見習いリリカの悪魔契約

三雲ユウリ

4話 見習い悪魔、遊ぶ(脚本)

見習いリリカの悪魔契約

三雲ユウリ

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〇保健室
トウマ「はい、これ。昼休みの後教室に鞄置きっぱなしになってたから」
リリカ「あ、そっか。ありがとう」
リリカ(やっぱりトウマって先生とかによく頼まれごとしてるわね・・・)
カナ「そっか、もう教室閉める時間だっけ」
カナ「って、そんなに喋ってた?!ごめんね、リュウトくん、トウマくん」
男子生徒「美桃と喋ってたのか?」
カナ「うん!猫ちゃんの話とかしてて・・・あ、出身がアメリカらしくてね──」
男子生徒「あ、いや、盛り上がっていたならよかった」
男子生徒「でも、俺たちのシフトが40分後なことを思い出してほしい・・・」
カナ「あ!そうだった!」
カナ「ごめんね、リリカちゃん。ぶつかっちゃって・・・」
リリカ「え、あぁ、いいのよ。もう全然痛くないし」
カナ「良かったぁ。じゃあ、また明日!今度カフェでも行こ。お詫びに奢るし」
男子生徒「慌ただしくてすまない。バイトがあるんだ」
男子生徒「またな。トウマ、美桃」
リリカ(って、すっごいスムーズに帰られちゃった・・・)
リリカ(水無月さん・・・カナともう少し喋りたかったんだけど)
リリカ「というか、トウマは帰らないの?」
トウマ「そりゃ帰るけど・・・てか、下の名前で呼ばないでくれる?」
リリカ「仕方ないじゃん。フルネームで呼ぶのって不自然なんでしょ?」
トウマ「まぁそうだけど」
トウマ「てか、カナとぶつかったんだっけ?」
トウマ「あんまり人いなかったらしいのに、魔法使わなかったのか?」
リリカ「そりゃあんたがあんま人前で魔法使うなって言ったからね」
リリカ「その方が目立ちにくいんでしょ?」
トウマ(なんかあった時に対処させられるのが面倒だっただけだけど・・・)
トウマ(律儀にそんなん守ったり、よく分からない奴だな)
トウマ「自己防衛程度には使ったほうが良いんじゃないの」
リリカ(って言われても加減がわからないのよねぇ)
リリカ「ま、鞄ありがと。これってこのまま帰っていいの?」
トウマ「一応職員室行って保健の先生か担任の先生に報告しろってさ」
リリカ「ん、りょーかい」
トウマ「今日はさ」
リリカ「ん?」
トウマ「契約しろとか言わないんだな。カナにも変なこと言ってないっぽいし」
リリカ「え、何やっぱりあんたら知り合い?」
リリカ「別にそんな契約契約言わないわよ」
リリカ「言ってもどうせしないでしょ?」
トウマ「まぁな。必要ないし」
リリカ(だよねぇ。何でそんなに頑ななんだろう。知らないと交渉もさせてもらえなさそう)
リリカ「あたし、無駄なことはしない主義なの。カナに関しては・・・」
リリカ(なんか色々聞き出そうと思ってたんだけど)
リリカ(途中から普通に楽しくなっちゃったんだよね・・・)
リリカ「ま、契約どうのとか言う必要もなかったってだけよ」
リリカ「それに、あたしも普通の女子高生っぽい会話憧れてたの」
リリカ「じゃあ、また明日。トウマ」
トウマ「急に普通っぽくなられると、ちょっとびっくりするな」
トウマ(契約、ね。俺は・・・)
トウマ(どうなって欲しいんだ?)
トウマ(父さんと母さんに・・・)

〇学校の廊下
リリカ(最後、カナを真似てまた明日とか言ってみたけど)
リリカ(あれで良かったのかしら・・・?)
リリカ(でもまぁ、カナにまたねって言ってもらえたのは嬉しかったし)
リリカ(『悩み考える時期』 どうしたらいいのか分からないけど)
リリカ(とりあえず、トウマやカナともっと普通に関わってみよう)
リリカ(ちょっと、楽しかった気がするから)

〇テーブル席
  リリカとカナがぶつかってから二週間後─
カナ「というわけで!事故お詫びカフェパ開催しま〜す!」
リュウト「お詫びにかこつけて散財したいだけだと思うんだが・・・」
カナ「細かいことはい〜の!」
カナ「ね、リリカちゃん!言った通り、なんでも奢るよ〜なんたって給料日後だし!」
リリカ「やっぱり申し訳ない気もするのだけど・・・」
リリカ「あ、でもこのチーズケーキ美味しそう」
カナ「あ、それおすすめなの!私はアップルパイにしよっかな」
トウマ「僕はコーヒーでいいかな・・・」
リュウト「相変わらず甘いもの苦手だよな、トウマ」
トウマ「リュウトが好きすぎるんだよ・・・キャラメルハニーチョコバナナホットケーキって何??」
リリカ(にしても、こうなるとは思わなかったわよね・・・)

