買った森からダンジョンへ

ちぇのあ

第28話 攻防の果てに 君は君だから(脚本)

買った森からダンジョンへ

ちぇのあ

今すぐ読む

買った森からダンジョンへ
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇謎の施設の中枢
魔貴族マーレブランケ「一つ理解ったことがある。」
  大胆に近くまで歩み寄ると、翠をじっと見据える。
魔貴族マーレブランケ「君は私と同じだ。」
翠「何を言ってるの?」
魔貴族マーレブランケ「あの扉は魔族にしか解錠できない。」
  いきなり何を言うんだ、この女は。
魔貴族マーレブランケ「十分に魔力は貯まった。 私達が成すべきは、かつてこの世界から我々を迫害した愚かな下等種族をこの豊かな大地へ還す事だ。」
魔貴族マーレブランケ「君にはその手伝いをして欲しい。」
  差し伸ばされた魔族の手を翠が払い退ける。
翠「意味がわからない。そんなことはさせない。」
里乃愛「ちょっとさっきから何を言ってるの! 君達が種族決議で決めた不可侵の誓約を破ったのが原因でしょ!」
魔貴族マーレブランケ「元を辿れば同胞である魔女達を迫害した下等種族が悪い。」
  何やら経緯を知る里乃愛と魔族との間で言い争いが平行線を辿る。
魔貴族マーレブランケ「そもそも下等種族が我々と手を取り合う事自体が図々しいのだ。 身の程を知れ!」
  放たれた魔族の球弾を翠と里乃愛が渡した小刀で切り伏せ、戦いが始まる。

〇魔法陣のある研究室
咲桜里「きゃっ!」
翠「大丈夫、ボク達が払うから。」
想里愛「あたしと咲桜里に任せてください!」
  見事な姿勢で弦を引き、綺麗な半円の弧を描く。
  放たれた矢が正確な軌道で魔族の顔面を捉える。
魔貴族マーレブランケ「避ける価値も無いな。」
  ボタンを外したコートを仰げば強風となり、なんと放たれた矢がこちらへ真っ直ぐ返ってきた。
真樹「くっ!」
  咄嗟に盾で塞ぐが、魔族とはこれほどの力を持つのか。
  驚いている暇は無い。固まって皆で守り合いながら戦いを続ける。
魔貴族マーレブランケ「そうだ! 貴様等など私が直々に相手をする価値も無い。」

〇魔物の巣窟
  そう言うと急に悪戯を思い付いたような笑みを浮かべて指を鳴らす。
  音のする方向を向けば、後ろの壁の側面から何かが・・・まるで泥の底から這いあがるように、ヌルリと姿を現す。
想里愛「・・・!?」
  そのおぞましい姿に震えるが目は離せない。
  何とも例えられない何かがゆっくりと確実に近づいて来る。
魔貴族マーレブランケ「遠慮するな、さっさと相手してやれ。 私の自慢の作品だよ。」
翠「危ない!」

〇暗い洞窟
  頭上から黒い筒状の闇が縦に出現し、地面を貫通し果て無く地の底まで続いている。
  早く行けとでも言うように次々と放たれ、後ろへ追いやられる。
里乃愛「今はこっちをなんとかするしかないね。」
咲桜里「うう・・・。」
  魔族の思惑通りかわからないが、間違いなく彼女達の精神に悪く影響している。
  僕もこんな何かもわからないモノに襲われるのは慣れる事が無い。

