見習いリリカの悪魔契約

三雲ユウリ

8話 見習い悪魔、狙われる(脚本)

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三雲ユウリ

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〇観覧車の乗り場
リリカ「ということで乗るわよ!」
トウマ(よく考えたら観覧車って普通カップルで乗るものでは・・・)
トウマ(別にこいつと付き合ってるわけじゃないし)
リリカ「エレベーターみたいな感じなのに椅子があるのね。てかなんで丸いのかしら・・・」
トウマ(・・・まぁ楽しそうならいいか)

〇観覧車のゴンドラ
リリカ「っと、ジェットコースターよりはゆっくりなのね」
トウマ「そりゃ、こっちは景色とか楽しむのが目的らしいし」
リリカ「景色・・・そういえばジェットコースターのときはあまり見れてなかったわね」

〇遊園地の全景
リリカ「うわぁ・・・広い・・・明るい・・・」

〇観覧車のゴンドラ
リリカ(魔界は暗くて高いところはなくて・・・もっとずっと違ってたな)
リリカ(って、あ!そうだ忘れてた!)
リリカ(トウマのお母さんに会って・・・トウマが無理してそうで・・・)
リリカ(それで、何か力になれたらって思ったけど)
リリカ(遊園地が楽しすぎて楽しんでたら帰る時間になりそう・・・!)
リリカ(どーしよー!)
トウマ「ふっ」
トウマ「百面相すぎ」
リリカ「え?あ、」
リリカ(チケット渡した時も・・・こんな感じであたふたしてたっけ)
トウマ「母さんのこと」
トウマ「あの人は本来優しい人なんだ。俺が・・・ちゃんとできてないだけで」
リリカ「それは・・・!」
トウマ「俺は両親を尊敬してる」
トウマ「でも。リュウトやお前とは合わないのはわかる」
トウマ「色々気使わせてごめん」
リリカ「・・・」
トウマ「最近・・・喋るのが凄く楽で。 何が望まれてるのか考えなくてよくて」
トウマ「変わった奴だと思ってたけど・・・じゃあ、何も偽らなくていいってさ」
トウマ「ありがとう──リリカ」
リリカ(あ・・・)
リリカ(なんだか、空気が軽い・・・?)
リリカ(え?!てか名前呼んだ?!)
リリカ「べべべつにほら、そのこれも契約のためですし悪魔ですしあたし!」
リリカ「でもまぁその感謝は受け取っておくわ!あたしも楽しかったし!」
トウマ「ちょ、観覧車狭くて、うるさい・・・耳が・・・」
リリカ「あっごめん」
リリカ(何を望まれてるのか、って言ってたけど)
リリカ(望まれてるキャラに合わせて行動してないから、楽・・・ってことなのかな?)
リリカ(あんまり分からないけど・・・名前、呼んでくれた)
リリカ(なんだか嬉しい、かも)
リリカ「ありがとう、トウマ」

〇観覧車のゴンドラ
リリカ(あ。もう終わっちゃったんだ)
リリカ(なんか・・・寂しいな)
トウマ「どうかした?」
リリカ「あ、ううん。なんでもないの」
リリカ「行きましょ」

〇遊園地の広場

〇市街地の交差点

〇女の子の一人部屋
リリカ「は〜楽しかった!」
リリカ(けど、一人になるとちょっと寂しいわね)
リリカ(人間界来てすぐは夜センセーに連絡しまくってたけど・・・)
リリカ(『魔界通信にかかる魔力のこと考えて頂戴!こっちは魔力貧弱魔族なのよ!』)
リリカ(って言われてから雑談とかで連絡するのもな〜って感じだし・・・)
リリカ「あら?」
  レイラ:最近魔力は安定しているようね
  レイラ:制御装置の携帯を忘れてはダメよ
  レイラ:ちょっとこちらは忙しくてあまり連絡できないわ
  レイラ:あなたが健やかであることを祈ってる
リリカ「制御装置、スマホの機能全部ついてて便利だし離すことはないけど・・・」
リリカ「センセー最近ほんと忙しいのね・・・黒猫憑依版好きなんだけど来てくれないし」
リリカ「まぁ、また暇になったら連絡しましょ」
リリカ「えーっと、わかった、センセーも元気でねっと」
リリカ「おやすみなさーい」