〇教室
  ぶつかった翌日──
カナ「ねぇ、リリカちゃん。一緒にご飯食べない?」
カナ「昨日いた・・・リュウトくんとトウマくんも一緒なんだけど」
リリカ(あ、やっぱり知り合いだったのね・・・)
リリカ「もちろんいいわよ。けど、いいの?」
リリカ(トウマとかもろあたしに近寄るなって言ってたけど・・・)
カナ「もちろん!二人とも良いって。いつも空き教室行ってるの、行こ」
リリカ(実はずっと一人で中庭でご飯食べ(るふり)してたのよね)
リリカ(カナと喋れるしトウマは観察できるしで良い機会かも)

〇テーブル席
リリカ(なーんて感じで気がついたら四人で過ごす感じになったのよね・・・)
リリカ(あたしは楽しいし、ありがたいけど。トウマはどう思ってるのかしら)
リリカ(最初の頃、余計なことすんなよってアイコンタクトみたいなのされたけど・・・)
店員「お待たせしました」
カナ「あ、これで全部だね。じゃ、いただきまーす」
「いただきます」
リリカ「あ、これ美味しい」
リリカ「あたしもバイト始めよっかな・・・」
リリカ(偽造通貨とかじゃなく、バイトしてカフェとか行ってるのよね、カナ達は)
カナ「一緒にファミレスでバイトする?!今枠空いてるんだって」
トウマ「確かカナはホールでリュウトは厨房だっけ」
リュウト「あぁ。シフト融通効くし良いとこだよ」
リリカ「バイトしてみたくなってきたわ・・・。そういえば、トウマはバイトしてないの?」
リュウト「あー、トウマの家は・・・」
トウマ「禁止されてるんだよね。学業に影響があるって」
カナ「カフェくらいだったらいいけどあんまり遊ぶなとかおばさんに言われたなぁ・・・」
リリカ(禁止?そんなこともあるのね。親に・・・ってことかしら)
リリカ(親、か)

〇市街地の交差点
カナ「じゃ、またね!」
リリカ「えぇ、また明日」
リリカ(ちょっとの間だけど、すっかりこういうのに慣れちゃったわね)
リリカ「ん、あれ?あ、そういえば制御装置についてた連絡アプリがあったわね」
リリカ「確か3人と連絡先交換してたはず・・・」
リュウト「今日はありがとう」
リュウト「カナは脳天気なのとトウマと幼馴染ってので女子からやっかまれてた」
リュウト「美桃とカフェに行けて喜んでたから、また付き合ってやってほしい」
リュウト「あと、最初変人だと思っててごめん」
リリカ「・・・・・・」
リリカ「まぁ、転校直後がアレだったことは否定しないわ」
リリカ(でもまぁ、カフェ楽しかったし・・・カナもそう思っていてくれたなら嬉しい)
リリカ(でも、やっかまれてたってどういうこと?あたしみたいに浮くってことかな・・・)
リリカ(脳天気でトウマと幼馴染ってことで・・・?うーん?)
リリカ「ま、いっか」
リリカ「そうだ、バイトしたいってことセンセーにも言っとこ」

〇城の会議室
センセー「お呼びですか?新魔王様」
ギーリ「そのわざとらしい『新』を辞めろ。不満でもあるのか」
センセー(そりゃ、禁則の魔族喰いしてまで魔力得てるクズだしこいつ・・・)
センセー「あら。ごめんあそばせ」
ギーリ「ちっ、弱小魔族が。で、アレはどこにいる」
センセー(アレ、ね・・・相変わらずだわ)
センセー「リリカの居場所なら教えないと言ったはずですわ。彼女は今見習い試験中」
ギーリ「『見習い試験中は、担当である魔族一体以外の干渉を禁ず』」
ギーリ「そんな古びた規則が守られると思うのか?」
センセー「嫌でも守ってもらいますわ。わたくしが生きている限り・・・」
ギーリ「人間かぶれが。いつまでそのキカイとやらで大口を叩けるのか見ものだな」
センセー「あーあ」
センセー(時間稼ぎに過ぎないのかしら。わたくしがあの子にしてあげられることなんて少ない)
センセー(リリカ。知らない方がいいことってあるのよ)
センセー「強さを求めるあまり、娘も食い殺そうとする父親の存在とか、ね」

次のエピソード:5話 見習い悪魔、出会う

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