〇魔物の巣窟
真樹「特に特殊な攻撃はしてこないみたいだ。 冷静に対処しよう。」
  刀で斬り捨てる。
  動きも遅いし困る事は無い。
  しかし・・・
想里愛「何度斬っても中心を射ても起き上がりますね。」
真樹「うん、それに・・・。」
  徐々に形は不定形になり体に戻ろうと腐肉が蠢うごめく様は醜い。
里乃愛「きりがないね。」
  彼女が刀を一振りすると不定形な塊のまま風圧で飛ばされ魔族が開けた穴まで落ちていく。
  動きは遅いし這い上がるのは厳しいだろう。
  しかし府に落ちない。
翠「なぜ笑っていられるの?」
魔貴族マーレブランケ「察しが悪いな。 あれは下等種族共の成れの果てだ。」
咲桜里「えっ?」
魔貴族マーレブランケ「苦労した。 魂の隷属の研究と並行して、脳味噌を粉々にしてスライムに混ぜてみたり、無理やり人体と獣体を融合させてみたり、」
  体内に魔物の血液や魔核を移植してみたり・・・どれも元の素体が悪くてでほとんど自滅したがな。
  今落としたやつも不完全な死にぞこないだよ。
真樹「なんでそんなことを始めたんだ・・・。」
魔貴族マーレブランケ「俺に勝ったら教えてやってもいい。」
魔貴族マーレブランケ「念には念を入れるか。」

〇廃列車
  急に光が失われる。
  これでは弓矢での攻撃は厳しい。
翠「ボクと里乃愛ちゃんが魔力を感知して対応する。皆は周囲を警戒して。」
想里愛「あっ・・・!」
  まずい!
  氷槍が想里愛にぶつかりそうだ。
  その時首飾りの紅玉が光輝く。
魔貴族マーレブランケ「なんだ!?」
  早すぎてわからなかったが、彼女に向けて放たれたはずの氷槍は魔族の足元に深々と突き刺さっている。
里乃愛「反射した!?」
魔貴族マーレブランケ「ふざけるな!」
  また先程の闇の筒柱が頭上に展開されてゆく。
  引かないと不味い。
翠「逃げても勝機に繋がらない!」
  なんと前傾姿勢で突っ込んだ。
  翠の後に続き皆で闇に向かう。
里乃愛「気休めだけど・・・。」

〇謎の施設の中枢
  淡い光が全員を包む。
  不思議と力が湧き出てくる。
  視界も明瞭になった。
  次々と弾いた闇魔法が魔族に向かうが彼の抜いた剣に吸収される。
魔貴族マーレブランケ「下等種族ごときに魔剣を使わされるとは・・・。」
  光の属性の加わった矢で想里愛と咲桜里が援護する。
  僕は刀で前線に加わる。
  闇には光で対抗する。
  近距離なので物理的な攻防が増える。
翠「真樹の作った防具が役立ってるね。」
里乃愛「うんうん、あの魔剣もまったく効いてないよ。」
魔貴族マーレブランケ「聞こえてるぞ。」
  片手をこちらへ向けると、周囲に闇に加えて火水雷の魔法が形成されこちらに放たれる。
  さらに火と雷が剣先に付加される・・・鎧や盾や手甲で受けるが火花も衝撃も凄まじく思わず怯んでしまう。
  しかし僕が抑えないと想里愛達に被害が及んでしまう。
  絶対に引けない。
里乃愛「真樹くん、刀こっちに寄せて。」
  彼女の手の平が優しく刀を包み込むと、初めて見る魔法がオーラのように輝き始める。
里乃愛「聖属性が宿ったよ。 これで当たれば一気に有利になるから!」
真樹「ありがとう、任せて!」

〇謎の施設の中枢
  こちらの全力を察したのか、魔族がダンジョンを利用して蓄えたと言う魔水晶に込められた魔力を魔剣に宿らせる。
  無言で僕の目前に駆け、鋭い一撃が一閃し刀と剣が交差する。
真樹「あああああ!!」
魔貴族マーレブランケ「馬鹿な!」
翠「いける!」
  刀に込められた聖属性と魔法銀が邪悪な闇を無力化していく。
  鈍い金属音と共に魔剣は刀身が折れて後方へ弾け散る。
想里愛「やった!」
咲桜里「さすがお兄ちゃん!」
魔貴族マーレブランケ「まさか本当に精霊を味方に付けているとは・・・恐れ入った。」
  お手上げだと言うように肩を竦めて手の平をあげる。
翠「降参するの?」
魔貴族マーレブランケ「あぁ、命は惜しいからな。」
  こちらは魔力消費も疲弊も大きい。
  謙虚に控えてはいるが、まだ表情には余裕が伺える。
  死闘にまで発展しなかったのは幸いかもしれない。

