正義のヒーロー 鎧六(アームドシックス)!

七霧孝平

第2話 2人目のヒーロー! ?(脚本)

正義のヒーロー 鎧六(アームドシックス)!

七霧孝平

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〇田舎の学校
  それから数日。
  ナイトには変わらない日常が続いた。
  普段は学生として。
  時にはヒーローとして。
  時には悪い人間を裁く者として。

〇教室
  そんなある日・・・。
先生「今日は転校生を紹介するぞ」
ナイト「転校生?」
ハナ「変わった時期にくるね」
先生「入りなさい」
先生「鎧 凛(よろい りん)さんだ」
リン「鎧 凛です。 よろしくお願いします」
ナイト(変わった名字だな・・・)
先生「席は・・・ 表裏の左が空いてるな」
ナイト「ああ、ここか」
ハナ「よろしくね、鎧さん わたし、姫野 花」
ナイト「表裏 騎士だ」
リン「リンでいいわ。 よろしくね、姫野 花さん」
リン「そして・・・」
  リンはナイトをじっと見る。
ナイト「?」
リン「よろしく。 表裏 騎士くん」
ナイト「・・・ああ」
学生1「おーい! 大変だ!」
学生1「○○町の方に怪獣が出たらしいぞ!」
ナイト「!」
ナイト(行くか・・・!)
リン「・・・」
ナイト(分身・・・発動!)
ナイト(よし!)
  分身を置き、外に向かうナイト。
  それを見るのはリンと・・・。
ハナ「ナイトくん・・・?」
  ハナであった。

〇新橋駅前
怪獣(強)「があああっ!」
「きゃー!」
「うわああ!」
  街の広場で暴れる怪獣。
  逃げまどう人々。
ナイト(変身)「そこまでだ!」
怪獣(強)「ぎゃ!?」
ナイト(変身)「怪獣! ヒーローの名のもとに、お前を倒す!」
「ヒーローが来てくれたぞ!」
「これで安心ね!」
「でも危ないから避難な!」
  人々はヒーローの登場に喜びつつ避難する。
ナイト(変身)「いくぞ!」
  ヒーローの鎧を着たナイトの拳。
  だが・・・。
ナイト(変身)「硬っ!?」
  いつもの怪獣と違い、
  その身体は強靭な硬さだった。
怪獣(強)「があああっ!」
ナイト(変身)「うおっ!?」
  怪獣の反撃をナイトは間一髪でかわす。
ナイト(変身)(いつもの怪獣とは強さが違う!)
ナイト(変身)(よく見ると、目も赤いし!)
ナイト(変身)「なら・・・!」
  ナイトは一旦距離を取ると、
  手を空にかざした。
ナイト(変身)「ソード!」
  ナイトの手に剣が出現する。
怪獣(強)「があっ!」
  構わず迫ってくる怪獣。
ナイト(変身)「はああっ!」
怪獣(強)「ぎゃああっ!」
  拳が効かなかった怪獣。
  だが剣の一撃は怪獣を切り裂いた。
ナイト(変身)「とどめ!」
  ナイトが使う、とどめの光の攻撃。
怪獣(強)「ぎゃああっ!」
  光は怪獣を消滅させる。
ナイト(変身)「ふう・・・」
ナイト(変身)(パンチが効かなかったのは驚いたけど)
ナイト(変身)(ヒーローはこんな怪獣に負けはしないさ)
ナイト(変身)「さて、帰ろう」
  ナイトが振り向き、帰ろうと歩き出す。
  その時・・・。
ナイト(変身)「っ!?」
  ナイトは反射的にそれを避ける。
「あら、さすがね。 完全に不意を突いたと思ったのに」
ナイト(変身)「誰だ!」
ナイト(変身)「きみは・・・」
リン「さっきぶりね。ナイトくん?」
ナイト(変身)「! なぜ・・・?」
リン「なぜ? まだ気づかないのかしら」
リン「アームド、オン!」
  リンが光に包まれ変化する。
  そして出現したのは・・・。
リーン「アームドスリー、参上!」
ナイト(変身)「ヒーローの鎧!?」
リーン「そう、あなたと同じ。 アームドシックスの一人」
ナイト(変身)「アームド・・・シックス?」
リーン「とぼけたふりを!」
ナイト(変身)「うわっ!」
  リン。いや、
  アームドスリー、リーンからの攻撃。
  ナイトはギリギリでかわす。
ナイト(変身)「待ってくれ。 なぜ攻撃してくる?」
リーン「とぼけないでって言ってるでしょ!」
  次々放たれる、リーンの魔法攻撃。
リーン「いいわ。 まだとぼけると言うなら・・・」
  リーンが指を鳴らした。

