〇大きい交差点
　　俺は歩きながらスマホでエロ漫画を見ていた。
　　エロ漫画の内容はNTRで、主人公と両思いの彼女が体育教師と彼女のバイト先の先輩に寝取られてしまう。
　　主人公と彼女は両思いなだけで、付き合ってはいないのでNTRというより、BSSかもしれないが、まあ細かいことはいいだろう。
　　キキーッ。
　　その時、急ブレーキの音が聞こえて体が宙にまった。どうやら轢かれてしまったらしい。
　　歩きスマホなんてするもんじゃないな。俺はそう思った。

〇男の子の一人部屋
　　知らない天井だ。なんて言う日が来るとは。
　　ここはどこだろう。知らない部屋だ。とりあえず、そこら辺を探ってみる。
　　部屋を探っている間に窓に映る自分の顔を見た。そこで、自分が他人になったいることを理解した。
　　とりあえずわかったことは、この部屋主の名前は佐々木弱太郎。高校２年生だ。
　　とりあえず今日は彼の普段の行動をなぞるように動こう。そして、帰るための手掛かりを探そうとそう決めた。

〇一階の廊下
　　この家には自分しかいないらしい。親が不在なのは助かる。この珍妙な状況を彼の親に隠すのも説明するのも骨が折れただろう。
　　彼の部屋に用意されていた鞄は几帳面に今日の準備がしてあって助かった。
　　冷蔵庫には様々な食材が入っていたが、料理はできないのでシリアルに牛乳を注いで食べた。
　　そして俺は家を出た。

〇教室
　　学校の教室に着いた。
　　念のため早めに出たので、教室には誰も居ない。
　　机に座ってぼんやりとしていると・・・
山谷サヤ「おはよう」
　　俺は急に挨拶されてドキリとする。
佐々木弱太郎「おはよう」
　　そして、なんとか挨拶を返した。
　　彼女は俺の隣に着席した。彼女は間違いない。俺が交通事故前に読んでいた漫画のヒロインだった。
　　俺は漫画の世界に入ってしまったのか!?

〇学校の廊下
　　とりあえず、ここがエロ漫画の世界であることがわかった。
　　体育で例の体育教師が居たからだ。
　　ちなみにこんな男だった。

〇体育館の中