〇謎の施設の中枢
里乃愛「危ない!」
魔貴族マーレブランケ「ん?」
  里乃愛の声で地面を見てから身を反転させると、地面から飛び出たスライム状の塊が魔族を包む。
  しかし闇が貴族の身体を中心として円形に大きく広がると、襲い掛かったモノは弾かれる。
魔貴族マーレブランケ「隷属魔術が解かれていたか、執念だけは評価に値するな。 いや、未だ術が不完全なのか。」
  壁面まで飛び散った塊は二度と再生する気配を見せない。
  核ごと破壊されたのだろう。
魔貴族マーレブランケ「何故こんな事をしたのかの回答だが、魔王様の愛する人の魂を元のお体に戻す為に研究を続けている。」
魔貴族マーレブランケ「魔王様は私を信頼し厚い支援をしてくださっている。 私はその期待に応えたいのだ。」
真樹「なぜ召喚術じゃなくて隷属術を研究しているの?」
想里愛「なんでそんな複雑な事に・・・。」
魔貴族マーレブランケ「そこのお嬢さんの質問を先に答えれば、不可侵の誓約が解かれた後、」
魔貴族マーレブランケ「下等種族の侵攻の際、死に際に勇者に掛けられた術が厄介でな・・・。」
魔貴族マーレブランケ「抵抗値の高くない彼女に運悪く掛けられてしまった。 所謂禁術だ。」
魔貴族マーレブランケ「どこで知ったのか・・・または何者かの入れ知恵なのか・・・話が逸れたな、勇者の経緯などに興味は無い。」

〇魔法陣のある研究室
魔貴族マーレブランケ「召喚術も大事だが熟練の魔術師や魔界の魔導師の立場の者ですら本物の魂を呼べる可能性は限りなく低い。」
魔貴族マーレブランケ「そして大事な御身を得た偽物に暴走されては魔王様を悲しませてしまう。 故に隷属魔術は不可欠なのだ。」
魔貴族マーレブランケ「召喚した魂の判定も容易になる。」
咲桜里「そうだったんだ・・・。」
翠「全ての魔族は他の種族を下等種族だと見下しているの?」
魔貴族マーレブランケ「一部だが、誓約が破綻した後も正体を偽りこの世界に残った者も居る。」
魔貴族マーレブランケ「親交を深めるのは悪くない、おまえも残れとほざいた阿保もいた。 正体を偽り、そのまま結婚した者も居る。」
魔貴族マーレブランケ「私には理解できないがその誰もが幸せそうな顔をして話すのだ。」
魔貴族マーレブランケ「要約すれば全員が見下しているわけではない。 私はこの世界の自然は好きだが、人は好きになれない。 恐らくこの先も同じだ。」
  誰もが黙りこの魔族の話に聞き入る。
  隠れてこの世界に残った者も居るのは当然初耳だが、決して不自然な事でも無い。
魔貴族マーレブランケ「さて・・・、私は魔界に帰り隷属魔術の研究をし直す事にするよ。 願わくば再び君達と対峙するのは勘弁願いたいな。」

〇神殿の門
  そう言って何か呪文を詠唱すると魔族の前面に漆黒の巨大な門が出現する。

〇魔界
  門の向こうに控え傅ずく者達が魔族の姿を目にすると、血相を変えて僕達を睨む。
  一気に緊張が走るが魔族が制止する。
  魔族の背中が遠ざかると共に門が閉じていく・・・。

〇魔法陣のある研究室
真樹「なんとかなった・・・みたいだね。」
咲桜里「うん。なんとかなって良かった!」
翠「全力で皆頑張ってくれたおかげだね。」
里乃愛「うん、使い果たしてすっからかん。」
  魔族が残した物を一応確認すると、魔剣と魔水晶と隷属術の書物がある。
  魔剣はどんな素材が使われているかも気になる。
  魔界でしか入手できない鉱物が使われているのかもしれない。

