強欲ちゃん

戸羽らい

第3話 傲慢ちゃん(脚本)

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〇地球
?「卑き人間たちよ」
?「貴様らは軟弱で、繊細で、まるで小動物のように鼻先をひくつかせながら生きている」
?「そんなに生きにくいのなら、いっそ死んでしまえばよかろう」
?「死を選ぶ勇気もない。それどころか、他人の死に触れることすら嫌がる貴様らは“道徳”を拗らせている」
?「脆弱な生命が真っ先に縋るのが“道徳”だ。それは汗を拭ったタオルのように湿っていて、絞ると臭い情緒が溢れ出す」
?「臭い道義には蝿がたかる。汚物を美しいとあがめる虫ケラどもに私の気持ちは分かるまい」
?「爆破するしかない」
?「虫ケラどもはその巣もまとめて爆破せねばならない」
?「爆破!」
?「爆破爆破爆破!」
?「爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破爆破」

〇ホストクラブ
傲慢ちゃん「爆破爆破爆破爆破爆破〜」
ホスト「ちょっと莉奈ちゃ〜ん、さっきからどうしたの〜? 爆破って、俺への愛情が爆発しちゃってるってこと〜?」
傲慢ちゃん「んぁ〜〜? 愛情だぁ?」
傲慢ちゃん「愛情? 愛情愛情愛情〜?」
傲慢ちゃん「・・・愛情って何?」
ホスト「愛情ってのはこういうことだよ」
  彼は私の肩を抱き寄せる
傲慢ちゃん「なるほど〜これが愛情か〜」
傲慢ちゃん「まるで猿の毛繕いだなぁ〜」
ホスト「猿って・・・莉奈ちゃんは語彙が独特だね」
傲慢ちゃん「あぁ? 独特? 独特ってなんだよこのゲロクソボケナススケコマシ野郎」
傲慢ちゃん「おめーが陳腐なだけだろボケぇ」
ホスト「・・・」
傲慢ちゃん「ででーん! 白夜くんアウト〜!」
傲慢ちゃん「核心突かれて詰まっちゃったねえ。会話のキャッチボールもできないどさんぴんは私には相応しくありませ〜ん」
ホスト「・・・」
傲慢ちゃん「去れ! とっとと去れ三流!」
ホスト「・・・そうだね。僕じゃ君に相応しくないよ」
傲慢ちゃん「うぃ〜! はっひっひ」
ホスト「莉奈ちゃん相変わらずだね〜」
ホスト「あんまりうちの子たちに意地悪しないでよ〜」
傲慢ちゃん「あぁ〜? 私が意地悪?」
傲慢ちゃん「お前らの意地が良いだけだろ」
ホスト「・・・」
傲慢ちゃん「あはっ。意地が良いって何?」
傲慢ちゃん「ねえねえねえ何何何? うぇひひひ〜」
ホスト「「普通」ってことじゃないかな?」
傲慢ちゃん「あ? 私が普通じゃねえって言いたいのかコラ」
ホスト「うん。君は普通じゃない」
傲慢ちゃん「うざ。帰る死ねボケ帰る帰る帰る」
ホスト「そこらの凡人と違う、魅力的な女性だよ」
ホスト「君は普通じゃない。特別なんだ」
傲慢ちゃん「うぃ」
傲慢ちゃん「ドンペリーニョ! ドンドンドン!」
ホスト「ありがとう! やっぱり君は他の愚鈍な女たちと違って聡明で判断力に優れているよ」
傲慢ちゃん「当たり前だろ〜。私はそこらのバカと違うんで〜い!」
傲慢ちゃん「しゃんぱんぱんぱん! ぱんしたぁ〜い!」
ホスト「・・・いける?」
  いけます! いっちゃいましょう!
傲慢ちゃん「いっちゃえボンバー!!」
  よいしょよいしょよいしょよいしょ!
  いーよいしょ! いーよいしょ!
傲慢ちゃん「うぇええええええい!」

〇ホテルの部屋
傲慢ちゃん「・・・頭痛え」
傲慢ちゃん「シャンパンコールまでは覚えてるんだけどな。あの後どうなったっけ」
傲慢ちゃん「まあなんでもいいか」
傲慢ちゃん「うい」
  おい莉奈小遣いくれ
  お前がいないと野垂れ死ぬ
傲慢ちゃん「勝手に野垂れ死ね」
傲慢ちゃん「もしもし」
  今から会えん?
傲慢ちゃん「私今二日酔いで死んでるからパス」
  何? じゃあ今日一日ずっと寝てんの?
傲慢ちゃん「うん」
  もったいねえな。それが大富豪莉奈様の時間の使い道かよ
傲慢ちゃん「休息も大事だから」
  俺といた方がリフレッシュできんじゃね。お前どうせまた鬱憤溜め込んでんだろ
傲慢ちゃん「・・・」
  とりあえず飯行くぞ
傲慢ちゃん「またサイゼ? どうせ私が出すんだからもっと良い店行こうよ」
  お前と行くサイゼは格別なんだよ
傲慢ちゃん「・・・もう」
傲慢ちゃん「諸々準備するから二時間後ね」
  ういっす
傲慢ちゃん「・・・」

〇ファミリーレストランの店内
色欲くん「よぉ」
傲慢ちゃん「よぉ」
色欲くん「二日酔いってまたホスト通いか? ホス狂女は頭ぱっぱらぱーで幸せだな〜」

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コメント

  • なんかまたすごいのが出てきた…

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