〇幻想空間
  ナイトとリーンのいる場所が、
  突然、幻想的な空間に変化する。
ナイト(変身)「これは・・・ヒーローの能力のひとつ。 空間変化・・・」
リーン「そう。 アームドシックスなら誰でも使える能力」
リーン「そして、見なさい?」
  リーンは自身の後方を指差す。
ナイト(変身)「ハナ!?」
ナイト(変身)「ハナになにをした!?」
リーン「ふふ。 大丈夫。眠ってるだけ」
リーン「それに感謝してほしいわ」
リーン「あの子、きみの分身に気づいて、 あなたを追いかけていたのだから」
リーン「私が眠らせなければ、 きみ、正体がばれてたのよ?」
ナイト(変身)「!」
リーン「でも・・・」
リーン「きみが闘わないなら、 あの子をどうするか、わからないかもね?」
ナイト(変身)「貴様っ!」
  ナイトはためらいつつも、
  ハナを助けるため、剣を振るう。
リーン(助ける気はあるのに戸惑っている?)
リーン(まさか・・・ 本当にアームドシックスの意味を知らない?)
ナイト(変身)「ぐあっ!」
  ナイトの剣の攻撃は避けられ、
  逆に魔法攻撃のカウンターをもらう。
ナイト(変身)「っ・・・」
リーン「きみ、本当にアームドシックスを知らないの?」
ナイト(変身)「・・・俺が知ってるのは、 これがヒーローの鎧だってことだけだ」
リーン「ふ~ん」
  リーンはしばし考えると。
リーン「わかったわ。 きみの言葉、信じましょう」
ナイト(変身)「なに?」
リーン「アームドシックスを授かる時には説明がある」
リーン「なのにきみ、本当に知らなそうだし」
リーン「ヒーローの鎧なんて青臭いこと言ってるし」
ナイト(変身)「うるさい」
リーン「じゃあ、とりあえず」
  リーンが再度、指を鳴らす。
  リーンの背後にいたハナが、
  そっとナイトの元に降ろされた。
リーン「じゃ、また教室でね。 ナイトくん」
ナイト(変身)「・・・」
ナイト(変身)(アームドシックス? ただのヒーローの鎧じゃないのか?)
ナイト(変身)「とりあえず、 ハナが起きる前に戻るか」
  ナイトは学校に戻ろうとする。
  その時・・・。
ハナ「・・・ナイト・・・くん」
  小さいハナの声が、空間に消えていった。

〇教室
リン「おかえり、ナイトくん。ハナさんも」
ナイト「・・・」
ハナ「・・・」
リン「あら、どうしたの? 2人とも」
ナイト「いや、それがなあ」
ナイト「ハナが、俺が2人いたって しつこいから・・・」
ハナ「み、見間違いじゃないよ! 確かにナイトくんが・・・!」
リン(ごまかし苦手なのかしら)
リン(今回は手助けしてあげよう)
リン「落ち着いてハナさん」
リン「さすがにそれはナイトくんが正しいわ」
リン「同じ人間が2人いるわけないじゃない」
ハナ「そ、そうだけど・・・」
リン「ハナさん、夢を見てたのよ。 さっき寝てたでしょう?」
ナイト「なんだ、ハナ。居眠りか? 普段、俺が寝てると怒るくせに」
ハナ「うう~・・・」
ナイト「ま、まあ、誰だって寝るときくらいあるさ。 な?」
  ハナの悲しそうな表情に気付き、
  ナイトはそう言うしかなかった。
ハナ「うん・・・」
  ハナが立ち上がる。
ナイト「ど、どうした?」
ハナ「お手洗い」
ナイト「あ、ああ」
リン「きみ、ハナさんに弱いのね?」
ナイト「う、うるさい」
リン「まあいいわ。それより・・・」
  リンはそっとメモを差し出す。
ナイト「これは?」
リン「私の基地の場所。 特別よ?」
ナイト「基地?」
リン「アームドスリー特別基地。 ってとこかしら?」
リン「知らないらしいし、 きみにアームドシックスの説明をしてあげる」
リン「放課後、ここに来なさい」
ナイト「・・・わかった」
  情報がほしいナイトは
  その申し出を受けるしかなかった。

次のエピソード:第3話 対決、ナイト対リーン!

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