〇霧の立ち込める森
想里愛「美味しそうですね♪」
  転移魔法を使う余力も無く、今日は迷いの森で野営することになる。
  リーフ王国を発つ前に買っておいた栗のお弁当に、栗鼠達のくれた栗を加えて夕食をとる。
  外に群生していた飲用にできる草や実を、川の水で煮沸してお茶にする。
咲桜里「小さめだけど苺や梨もいっぱいあって、お腹いっぱいだよ♪」
真樹「食用になる物が多くて良かったよ。 土壌が豊かで人が育てるものに負けないぐらい大きい果実もあったね。」
  矢で何個か射落としす事ができ、皆のお腹の足しになった。
  暖かい汁物も作ったが、動物が運悪く見当たらず草や茸を中心とした優しい味わいの一品になった。

〇野営地
里乃愛「真樹くん、ご馳走様♪」
翠「美味しかった♪」
真樹「薪に合う幹や枝もいっぱい落ちてて、暖も取れて良かったよ。」
  葉が日光を遮り、時期に似合わず森の中はすぐ冷える。
咲桜里「今日はここで寝るの~?」
  簡易ながら、用意しておいたもののあり合わせでテントを張る。
真樹「うん、これだけしっかり張れば大丈夫かな。」
  地面や樹の幹を利用して、テントを固定する。
想里愛「ここが今日のあたし達の愛の巣になるんですね♪」
真樹「そうだね、任せて!」
咲桜里「もう、お姉ちゃんはえっちなんだから!」
  緊張が解けて一気に疲れが来たようで、咲桜里がすぐ眠りにつく。

〇テントの中
里乃愛「今日の冒険もいろいろあったけど、すごく楽しかったよ♪」
翠「うん、魔族が言っていた事が気になったけどね。」
真樹「そんなこと気にしなくていいよ! 僕だって周りから見れば、誰も知らない所から来た出自の人間なんだし。」
想里愛「そうだよ翠ちゃん。 あんなポッと出の魔族が翠ちゃんの事を何も知らないのに、そんなことわかるわけないんだから。」
  頷く里乃愛と僕。
  それを聞いてにっこり微笑む翠。
翠「ありがとう。 今日はいつもより心地良く眠れそうだよ。」
翠「耳を澄ませば聞こえる森の音色が疲れた体に溶け込むように染み入る。」
  自然の優しいメロディーが翠の表情を和らげて夢の世界へ誘ってくれる。

