モンスターハイスクール〜ラスボスを目指せ〜

叶野遥

はじめてのかがいじゅぎょう(脚本)

モンスターハイスクール〜ラスボスを目指せ〜

叶野遥

今すぐ読む

モンスターハイスクール〜ラスボスを目指せ〜
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇田舎の学校
先生「みなさーん おはようございます!」
「おはようございまーす!!!」
先生「はい、皆さん いいお返事ですね!」
先生「今日も一日 しっかり勉強して」
先生「立派な ラスボスになれるように がんばりましょう!」
「はーい!」

〇おしゃれな教室
エリオット「お、おはようございます!」
エリオット「あれ誰もいない!」
エリオット「どうしたんだろう 皆どこに行ったの?」
ガイスト「なんだお前 今来たのか」
エリオット「あっ ガイストくん 皆は?なんで誰もいないの」
ガイスト「何を言ってるんだ 今日は朝礼のあと実習だって話だったろ」
ガイスト「もう皆 実習室に行ってるよ」
エリオット「・・・・・・」
エリオット「そういえば 昨日 先生言ってたかも」
ガイスト「まったく 遅刻するからこういうことになるんだ」
ガイスト「行くぞ」
エリオット「ガイストくん ボクを迎えに来てくれたの?」
ガイスト「バカか ただの忘れ物だよ ほら行くぞ」
エリオット「うん」
エリオット(忘れ物なんてしてないのに)
エリオット「ガイストくんは 優しいな ヒーローマンみたいだ」
ガイスト「何やってんだ トロイな」
エリオット「うん 待ってー」

〇体育館の中
モモス先生「はーい それじゃあ今日は」
ブルーノ先生「ラスボスらしい 雄叫びの練習をします」
モモス先生「精一杯 迫力ある雄叫びを あげてください」
「はーい」
モモス先生「じゃあ一人ずついくよ!」
モモス先生「はい、いいですねー」
ブルーノ先生「なかなか野生味溢れてるな!」
エリオット「い、いきます!」
ブルーノ先生「・・・・・・」
ブルーノ先生「お前なんだそれ ただの悲鳴じゃないか」
ブルーノ先生「失格!」
エリオット「・・・・・・」
モモス先生「はいはい 次!」
ガイスト「・・・・・・」
モモス先生「ガイストくん、 どうぞ?」
ガイスト「ただ叫ぶだけじゃダメですよ」
ガイスト「・・・・・・」
「・・・・・・」
「すごい!!」
ブルーノ先生「さすが ガイストくんは ちがうなぁ!」
モモス先生「今一番ラスボスに近い生徒だね」
ガイスト「・・・うっす」

〇学校脇の道
モモス先生「じゃあ次は課外授業です」
ブルーノ先生「人間たちの近くまで行くから 皆気をつけろよ」
モモス先生「まだ君たちは 下級モンスターの力も無いからね」
ブルーノ先生「先生たちから離れるなよ わかったかー!」
「はーい!」
エリオット「人間の街って あまり行ったことないね 楽しみだな!」
ガイスト「調子に乗るんじゃないぞ エリオット」
生徒「そうそう お前はドジだから」
生徒「人間に見つかったら あっという間にやられそうだな」
「あははは」
エリオット「ひどいなぁみんな」

〇川に架かる橋の下
エリオット「水が流れてる!」
ブルーノ先生「これは川というんだ」
エリオット(あ!チョウチョ)
モモス先生「上にある橋を人間たちの車や 電車がよく通るぞ」
ブルーノ先生「人間らを狙う時にはここを狙うと効果的かもしれんな」
モモス先生「この川を抜けたところに 変化の技の先生がいるので そちらへ行きますよ」
ブルーノ先生「皆、十分休憩を取ったら出発だ」
「はーい」
ガイスト「川ってやつの近くは風が気持ちいいな」
ガイスト「な! エリオット・・・あれ?」
ガイスト「あれ? エリオットがいない!」
「なんだって!?」
「なんだって!?」

〇川に架かる橋
エリオット「かわいいなぁ」
エリオット「あれ、いなくなっちゃった」
エリオット「ちぇ 皆のところに帰ろう」
エリオット「・・・あれ?」
エリオット「ここ、どこ!?」
エリオット「どうしよう どこに行けばいいんだろう」
女の子「・・・・・・」
エリオット「あっ すみません、 あの聞きたいことが・・・」
女の子「・・・・・・」
エリオット「あっ ちょっと・・・」
サラリーマン「ばっ バケモノだ!!」
おじさん「た、たすけてくれぇ〜っ」
エリオット「えっと・・・あの・・・」
???「だれかー! 助けてくれ!! 殺されるー!!」
???「いやぁぁ!!」
エリオット「ちょっと・・・」
エリオット(どうしよう 大混乱だ・・・!)

