In My Dream 〜 続きは夢で 〜

暁愁

エピソード2(脚本)

In My Dream 〜 続きは夢で 〜

暁愁

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〇名門の学校
  垂れ幕には『ようこそ東欧大学へ』と書かれている。

〇大学の広場
  大勢の若者がおり、サークルの勧誘が行なわれている。
浅枝まひる「みんな、どこいっちゃったんだろ」
ラガーマン「ねえ、君!」
ラガーマン「もうサークルは決まった?」
浅枝まひる「あ、えっと・・・」
ラガーマン「ラグビーなんてどう?」
ラガーマン「ちょうどマネージャー募集してるんだけど?」
浅枝まひる「あ、いえ。 私、ちょっと友達とはぐれちゃっただけですので」
ラガーマン「まあまあ、話だけでも聞いてみてよ」
ラガーマン「一回聞けば絶対興味湧くからさ」
浅枝まひる「あの、けっこうですので」
ラガーマン「まあまあ、そう言わずに」
ラガーマン「新歓コンパは無料で参加できるからさ。 連絡先だけでも、ね?」
浅枝まひる「放してください!」
  手を振り払い、逃げ去ろうとするまひる。
浅枝まひる「きゃっ!」
結城ないと「いたた」
  地面を、手探りする結城。
浅枝まひる「あの、これですか?」
結城ないと「あ、うん。ありがとう」
結城ないと「ごめんね。君は大丈夫?」
ラガーマン「大丈夫? どう? うちのサークル」
浅枝まひる「・・・入ります」
ラガーマン「え! 本当に?」
浅枝まひる「私、この人と一緒のサークルに入ります!」
  結城を指差すまひる。
結城ないと「サ、サークル?」

〇女の子の部屋(グッズ無し)
  小鳥のさえずりが聞こえる。
浅枝まひる「また夢・・・」
浅枝まひる「ないとぉ・・・」

〇名門の学校
京坂康介「よう!」
浅枝まひる「・・・・・・」
京坂康介「すっかり元気になったみたいだな」
浅枝まひる「・・・・・・」
  黙って頷くまひる。
京坂康介「そうでも・・・ないか」

〇大学の広場
京坂康介「ちょっと痩せたか?」
  首を横に振るまひる。
京坂康介「じゃ、太った?」
  首を横に振るまひる。
京坂康介「まあ、二ヶ月も休んでたんだ。 遅れた分取り戻さないと単位落とすぞ」
浅枝まひる「・・・・・・」
京坂康介「なぁ、今日の学食、スペシャルランチだってよ」
京坂康介「ほら、月一の。 なんと、ハンバーグがいつもの2倍・・・」
浅枝まひる「今朝も出てきたの」
京坂康介「?」
浅枝まひる「ないと、毎日夢に出てくるの」
京坂康介「・・・・・・」
  まひるが立ち止まる。
  つられて立ち止まる京坂。
浅枝まひる「ねぇ、康介もないとと同じ研究してるんだよね?」
京坂康介「・・・そうだけど」
浅枝まひる「何かわかるんじゃないの?」
京坂康介「何かって?」
浅枝まひる「ないとが夢に出てくる理由。 私に何か伝えようとしてるのかな」
京坂康介「あっはっは」
京坂康介「そりゃ夢占いだよ。 俺らの研究はそんなオカルトの類とは違うんだ」
京坂康介「ユングやフロイトと違って、脳科学という超最先端の現代科学的なアプローチで・・・」
浅枝まひる「・・・・・・」
京坂康介「・・・・・・」
京坂康介「誰かの思いが他人の夢に影響することはまずないよ」
浅枝まひる「・・・そっか」
京坂康介「それに、仮に結城さんの遺志だったとしたら、尚更出てくるはずない」
浅枝まひる「どうして?」
京坂康介「そんなの当たり前じゃねーか」
浅枝まひる「どういうこと?」
京坂康介「と、とにかく!」
京坂康介「夢に意味なんてないから気にすんな。 すぐに元の夢に戻るって」
浅枝まひる「もういい」
京坂康介「おい! まひる!」
京坂康介「・・・だって、そんなんじゃお前、ずっと一人のままじゃねーか」

次のエピソード:エピソード3

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