〇テントの中
里乃愛「ところで、とても重要な事があると思うの。」
真樹「おお、それは何だい?」
想里愛「真樹さん、そんなこと決まってるじゃないですか・・・♪」
  急に雰囲気が甘くなった。
  いや、彼女達から放たれる香水の匂いが急に強くなった?
  よく見れば、服が淫らにはだけているではないか!
真樹「なんだ、妖精の幻惑魔法か!?」
里乃愛「こんな所に妖精なんていないよ?」
想里愛「深く考えちゃだめです。 真樹さんのしたい事をすれば良いんですよ?」
  気が付けば両隣に可憐な花が咲いて僕に愛情と言う名の陽射しを求めるように柔らかい表情を向ける。
  花の薄い花びらに優しい陽射しを浴びせ続けて、色鮮やかに染めたい。
  どうしてこうなっているのかが問題では無い、これからどうするかが大切なのだ。
真樹「そうだね!僕に任せて!」
里乃愛「きゃー!夜の魔物くんに襲われるー♪」
  そう言う里乃愛はすでに自分で衣服を脱ぎ捨てている。
  八割程素肌は露わになり役割を終えた衣服は隅に綺麗に畳んである。
  品の良さと、それに反する行動やえろさとのギャップが僕を激しく揺さぶる。
  おそらく茸の副作用があり、精力剤としての効果が色濃く反映したのだろう。
想里愛「真樹さん、あたしも襲って欲しいな♪」
  声のするほうを見れば、想里愛は生まれたままの姿になっている。
  想里愛は弓道を始めてから、弦を張る為の筋肉を付けたいと言って腕立て伏せや合唱のポーズを取り大胸筋を鍛え始めている。
  柔らかいだけでなく、それを支える程良い筋肉が彼女の胸をしなやかに土台として守り、より魅力的に映す。
真樹「そ、そんな・・・襲うだなんて。」
里乃愛「も~~。 真樹くん、焦らすのが上手いんだからっ♪」
想里愛「こんな美味しい状況を見逃しちゃだめですよ?♪」
  翠と咲桜里が起きる気配が無いのは、里乃愛がうまく防音してくれているからなのだろう。
  里乃愛と想里愛が僕の腕を掴むとそれぞれの胸元へ柔らかく暖かい確かな感触と共に導いてくれる。
  僕の薄い理性が崩壊していく。
里乃愛「真樹くん、欲張りさんだ~♪」
想里愛「やっと大胆になってくれた♪」
  どちらの果実も見るだけで興奮が抑えられない。
  いつもお風呂で見るのとはまた違う魅力を感じる。
  見るだけのおっぱいと触れられるおっぱいとでは興奮の度合いが違ってくるのだ。
  里乃愛と想里愛を隣同士に寝かせて見比べる。
  左に居る里乃愛を見れば、先程食べた苺の先端のような胸の先端の小さな突起が至高だ。
  右に居る想里愛を見れば、胸は乳房の成長に追いつき、その突起は陥没することなく立派に僕の方を向いている。
里乃愛「あっん。」
想里愛「んぅ。」
  四つの実った秋の果実が目の前にあるのだ。
  頂かないほうが逆に失礼というものだ。
  間近に見ればそこに映る視界が僕の理性を奪い、欲求に従い二人の甘味な果実を濃密に味わう。
想里愛「こんな風に扱われるの初めて・・・♪」
  確かに複数でのこの状態は僕も初めてだ。
  幸いなのは二人だけという部分だろうか。
  この状態から咲桜里や翠が加わっても嬉しいのだが、僕では手を持て余してしまう。
里乃愛「ずっと吸われてるとくすぐったい~♪」
  加えて幸いな事は、二人共特に嫌がって無いと言う事だろうか。
  それだけで気持ちが楽になる。
  そう考えると僕の僕自身は、この迷いの森の大樹のように上限無く成長していく。

