追憶の記憶

スナオ

玉子焼き(脚本)

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〇高い屋上
ましろ「へえ、ここの屋上こうなってるんだ。 でもなんでゆーくんは鍵を持っているの?」
鷹司優「昔悪い先輩がいてね。 その人から、もらった」
  その悪い先輩とはあの人のことなのだが、天文部が勝手に作ったのを取り上げて私物化したんだとか。
ましろ「ふーん、ゆーくんもワルだねえ」
鷹司優「ち、ちがうって!」
ましろ「でもこういうの、いいね。なんだか秘密基地みたい」
鷹司優「秘密、基地・・・・・・っ」
  ズキリと頭が痛んだ気がした。昔、誰かと・・・・・・秘密基地・・・・・・。
ましろ「どうしたのゆーくん、大丈夫? 顔色悪いよ?」
鷹司優「ごめん、大丈夫だから」
  言葉通り頭痛はすぐに消えたが、何かを忘れているような気持ち悪さが残った。
鷹司優「ほら、昼ごはん、食べるなら食べちゃおう」
ましろ「うん・・・・・・って、ゆーくんパンだけ? だめだよ、ちゃんと栄養取らないと!」
鷹司優「いやあ、つい面倒で」
ましろ「もう、しょうがないな わたしのお弁当少し分けてあげるよ」
  そう言ってましろはお弁当箱を開けて見せてくれる。僕は玉子焼きと言おうとしたが・・・・・・。
ましろ「玉子焼き、でしょ? しかも甘い玉子焼きが好きとみた! 正解?」
  そう言いながらましろは僕の口に箸でつまんだ玉子焼きを押し込む。
  それは僕好みの甘い味で、なぜましろに見破られたのか、僕は首をかしげるのだった。
  
  to be continued

次のエピソード:今日からご近所さん

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