長命令を出したからのう」
学長バルバロッコ「特に、グラウンドには全員近寄らないように命令しておいたから。ささ、お着替えお着替え☆」
上田(このおっさんただの変態なんじゃないだろうか・・・?)
上田「わかりました。じゃ、服はこれとこれと・・・、化粧道具はこれを貸してください」
学長バルバロッコ「ああ、いいぞい。どんどん使うんじゃ」
上田「はあー。おっさんに見られながら着替えするなんて・・・何かの罰ゲームみたいだなあ・・・」
  〜20分後〜
「学長。女装、完了しました」
学長バルバロッコ「ほう、これはこれは・・・さすが、といったところかのう」
学長バルバロッコ「ま、わしには及ばんが」
「はあ・・・。まあでも、結構女装には自信はありますよ」
上子「それにしても学長、結構良い服持っていますね。気に入りました」
学長バルバロッコ「まあな。異世界っぽい服じゃろ」
学長バルバロッコ「しかし、貴様も女装すると声変わりするんじゃのう」
学長バルバロッコ「やはり貴様は、わしと同類じゃな。女装に選ばれし男じゃ」
上子「・・・おっさんと同類にされるのはちょっと・・・」
学長バルバロッコ「とにかく、これで全て条件は揃った」
学長バルバロッコ「今の貴様なら、きっと魔法が使える。しかもおそらく強力な魔法じゃろう」
学長バルバロッコ「力を込めろ。自分の中にあるエネルギーを、外に全て放出することをイメージするんじゃ」
学長バルバロッコ「そして、「魔法よ出ろ!」と、強く念じるんじゃ」
上子「・・・わかりました。やってみます」
学長バルバロッコ「大丈夫じゃ。貴様なら魔法を使える。魔法を使っている自分を強くイメージするんじゃ」
上子「・・・俺なら・・・いや、私なら・・・」
学長バルバロッコ「魔法を使うにあたって一番大切なのはイメージ力じゃ。さあもっと、もっとイメージを深くするのじゃ」
上子「私は・・・魔法が使える・・・私は・・・強い魔法使い・・・」
上子「出ろ・・・魔法よ、出ろっ!!」

次のエピソード:エピソード4〜登場・氷の魔法使い〜

コメント

  • 2人の女装レベルが、、、何と言うか「女装」を超えた返信レベルですよね!? これで魔法を使えるようになるのなら、周囲の可愛い男の子を捕まえて(以下略)ですね←

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