学校に泊まった日

あられ

学校に泊まった日(脚本)

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〇大きな木のある校舎
  キーンコーンカーンコーン
  本日18:23――
  特定変異体の襲撃により、丘ノ上高校から丘の下駅までの道路が陥没しました。
  下校は危険を伴うため、校内に残っている職員、生徒の宿泊を許可します。

〇高い屋上
校長「──そういうことだ。小山田君」
生徒会長 華子「わかりました。校長先生」
生徒会長 華子「ところで、この風と光は、いったい?」
校長「我が家の自家用ヘリが到着したね」
校長「私は帰るよ。定時過ぎてるから」
生徒会長 華子「ボスが、職務放棄なんて── いい加減にしてください!!」
校長「チョコちゃんにエサをあげないといけないんだ」
生徒会長 華子「誰?」
校長「可愛いでしょ~」
校長「生徒会長の君に、あとは託した」
校長「あ、そうだ。金庫の鍵。何かあったら開けてみて」
校長「きっと君を助けてくれる」
校長「じゃあまた明日」
生徒会長 華子「この、役立たずが──」

〇事務所
生徒会長 華子「教頭先生。校長先生は帰宅しました」
教頭「そうか」
生徒会長 華子「頼れるのはあなただけです」
佐藤先生「コラ教頭。目を離すんじゃねえよ。 雑魚のくせに──」
教頭「すみません、佐藤先生」
生徒会長 華子「何やってるんですか?」
教頭「FPS。僕と佐藤先生の放課後の楽しみ」
生徒会長 華子「学校に残っている職員と生徒の夕食と寝場所を整えたいのですが──」
佐藤先生「2時の方向に二人敵──」
教頭「援護しましょう」
教頭「小山田君、僕らの定時は17時30分」
教頭「にんじんで我慢してくれ」
生徒会長 華子「なんだこれ?」
佐藤先生「ぶっ殺す」

〇学校の部室
生徒会長 華子「大人は役に立たない」
萌香「かいちょー! 学校にお泊まりって本当ですか!?」
生徒会長 華子「本当だ」
生徒会長 華子「校内に残っている教師、生徒の人数を把握する」
生徒会長 華子「夕食、男女それぞれの寝場所を整えて──」
萌香「どうしよう!?!?!?」
生徒会長 華子「どうした?」
萌香「萌香、今日ダサい下着できちゃったんです」
生徒会長 華子「それがどうかしたのか?」
萌香「男子がいる中で、一夜を明かすってことは」
萌香「萌香、可愛いから、犯されちゃうかも!」
生徒会長 華子「男女別の寝場所を準備すると言っただろ」
萌香「男の子はみんなケダモノってママが」
萌香「今日、喪失・・・」
萌香「心の準備が・・・まだ」
生徒会長 華子「怖いの? 期待してんの?」
生徒会長 華子「どっちかにしてくれ」

〇学校の廊下
生徒会長 華子「さっさと人数把握するか」
生徒会長 華子「あ!?」
不良「・・・・・・」
みけらんじぇろ「んな~ご」
生徒会長 華子「校内にペットを連れ込むのは禁止だ」
不良「みけらんじぇろは、ペットじゃねえ」
不良「俺の相棒だ──」
不良「これだから人間は嫌いだ・・・」
生徒会長 華子「ちゅー◯いるか?」
不良「何!? お前、ちゅー◯持ってるのか? 東京に出ねえと買えねー高級品!」
不良「これをどこで手に入れた!?」
生徒会長 華子「副会長の3時のおやつだ。 遠慮せずに、受け取れ」
不良「気が利くじゃねえか」
不良「礼として、モフらせてやんよ」
生徒会長 華子「いや、いい。動物は嫌いだ」
みけらんじぇろ「シャーッ」

〇保健室
宮本先生「せんせったら・・・」
森先生「町子」
宮本先生「ん~ちゅっ」
生徒会長 華子「失礼します」
宮本先生「ひゃあっ!?」
森先生「おっと」
生徒会長 華子「キスしてた!?」
森先生「どーした? 怪我か、熱か?」
生徒会長 華子「前者です。今キスしようとしてた!」
宮本先生「小山田さん、詰問なんてやめてちょうだい」
宮本先生「定時すぎたら私たちただの女と男よ」
生徒会長 華子「ひらきなおった!!」
宮本先生「あなたも、もっと恋なさい」
宮本先生「私があなたくらいの頃なんて男の子にしか興味なかったわ」
宮本先生「早く大人の階段昇りたくて、仕方なくて」
森先生「町子はガキの頃から、エロかったんだな」
宮本先生「やだわ。先生ったら。生徒の前で」
森先生「今も魅力的さ。大人の魅力に溢れていて」
森先生「昼は真面目に規律を守るが、夜は学びの場でイケないことに興じる」
生徒会長 華子「消毒液と絆創膏もらいます」
宮本先生「小山田さん、黒毛和牛よ」
宮本先生「見逃してちょうだい」
生徒会長 華子「なんで和牛? 意味わからない」
宮本先生「せんせ、治療の続きして?」
森先生「イケない子だな、町子は」
宮本先生「やだわ、せんせったら」