〇教室
  月曜日
リリカ(ふふっ遊園地楽しかったなぁ・・・)
カナ「リリカちゃんおはよ〜」
カナ「ってあれ、今日ご機嫌じゃない?」
リリカ「あ、おはようカナ」
カナ「昨日帰る前もそわそわしてたけど・・・」
カナ「もしかしてなんかあった?!」
リリカ「えっ?!えぇ、いえ、なにもなかったわ!えぇなにも」
リリカ(名前呼んでくれて嬉しかった・・・ってなんか言いにくいわね?!)
カナ「えぇ〜教えてよ〜」
リリカ(あら?)
リリカ(今なにか嫌な視線を感じたのだけど・・・)
リリカ(・・・気のせい、かしらね)
カナ「あわわわ!もうHRだった!」
カナ「じゃあまたね、リリカちゃん」

〇教室
リリカ「さってと、今日も空き教室に・・・」
リリカ(あ、そういえば今日みんな昼休み用事で遅れるんだっけ)
リリカ(一人でいても暇だし、購買とかで時間潰そうかしら・・・)

〇学校の廊下
生徒「リリカちゃん!」
リリカ「え?あたし?」
リリカ(カナ以外にリリカちゃんって言われたからか、なんかゾワっとするわね・・・)
生徒「さっきの世界史選択一緒だったよね。先生が呼んでたよ」
リリカ「え、そうだったの?!」
リリカ(あわわ、久しぶりにやっちゃった。トウマに怒られる・・・)
リリカ(たまーに先生の言ってる事忘れるんだよね)
生徒「なんか提出物のことで呼び出しだって。だいぶ怒ってたよ」
リリカ「提出物、最近ちゃんとやってたはずなのに・・・」
生徒「詳しいことはわかんないけど社会科準備室に来てって」
リリカ(仕方ない・・・行くしかないわね)
リリカ(あんまりトウマに負担かけてられないもの)
生徒「場所わかる?特別棟の四階奥らへんなんだけど」
リリカ「随分遠いとこなのね。多分わかるから大丈夫よ」
リリカ(魔法使うし)
生徒「そっか、よかった」
リリカ(にしてもただの親切な人だったわね。カナ達以外だからって身構えてて申し訳ないことをしたわ)

〇学校の廊下
リリカ「んーと、四階、はしっこ・・・ここかしら」
リリカ「社会科準備室、ここね」

〇学校の部室
リリカ「失礼しまーす」
リリカ「って、ほこりっぽい・・・」
リリカ「先生はいないのかしら?」
リリカ「あ、先生?」
リリカ「って、あら?あんた・・・」
リリカ(さっきの生徒よね?どうしてここに?)
リリカ(ってえ、鍵──?!)
生徒「リリカちゃんってさ、アホだよね」
リリカ「は・・・?」
生徒「転校当初から変な発言で目立つし、顔はいいけど話は電波」
リリカ「なにあんた、もしかしてそんなつまらない悪口のためにあたしを嵌めたの?」
生徒「ははっ、そんなわけないよ」
生徒「ずっといらついてたんだ 長谷川トウマに」
リリカ「トウマに・・・?」
生徒「頭はいい、スポーツもできる、気配りができて顔もいい完璧超人」
生徒「クラスの奴らもみんな長谷川長谷川そればっかり」
生徒「転校初日俺らが話しかけに行ってやったのにお前もあいつのとこにいっただろ?」
生徒「あいつと同じ学年の女子にはよくあることだよ」
リリカ「ちょっと!それとこれに何の関係があるのよ!」
リリカ(そもそも勝手に嫉妬するなんて・・・!トウマは確かに凄いかもしれないけど、その分無理してるのに)
生徒「大有りだよ」
生徒「長谷川は人気だが、幼馴染とかいう二人以外には近寄り難い」
生徒「昼もわざわざどっか行ってるしな」
生徒「そんな中、電波のくせにやたらあいつと仲良いのがお前」
リリカ「・・・」
生徒「別にもう一人でも良かったけど、お前の方が顔がいいからな」
リリカ「何の話・・・?」
生徒「まだわかんないの?あいつと仲良い女子を落とせば、あいつに勝てるだろって事だよ」
リリカ(何こいつ・・・)
リリカ(怖い。最初トウマに会った時よりも・・・!)

次のエピソード:9話 見習い悪魔、××する

コメント

  • トウマくんといい感じになってきた矢先にこれとは……助けに来てくれー、トウマくん!
    リリカ、だんだんと人間界に馴染んできましたね。遊園地ではしゃいでるの可愛かったです(^^)
    悪魔界の方も引き続き大変なことになっていそうですね。
    続きが気になります……!

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