第3話 ミサトの笑顔を見たいから(脚本)
〇学校の校舎
みさと「困ったな〜。家に宿題忘れて来ちゃった。どーしよー」
ドッグラLaQLove「俺はミサトのためなら何だってできる。ミサトの笑顔を見たいから。」
みさと「あ、シロ! まさか宿題届けてくれたの?!」
ドッグラLaQLove「そうさ!(ワンワン) なんてたって、ちょっと前までここに通ってたんだから道はよく分かってるんだ!」
みさと「やったー、これで先生に叱られずに済むわ。ありがとうシロ!!」
そうそう、この笑顔。なんて可愛いんだろう。この笑顔を見たくて、どんなことでもやってあげたいって思うんだよなー
〇ファンシーな部屋
そんなある日、ミサトの様子が少し変! どうも熱があるみたい。
俺は慌てて救急車を呼ぼうとしたけど、肉球じゃ電話はかけられない。
ドッグラLaQLove「俺の背中に乗って(ワンワン)」
みさと「え? なんて言ってるの? もしかして背中に乗れって?」
ドッグラLaQLove「そうだよ!(ワンワン)」
ミサトは俺の背中にぐったりと体を預けた。凄い熱だ!! 急がないと。
〇総合病院
俺はこの街で一番大きな病院にミサトを連れて行った。
病院の中に犬は入れないから、俺は仕方なく駐車場でじっとミサトを待った。
ミサトの身になにかあったらどうしよう。もう俺は生きていけない
〇病室のベッド
女医「やっと元気になったみたいね」
みさと「ここは?」
女医「病院よ。着いた時には凄い熱で心配したわ。でも、良かったわ、元気になって。」
みさと「お世話になりました。」
女医「いいのよ。それより、あなたの飼い犬、凄いわね。」
みさと「え?」
女医「憶えてないの? アナタ犬に背負われてここまでやって来たのよ。それに、、、」
女医「窓の外を見てごらんなさい。」
みさと「あ!!」
〇駐車車両
俺はただじっとミサトの帰りを待っていた。いつもなら腹も減るし、眠いはずなのに、そんなことちっとも気にならなかった。
ミサトが元気になってくれれば、それだけで俺は嬉しい。
みさと「シロ!」
ドッグラLaQLove「ミサト!!(ワンワン)」
女医「おやおや、あんなに喜んで尻尾をふって、よっぽどアナタのことが好きなのね。まるで恋人みたい。」
みさと「シロ、ずっとここで、待っててくれたの? ありがとう!!」
ミサトが、俺を抱きしめてくれた。
それだけで俺はめちゃくちゃ嬉しい。
俺とミサトは並んで帰った。2人で歩いてると、あの日のことを思い出す。
〇街中の道路
2人で初めて一緒に歩いたあの日のことを。
その日に俺はミサトをかばって交通事故で死んでしまったけど。
2人で歩いたあの日のこと。
あの日のミサト、可愛かったよ。そして、もちろん今も可愛いよ。
今は犬になってしまった俺だけど、それでも俺は幸せだよ。だって、こうしてミサトの側にいられるから。
いつもミサトを見守っていられるから。
これからも、ずっと一緒にいようね。