ゾンビはぜったい生き延びたい

石倉 晶

第四話 ゾンビはそろそろ反撃したい(脚本)

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〇荒廃したショッピングモール
大槻ロメロ「・・・・・・」
大槻ロメロ「・・・どうなってやがる。なんで全くゾンビが出てこねぇ」
大槻ロメロ「さっきまであんなにわんさか出てきてたのによぉ!」
モヒカン男「わ、わかんねーっす・・・」
大槻ロメロ「ったく・・・これじゃあ、わざわざ若い肉を用意しても意味ねぇじゃねぇか」
  説明しよう! ゾンビにとって一番美味しい肉、それは若い人間の肉なのだ。
  それを知っていたロメロは、若い美男美女を囮として用意していた。
  さらに水着を着せることで、より肉の匂いが発せられるよう肌面積を増やすなど、周到に用意していたのだ。
大槻ロメロ「一体どうなってやがる・・・」
マッチョ男「リーダー、偵察  から報告が・・・ どうやらモール内のゾンビが、鼻に洗濯バサミをつけてるらしいっす!」
大槻ロメロ「洗濯バサミだと? なるほど、そういうことか・・・やってくれるぜ」
マッチョ男「どういう意味すっか?」
大槻ロメロ「洗濯バサミで鼻を塞ぐことで、肉の匂いを物理的に遮断してんだ」
大槻ロメロ「どうやら頭の良いゾンビがいるらしい」
大槻ロメロ「出てこないなら仕方ねぇ・・・ チームを分断して、モール内に侵入させろ」
モヒカン男「ヒィィィヤッホー!! やっと暴れられるぜ!」
大槻ロメロ「血の気が多いのは結構だが・・・少人数にはなるな。必ず固まって動けよ」
大槻ロメロ「それと・・・絶対に油断だけはすんじゃねぇぞ。行け!」
マッチョ男「へへっ! 了解っす!」
モヒカン男「俺達に任せてくだせぇ!」

〇荒廃したショッピングモールの中
マッチョ男「おめぇら、バラバラになって動くなよ」
モヒカン男「・・・ん? なんだありゃ?」
小さな少女「うぅ、ぐすっ・・・うぅ・・・」
少女の姉「大丈夫だよ。もうすぐ助けがくるから・・・」
マッチョ男「なんだ、あのガキども・・・ゾンビか?」
モヒカン男「いや、にしては肌が腐ってねぇ・・・人間みてぇだな」
マッチョ男「おいテメェら。ここで何してる」
少女の姉「あ、人間・・・!」
少女の姉「良かった・・・。私達、ここに住んでたんですが、いつの間にかゾンビがうじゃうじゃ増えてて・・・」
マッチョ男「生存者か・・・みんなひとまず武器を下ろせ」
少女の姉「あぁ、ありがとうございます! おかげで助かりました」
少女の姉「・・・なーんてね♪」
幼女ゾンビ「がぶー♪」
マッチョ男「なっ・・・こいつら、生存者じゃねぇ! ゾンビどもだ・・・がはぁっ!」
モヒカン男「チッ、ゾンビのくせに人間に化けやがって・・・舐めんなよゾンビ共! ハチの巣にしてやる!」
じいじゾンビ「どこを見ておるんじゃ、人間」
ママゾンビ「みなさーん! 今です、お食事の時間ですよー!」
ゾンビ「ウガァァァァァ!」
モヒカン男「い、いつの間に後ろに・・・うわぁぁぁぁ!」
幼女ゾンビ「わーい! 久々のお肉だー!」
ステラ「へっへー♪ やばー、ウチのメイク完璧すぎじゃね♪」
ママゾンビ「ふふっ、確かに。厚化粧すれば、案外ゾンビってバレないものなのね」
ステラ「ね! あはー、上手くいきすぎてマジテン上げなんだけど♪」
ステラ「それもこれも、全部ソイソースの作戦のおかげだね!」

〇荒廃したショッピングモール
部下「た、大変ですリーダー! モールに侵入してったやつらが、全滅したそうです!」
部下「どうやら、ゾンビがメイクをして人間に成り済ましてたみてぇで・・・」
大槻ロメロ「あぁん!? あれほど油断すんなって言ったのに、あいつら・・・!」
大槻ロメロ「くそ・・・こんな屈辱は初めてだ。ゾンビの専門家である俺の名に傷をつけやがってぇ・・・!」
部下「リ、リーダー・・・?」
大槻ロメロ「こうなったら・・・」
大槻ロメロ「おい!」
部下「ヒィィィッ! は、はい! なんでしょうか、リーダー!」
大槻ロメロ「こっからは俺がヤる。テメェは部隊を引き上げてこい」
部下「は、はぁ・・・で、でもリーダー一人で大丈夫ですか?」
大槻ロメロ「おい・・・俺を誰だと思ってんだ?」
大槻ロメロ「最強のゾンビ狩り集団、ゾンビ瞬殺部隊Aチームの大槻ロメロだぞ?」
大槻ロメロ「この俺に負けはねぇってこと、やつらにも味わわせてやる・・・!」

〇荒廃したショッピングモールの中
ソイソース「よし、侵入してきた人間はみんな倒した・・・」
ソイソース「あとは表の人間たちだけだ! みんな、一気に行ってくれ!」
ゾンビ「ウガァァァ」
  ソイソースの先導により、モール内にいたゾンビの群れが一斉に表へと向かい始めた。

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