追憶の記憶

スナオ

エピソード1(脚本)

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〇幻想空間
  僕はいつも夢を見る。夢は語りかけてくる、約束を思い出せ、と。
鷹司優「約束・・・・・・」
  思い出せない。でも思い出したい・・・・・・。あの日、大切な誰かとかわした約束を。そこで兄貴分との会話を思い出す。
鷹司優(子ども)「どうして・・・・・・どうしてみんなあの子のことを忘れてしまうの?」
???「彼女の一族はかつて神様を怒らせてしまった。だから誰の記憶にも残らない。僕が呪いに干渉したから記憶できる人も増えたけど」
鷹司優(子ども)「どうしたら、あの子を助けられるんだろう・・・・・・」
  幼い僕に目線を合わせるように、兄貴分だったあの人は膝をつき、僕の肩に両手を置く。
???「君が助けるんだ」
鷹司優(子ども)「僕が?」
???「そうだ。君は鷹司の人間だ。高い霊力を秘めている。神様に干渉できるくらいにね。それになにより、彼女を愛している」
  その言葉に僕は赤くなる。
???「彼女を忘れるな。神様が何を考え、何を望んでいるか考えるんだ。君ならできる」
鷹司優「僕は一体誰を忘れているんだろう・・・・・・」

〇男の子の一人部屋
  そこで僕、鷹司優は目を覚ました。全身汗でぐっしょりだった。僕はパジャマを脱ぎ捨て、シャワーを浴びる。
  僕の家は一軒家だが住んでいるのは僕だけだ。
  鷹司家は親戚も多いため引き取ってくれるといってくれた人もいたけど、僕は両親や彼女との思い出のあるこの家にいたかった。
  だから中学を卒業するまではじいちゃんがこの家に同居してくれていた。
  でも今日からは高校生、じいちゃんも本家に戻り一人暮らしが始まった。
  僕は真新しい白を基調とした制服に着替えると、両親の仏壇に手を合わせた。
鷹司優「よしっ」
  僕は朝食の準備を始める。じいちゃんは一緒に住んでこそくれたが、家事はからっきしで結局僕が・・・・・・
  そこでずきりと頭がいたんだ。僕は誰かと・・・・・・。頭を振って考えるのをやめるとトーストとコーヒーの用意を始めた。
  簡単に朝食を済ませると僕は玄関に向かい、靴をはいた。
  そして誰もいない家に向かって言った。
鷹司優「いってきます」

〇大きな木のある校舎
  僕が今日から通うのは四方院学園高等部だ。まあ幼稚部からずっと通っている僕からするとあまり新しいものはないのだが。
  ゆえに僕は迷うことなく高等部の校舎にむかい、自分の教室を確認すると、そこを目指す。因みに1-Aだった。
  僕の席は窓際の一番後という、なんだか眠くなりそうな席だ。僕が席につくと・・・・・・。
???「ねえねえ」
  声をかけられた。隣の席から。そちらに目を向けると絶世の美少女がいた。
  アルビノ、というのだろうか。真っ白なロングヘアと雪のような白い肌、赤い瞳、何もかも美しかった。
ましろ「わたし、ましろ。あなたは?」
鷹司優「鷹司、優」
ましろ「ゆーくんだね! よろしく!」
  少女が満面の笑みを浮かべる。僕は胸と頭がズキリといたんだ。
  to be continued

次のエピソード:連れ出してみた

コメント

  • 面白ーい!続きが楽しみです!

  • 特別な家だからこそいろいろとありそうですね。ましろちゃんがとても魅力的なキャラです。

  • ましろちゃんという彼女に出会う日に、遠い彼方の思い出せない約束の夢を見たというところから、二人の深い関係性を想像させられました。続きを楽しみにしています。

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