〇川に架かる橋の下
モモス先生「とにかく探そう」
ブルーノ先生「人間に見つかったら 大パニックだぞ」
モモス先生「今のあの子じゃ 人間に殺されかねない」
ガイスト「そんな・・・」
ガイスト「急いで探すぞ!」
モモス先生「あっ ガイストくん 気をつけて!」

〇川に架かる橋
兵隊「大人しくしろ バケモノめ!」
エリオット「ボクは何も・・・.」
兵隊「う、動くな! 撃つぞ!」
エリオット「あっ」
兵隊「や、やった! 当たった!!」
エリオット「痛い・・・」
兵隊「さあ覚悟しろ!」
???「まてっ!」
兵隊「誰だ!?」
ヒーロー「正義のヒーローマン 登場!」
エリオット(ヒーローマンだ!! ホンモノだ!!)
ヒーロー「ここはボクに任せて 君たちは下がっていたまえ!」
兵隊「は、はい! よろしくお願いします!」
エリオット(ヒーローマン・・・)
エリオット(かっこいいなぁ)
ヒーロー「ボクが来たからには お前の好きにはさせん!」
ヒーロー「覚悟しろ バケモノめ!」
ヒーロー「ファイヤーボール!!」
エリオット「!!」
エリオット「痛い! 熱い!!」

〇川に架かる橋
ガイスト「あいつどこだ・・・?」
???「ファイヤーボール!!︎」
ガイスト「!!」

〇川に架かる橋
兵隊「おお! 効いている! さすがヒーローマン!」
ヒーロー「そろそろトドメだ!」
エリオット(ひどいよ・・・ ぼくは何もしてないのに)
エリオット(ただ迷ってきてしまった だけなのに)
ヒーロー「いくぞ!」
エリオット「ううっ・・・」
???「エリオット!」
ガイスト「くっ・・・」
エリオット「ガ、ガイストくん・・・!?」
エリオット「ガイストくん しっかりして!」
ヒーロー「よし!仕留めたぞ!!」
兵隊「さすがヒーローマン!!」
兵隊「素敵です ヒーローマン! 正義のヒーロー!!」
ヒーロー「ハッハッハ それほどでも!」
ヒーロー「だがまだ一人残っている」
ヒーロー「君たちは 下がっていなさい」
エリオット「ガイストくん・・・」
  ガイストは
  傷が痛むのか
  目を閉じたまま動かない
エリオット「・・・・・・」
ヒーロー(立ち上がったぞ)
ヒーロー(なんだ あの禍々しいオーラは・・・)
エリオット「ヒーローマンの ばかあっ!!!」
ヒーロー「!?」
ヒーロー「くぅっ!」
  ヒーローマンは苦しげにうめき
  そのまま倒れてしまった
兵隊「ヒ、ヒーローマン!!」
ガイスト(な・・・なんだ・・・!?)
兵隊「ヒーローマンが倒れてしまっては もうダメだ」
兵隊「退却、退却だっ!!」
エリオット「・・・・・・」
ガイスト「おい」
エリオット「ん?」
エリオット「あっ ガイストくん! 来てくれたの!!」
エリオット「その怪我・・・」
エリオット「ど、どうしたの!? 何があったの、大丈夫!?」
ガイスト「・・・今のこと 覚えてないのか?」
エリオット「今のこと・・・」
エリオット「なんのこと?」
ガイスト「・・・いや、いい」
ガイスト「見つかって良かった」
ガイスト「皆のもとに戻ろう」
エリオット「うん!」
ガイスト「・・・・・・」
ガイスト(あいつに あんな力が・・・)

〇おしゃれな教室
  翌日
モモス先生「えー 昨日、予定外に ヒーローマンと我々怪人の戦闘がありました」
モモス先生「なんと! あのヒーローマンを退けたのです!」
モモス先生「ラスボスを目指す上で 素晴らしい成績です!!」
モモス先生「誰がその戦果を 残したかと言うと」
先生「ガイストくんです!」
ガイスト「・・・・・・」
生徒「さすが ガイストくんだな!」
生徒「迷子のエリオットを 見つけた上に ヒーローマンをやっつけるなんて」
生徒「ガイストくんじゃなきゃ できないよ!」
エリオット「すごいなぁ ガイストくん!」
ガイスト「・・・うっす」
ガイスト(今はこれでいい・・・)
ガイスト(いつかあいつが、 自分の力に気づいた時に 真実を教えてやろう)
ガイスト(お前こそが ラスボスに ふさわしいってな)
エリオット「ふふふ」

コメント

  • いやぁ、エリオットくんめちゃくちゃに可愛いです✨
    こんな可愛くて最強のラスボスが出てきたら、私は進んで倒されてしまうでしょう😂

  • 平和でほのぼのした学校生活から一転して、人間社会の怖さと矛盾が書かれ、かき氷のような味わいの作品でした。
    こうして怪人と人間の溝は深まっていくんだろうな…

  • ラスボスになるためにそれぞれ声を上げるシーンや、チョウチョを追いかけるシーンなど、タップノベルの機能を使うのが上手いなと感じました。怪人が多く登場していますが、キャラ設定がしっかりしているので、主人公エリオットが可哀そうになってくるくらい見事でした。

コメントをもっと見る(8件)

成分キーワード

ページTOPへ