脱出王フーディーニ

いりうわ

サイキックハンター(脚本)

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〇コンサート会場
司会「さて、皆さま!」
司会「手足を縛られて箱に閉じ込められたフーディーニ!」
司会「今宵も見事な脱出を、私たちに見せてくれるのでしょうか!」
司会「それではカウント致します。 3,2,1!」
司会「あ、あれ? フーディーニさん?」
司会「フーディーニさんが出てきませーん!」
フーディーニ「ここですよ」
司会「へっ!?」
司会「フーディーニさん! フーディーニさんです!」
司会「一体いつの間に!? 彼はすでに閉じ込められていた箱から脱出していましたー!!」
司会「皆さま! 偉大な脱出王フーディーニに、今一度盛大なる拍手をー!」

〇ライブハウスの控室
アーサー=コナン=ドイル「ちょっといいかな、ハリー」
フーディーニ「ドイルさん」
フーディーニ「観に来ていらしたんですね」
アーサー=コナン=ドイル「うん、いつもながら見事な脱出マジックだった」
フーディーニ「ありがとうございます」
フーディーニ「それで?」
アーサー=コナン=ドイル「うん?」
フーディーニ「次はどんな能力者のインチキを暴いてほしいと?」
アーサー=コナン=ドイル「察しが良いね。 いや、話が早くて助かるよ」
アーサー=コナン=ドイル「アップルトンの郊外に有名な霊媒師がいてね。彼はおそらく本物だよ」
フーディーニ「やれやれ」
フーディーニ「わかりました。早速行きましょう」

〇占いの館
霊能力者「貴方の考えていることは全て私にはわかります」
霊能力者「貴方が書いた数字は・・・これですね」
アーサー=コナン=ドイル「あ、当たった」
霊能力者「私には何もかもお見通しなのです」
フーディーニ「ほう」
フーディーニ「ならば、私もあなたの使ったトリックをお教えしましょう」
フーディーニ「足元と水晶玉に仕込まれている鏡!」
フーディーニ「それと、後ろに突っ立っている助手の男!」
フーディーニ「これは、鏡と助手の男を使ったトリックです」
アーサー=コナン=ドイル「なんと!」
霊能力者「うぐぐ・・・」
霊能力者「参りました」
  フーディーニは「脱出王」「不死身の男」と称される稀代の奇術師である

〇闇カジノ
フーディーニ「同じカードを持っていただけだ!」
霊媒師「なぜ、わかった・・・」
  しかし、フーディーニにはインチキ霊媒師のトリックを暴く「サイキックハンター」というもう一つの顔があった

〇闇の闘技場
  心霊主義が台頭していた当時のアメリカにおいて、詐欺まがいの心霊術も横行していたが・・・
フーディーニ「透明の糸が袖から見えているぞ!」
占い師「ひいぃぃ!」
  プロのマジシャンである彼を欺ける者など一人もいなかった

次のエピソード:ジーグフェルドの手紙

コメント

  • 初コメです❣️
    導入部のショーの雰囲気も臨場感が溢れていて、
    同時代の実在の人が出て来るのも
    カッコ良かったです‥🩷😍

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