カワハギ ー全盲探偵 榊明ー

鯖缶

カワハギ file 1(脚本)

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〇公園のベンチ
速水誠「坂上巡査部長、こちらです!!」
坂上源「速水、ご苦労だな。 やれやれ、また例の「ヤツ」の仕業だと?」
速水誠「はい、先程電話にて通報がありまして 中央公園にて女性らしき姿の人間が、茂みで倒れているとの事で駆けつけてみたら、、、」
速水誠「う、、、警部、、、 すみません。 思い出しただけで吐き気が。 ちょっと失礼します、、、」
坂上源「やれやれ、、、 まあ、新米にはこの現場は酷いわな。 どれどれ、、、」
坂上源「・・・・・・」
坂上源(・・・相変わらず酷い現場だな。 顔の皮を、全部剥いでやがる)
  無垢を誑かす女には死の鉄槌を
坂上源「・・・お馴染みのメッセージもアリと。 こりゃ、ヤツの仕業で間違い無さそうだな」
速水誠「巡査部長、すみませんでした!! ・・・それで、この現場。 やっぱり、アイツのせいでしょうか?」
坂上源「ああ、多分な。 捜査本部にもすぐ連絡する。 しかし、デカいヤマ引いてしまったな。 間違い無く今話題のあの男だ」
  シリアルキラー カワハギ
坂上源「相変わらず酷い現場だ、、、 雨で現場も荒れてやがる。 取り敢えず仏の特定と、目撃証言を集めないとな、、、」

〇黒
  ・・・この時はまだ、知らなかったんだ
  まさかこの悲惨な事件が、僕の人生を大きく揺るがす出来事になるだなんて・・・

〇ゴシック
  カワハギ
  
  -全盲探偵 榊明-

〇黒
  ガヤガヤ
  
  
     ピー
       瀧本、配置に着きました、どうぞ
  
               カチャ
  ねぇねぇ、あれ
                 買ってよ!
   プルルルル
  
     ああ、俺だ。例の件
  カサッ       だめよ、同じものも
     タバコ、3パックで良かった?
  
  はまだか、そろそろ上が痺れを
  ねぇ、まだなの?
  
  ガチャガチャ
   だから、早くブツを届けろってーの!
  
  あのおじさん臭ーい!
  ハァハァ早くしないと、見つかっちゃう!
  
  お兄さん、ありがとねー!
  
   ガコッ  いいか、もう次はねえぞ!

〇電器街
榊明「・・・・・・」
瀧本梓「どぉ?アッキー なにか分かった?」
榊明「多分今、7人か8人近くに居ると思うんだけど 男の人って見えるかな?」
瀧本梓「ええと、、、3人居るわね。 特長を言うと、、、」
  背広にアタッシュケースを持った男と
  20代位の若い男性に
  50年位の中年男性ね!
榊明「そっか、ありがとう梓! 若い子って、誰かと話してた形跡あったかな?」
瀧本梓「ええ、確かにもう一人若い子が居てたわね。 今はどこかに行ったみたいだけど、、、」
榊明「間違いないね。 その子と、もう一人の子で間違いないと思う」
瀧本梓「根拠は?」
榊明「タバコのやり取りの話が聞こえた。 3箱って言ってたけど、鞄が無いと持ち運べない量だから、違う意味で使用してるのかな?って」
榊明「この場所、この時間帯に取引してる情報が間違いないのなら あの人以外に怪しい【音】は無かったと思う。 どうかな?」
瀧本梓「OK!流石アッキー! 頼りになるわね、後は「彼」にチェックして貰うわ」
瀧本梓「って訳で、聞こえてた? あの20代らしきグレーのパーカーの男と、その男に接触してたボーダーの男をチェックしてみて!」
ケビン「ワン!!」
瀧本梓「あとは向こうがチェックして、正解だったらおしまいね!」
榊明「んー、合ってると良いけど、、、」

〇黒
  ワンっ! ワンっ!
  
          うわっ!なんだお前!
           離せよ!!
  
   ワオーン!!
  すみません、警察ですが
  少しお話し聞かせて頂いても宜しいですか?
  
  
        くそっ!いきなりなんだよ!

〇シックなカフェ
瀧本梓「今日はいきなり呼び出して、ゴメンねー! ありがとうね、同期の子も助かったみたい!!」
榊明「いきなり呼び出されて、なにかと思ったよ、、、 というか、一般人を巻き込まないでよね、、、」
瀧本梓「ゴメンゴメン!! でもさ、アッキーこういう時に頼りなるし、秘密も守ってくれるから良いかなーって思ってさ!!」
瀧本梓「ほらほら! お礼にケーキも奢ってあげてるし!! どんどん食べていってよ!」
夏樹俊彦「あのー、、、 本日はなんかお手伝いして貰ってすみませんでした、、、 夏樹と申します、宜しくお願い致します」
榊明「いえいえ!!大丈夫です!! 梓の無茶ぶりには慣れっこですんで!! むしろ、ケーキご馳走になってすみません、、、」
夏樹俊彦「いえいえ、むしろ奢らせて下さい! もともと、滝本さんだけに相談してたつもりだったのですが、いつの間にやら巻き込んでしまい」
瀧本梓「やるでしょ?アッキー!! 一般人だけど!!」
夏樹俊彦「いつか怒られますよ、、、」
  プルルル
  プルルル
瀧本梓「あ、電話かかってきた!! ちょっと出てくるね」
夏樹俊彦「やれやれ、忙しない人だ、、、 榊君は瀧本さんと長いみたいだけど 昔からあんな感じなのかい?」
榊明「そうですね、昔からあんな感じですよ! 僕が目が見えない事なんかお構い無しで 色んなところに連れ出されていました!」
夏樹俊彦「それはまた、とんでもない! 凄い人だから、同期の中でもよく頼りにさせて貰ってるんだけど 流石に榊くんの事考えてあげないと」
榊明「いえ、良いんですよ。 むしろ彼女は、僕を「普通」に扱ってくれたのが嬉しかった。 あの時は頼れる人が居なくて大変だったから」
夏樹俊彦「あの時、、、?」

〇幼稚園の教室
瀧本(幼少期)「さ か き あ き ら !!」
榊(幼少期)「な、、、なに!?」
瀧本(幼少期)「居るんじゃないの!! 早く、外に遊びに行くわよ!!」
榊(幼少期)「で、、、でも僕 目が見えないし、、、」
瀧本(幼少期)「だーかーら!! ずっとそんなままじゃいつまでたっても 外に出られないじゃない!!」
榊(幼少期)「たまきせんしぇー!!」
玉置恵「あらあら!? どうしたの2人とも!!」
瀧本(幼少期)「あきらくんがいうこと聞いてくれないー!!」
玉置恵「落ち着いて、2人とも。 まずはなにがあったか、先生に話してくれるかな?」

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コメント

  • 視力がない分、他の感覚が研ぎ澄まされてるんでしょうね。
    素晴らしい能力ですね。
    事件との関わりや、彼自身がどう巻き込まれていくのか楽しみです。

  • 聴覚を使った推理ものが斬新で面白かったです!(あまりミステリーに詳しくないですが、、、)
    続きが楽しみです!

  • ハンデがあってもハンデがなくても、幼少期の頃にまわりにいた人たちの影響って大きいですよね。彼女のおかげで彼の今があることを嬉しく思いました。目が見えないと聴覚が研ぎ澄まされるともききますし、これからどんな活躍をみせてくれるのか楽しみです。

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