〇学校の廊下
生徒会長 華子「失礼しました」
萌香「かいちょー! 保健室の前で何してるんですか?」
生徒会長 華子「ここはお前は立ち入り禁止だ」
萌香「どーして?」
生徒会長 華子「お前には刺激が強すぎる」
萌香「刺激?」
萌香「保健室から、やらしー声が──」
萌香「萌香やっぱり今日、犯されちゃうの!?」
生徒会長 華子「行くぞ」

〇音楽室
貴公子「ボクのセンス、最高じゃない!?」
生徒会長 華子「非常時にピアノ演奏してるのは誰だ?」
貴公子「癒やしの音色に惹きつけられた君は―― 生徒会長の小山田華子君と、 書記の西園寺萌香君か」
萌香「はっ!? 男の子」
生徒会長 華子「音楽室の使用許可は出していなかったはずだ」
貴公子「ボクのピアノは、癒やしの音色」
貴公子「子猫ちゃん達の不安を拭う癒やしの音色さ」
萌香「素敵」
生徒会長 華子「イタくないか!?」
貴公子「ボクの演奏を聞いてくれ」
萌香「はい。ねえ、かいちょーも!」
生徒会長 華子「そうだな。私は少し気が立っているようだ。癒してくれ」
貴公子「素直な君たちに送る、癒やしのテーマ」
貴公子「聞いて下さい。 ”美味しいカレーを作ろうの歌”──」
萌香「きゃんっ」

〇研究施設の一室
萌香「かいちょー。ここ暗くて怖いです」
萌香「犯されるのって、こういう場所かしら」
生徒会長 華子「校長から、金庫の鍵を預かってる」
生徒会長 華子「何かあったら開けろと」

〇高い屋上
校長「きっと君を助けてくれる」

〇研究施設の一室
萌香「校長先生、私たちのために」
萌香「なんて優しい人」
生徒会長 華子「職務放棄しやがったけどな」
生徒会長 華子「これは・・・──」
「カレールー!」

〇中庭
不良「畑で育てた 玉ねぎとジャガイモが食べ頃だ」
不良「なあ、みけらんじぇろ」
みけらんじぇろ「んな~ご」
不良「恩は、ちゃんと返す」
不良「これが俺の流儀」

〇家庭科室
萌香「かいちょー」
生徒会長 華子「どうだ?」
萌香「男子は1階の1年生の教室に。女子は3階の3年生の教室に泊まります」
萌香「体育館のマットを敷き布団の代わりにしました」
生徒会長 華子「段取り助かった」
萌香「カレーのいいにおい」
生徒会長 華子「先生や不良が肉や野菜を提供してくれた」
不良「ふっ」
萌香「萌香、お腹が空きました」
萌香「でも、このカレ───」
萌香「お米がありません!」
生徒会長 華子「はっ!?」
生徒会長 華子「失念していた」
生徒会長 華子「ルーだけのカレーなんて、 汁だけのラーメン」
生徒会長 華子「そんなモノは、ダイエット食品に等しい!!」
生徒会長 華子「みんなを腹いっぱいにしてやりたかったのに」
生徒会長 華子「えぐ・・・えぐ・・・」
萌香「かいちょー・・・」
教頭「安心したまえ」
佐藤先生「もう心配いりませんよ」
萌香「教頭先生。それに、佐藤先生」
教頭「佐藤先生がサトウのご○んを備蓄している」
佐藤先生「みんな、ごはんですよ」
森先生「良いにおいだな」
宮本先生「私たちもいただきましょう」
貴公子「僕も、いただこう。 子猫ちゃんのお手製カレーを」
生徒会長 華子「いいとこもっていかれた・・・」
生徒会長 華子「まあ、腹減ったし、夕食も寝床もできたしいいとするか」
「いただきま~す!」

〇体育館の舞台
萌香「あの日、みんなで食べたカレーはとてもおいしくて、忘れられない一日になりました」
萌香「おわり」

コメント

  • この非常時とは思えない、個性強すぎな生徒とアレな先生たち。笑いがじわじわと湧き上がってきます。そんな面々によって作成されたカレー、みんなが欠かせない存在だったというまとめでいいのでしょうかね?笑

  • 登場人物全員が全員、ものすごい独特な個性の持ち主で次は何が起こるのかハラハラしました。おいしいカレー食べて、温かい寝床があれば、どんな緊急事態でも幸せでいられますね。サトウのごはんは、お見事でした!

  • 学校で普段できないことをするって、すごく特別ですよね。忘れられない日になると思います。
    きっと作ったカレーすごくおいしいんでしょうね!

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