ジーグフェルドの手紙(脚本)
〇豪華な部屋
アーサー=コナン=ドイル「まったく、いつもながら君には感心させられる」
アーサー=コナン=ドイル「どんな霊能力者も君の前では形無しだ」
フーディーニ「いえ、大したことではありません」
フーディーニ「それにしても、これほどインチキ心霊術が横行していることに驚かされます」
アーサー=コナン=ドイル「確かにな」
アーサー=コナン=ドイル「でもね、ハリー」
フーディーニ「はい?」
アーサー=コナン=ドイル「私は信じているんだよ」
アーサー=コナン=ドイル「どこかに本物の霊媒師がいると」
フーディーニ「・・・」
アーサー=コナン=ドイル「ほら、前に見せたじゃないか。妖精が写っていた写真」
フーディーニ「ドイルさん、あれは・・・」
アーサー=コナン=ドイル「あれこそは、間違いなく本物だよ」
フーディーニ「・・・」
ベアトリス「先生、紅茶をどうぞ」
アーサー=コナン=ドイル「あ、これはどうも奥さん、ありがとうございます」
アーサー=コナン=ドイル「あ、それはそうと奥さん」
ベアトリス「え?」
アーサー=コナン=ドイル「最近はステージに上がられないんですね」
アーサー=コナン=ドイル「ほら、何といいましたっけ、ハリーと奥さんが瞬時に入れ替わる脱出マジック!」
ベアトリス「ああ、「メタモルフォーゼ」ですね」
アーサー=コナン=ドイル「そう、それ! あれは実にお見事です」
ベアトリス「ありがとうございます」
ベアトリス「ですが、主人は私がショーに参加するのはあまり気が進まないみたいで」
アーサー=コナン=ドイル「そうなのですか?」
アーサー=コナン=ドイル「いや、それは実に残念ですね。 もったいない」
フーディーニ「ベス、ジーグからの手紙を持ってきてくれないか」
ベアトリス「はい」
アーサー=コナン=ドイル「ジーグ? 舞台演出家のジーグフェルドかい?」
フーディーニ「ええ、彼からモントリオールの劇場に来てほしいとの依頼がありまして、」
アーサー=コナン=ドイル「ほう」
フーディーニ「先生もできればご一緒にと思ったのですが」
アーサー=コナン=ドイル「是非お供したいと言いたいのだが、あいにく明日から予定が詰まっていてね」
フーディーニ「そうですか。残念です」
アーサー=コナン=ドイル「しばらく会えなくなるが、次こそ本物の霊能力者を見つけて、また君に会いに行くよ」
フーディーニ「お待ちしています」
〇城の客室
ベアトリス「明日からモントリオールね」
フーディーニ「ああ、ほんの2週間ほどさ」
ベアトリス「最近、疲れているようだし、あまり無理はしないようにね」
フーディーニ「ああ、ありがとうベス」
ベアトリス「サイキックハンターのお仕事もほどほどにね」
フーディーニ「ベスはあまり快く思っていないようだね」
ベアトリス「心配なのよ、あなたが・・・」
フーディーニ「・・・」
ベアトリス「詐欺が横行することは私も許せないけど、いつかあなたが恨みをかうんじゃないかと」
フーディーニ「大丈夫だよ、僕だってそんなにやわじゃないさ」
ベアトリス「・・・」
フーディーニ「でも、気を付けるよ」
ベアトリス「何か困ったことが合ったら、すぐにドイル先生にご相談してね」
フーディーニ「ああ、彼の高い知能はまさに作中の「シャーロックホームズ」のようだ」
フーディーニ「だけど、非常にだまされやすいところがある」
ベアトリス「ハリーは、本物の霊能力者なんているはずがないと思っているのね」
フーディーニ「さあ、どうかな」
フーディーニ「ただ、僕がサイキックハンターをしているのは、決して霊能力者を懲らしめたいわけじゃないんだよ」
ベアトリス「じゃあ、なぜ?」
フーディーニ「おっと、もうこんな時間か」
フーディーニ「もう休もう、明日は早い」
2話目も読ませて頂きました🩷
いやいや、カッコ良すぎて興奮😊
同じtapnovelでも
私の作ったのとは別物のカッコ良さがありますね🩷💕
(霊が見える系の人間で、尚且つその体験談を散々ネタに描いてる
私ですが、このお話の主役には会いたくないですね💦好きですが‥
あと、頭良いのに簡単に騙されるドイルさんって可哀想かも😅)