〇テントの中
想里愛「真樹さんの真樹さんが大きくなってるよ?♪」
里乃愛「ほんとだぁ~! あたし達でここまで大きくなってくれたんだぁ?♪」
  二人の甘くゆるふわな口調でそう言われ、ますます大きくなっていく。
  二人の視線がまじまじと僕の僕に注がれる。
  お風呂と違い意識して見られているとわかり、恥ずかしいものがある。
  しかしそれは彼女達も同じはずであり、僕だけでは無い。
真樹「あっ。」
里乃愛「真樹くん、かわいい~♪」
  里乃愛が上半身を起こすと、器用に手先で僕の僕を優しく触れてくれる。
  柔らかい手の感触を感じ興奮が止まらない。
想里愛「あたしも~♪」
真樹「ふぁっ!」
  今度は僕の僕を生成しているであろう部分を、下から持ち上げてくれるように支えてくれる。
想里愛「ここに真樹さんがいっぱい詰まってるのかな?♪」
真樹「あっ、しゅごい。」
  僕の僕が詰まっている部分をもぎたての果実を優しく摘み取るように、入念にかつ優しく触ってくれる。
  僕もお返しするようにそれぞれの大切な所に指を這わせる。
想里愛「あんっ♪」
里乃愛「やっと触ってくれた♪」
真樹「すごく熱くて柔らかいよ。」
  言葉の通り柔らかく色白で綺麗だ。
  それでいて日々の冒険や健康的な生活のおかげで無駄な脂肪があるわけでも無く、僕にとっては理想的な肉付きをしている。
  必然と見比べてしまうが僕ごときが評価するなどおこがましく、素晴らしい次元として比肩し存在する。
里乃愛「見られてるだけじゃ恥ずかしいよぉ~。」
想里愛「もっとあたし達を夢中にさせて?♪」
真樹「そうだよね、夢中にさせるね!」
  そう、思考など無駄なのだ。
  本能の赴くままに。
  欲求が欲するままに。
  我わが儘ままに・・・。
  彼女達の愛嬌を含めた可愛らしい声色が短く、里乃愛の生成した聖域の中で僅かに木霊こだまする。
  声自体は甘く長く続く。
  欲望を遠慮なくぶつける彼女達の箇所は木漏れ日のように輝かしく僕の瞳に移り、その箇所は少しずつ、しかし確実に・・・
  まるで雨上がりの樹雨きさめの様に水分を含み、その内に秘める雫が静かに内側から湿り滴り始める。
真樹「じっくり見たいなあ。」
想里愛「あっ・・・。」
里乃愛「えっち・・・。」
  指の腹で強弱と緩急を付け撫でる。
  僕が想像した以上の甘美が目の前にある。
  ふとまた考えてしまえば、不意にこの世界に転移したであろう事、それぞれに出逢えた事、その過程の全てが今に繋がっている。
  これまでの軌跡と、この奇跡に感謝しなければならない。
想里愛「もっと抱きしめて。」
  可愛らしい表情と仕草で僕を見つめてから、全身を彼女の腕の中に引き込み包んでくれる。
  里乃愛は想里愛と僕を横に向けてから、後ろから強く僕にしがみつくように抱き付いてくれる。
  触れる肌は柔らかくて暖かくて香水が薄れても甘い優しい匂いで僕に絡みついてくれる。
里乃愛「えへへ、真樹くんに甘える時間がすっごく大好き♪」
真樹「ふふ、僕もだよ。」
  身体も心もゆっくりと優しく温まる。
  時々身を反転させて、二人の細かい違いを触れて感じる。
  抱き心地も体温も僅かに違うし、細かい立ち位置や身長の違いで身体の触れる位置も変わってくる。
  時々僕の僕が、彼女達の大切な所に緩めに当たる。
  まだ意識して当ててはいない。
想里愛「はぁはぁ、たまに当たってるぅ。」
里乃愛「里乃愛のほうにも、ぎゅ~してもらった時にたまに当たってるよ♪」
  二人にそう言われてから、降りやまない樹雨の源泉とも言える所に、意識をして抱きしめながら当てる。
  まるで柔らかい肉厚に熟した果実の様だ。
  今は柔らかく熟れて成長している果実も、元は堅く守られた果実の皮であり、彼女達の心の壁である。
  ダンジョンや秘境など人の権力の及ばない無法地帯で生きる全てのモノが、またはそこに訪れる者達が、
  時には牙を剥きその皮や壁を強引に破り、生命すらも奪おうとするかもしれない。
  しかし太陽の様に陽射しと言う優しさを注ぎ、
  その好意に奇跡的に気付き自らの殻を破り果実を恩恵として返してくれる二者の関係も僅かに存在する。
  例えの前者は極端だったが、僕は後者を貫きたい。
  僕は立派に成長した果肉へ僕自身を何度も優しく押し当てる。
真樹「すごく柔らかくなってるよ。」
真樹「すごく柔らかくなってるよ。」
想里愛「あっ!ぁっ、真樹さん、入っちゃう。」
里乃愛「想里愛ちゃんが一番乗りかぁ、いいなぁ~・・・。」
真樹「想里愛の美味しく成長した果実をもらう気で、入れる気で押し付けてるよ。」
想里愛「ぁっ!ぁぁん♪」
  想里愛を足を絡ませて抱いてから僕自身を押し付ければ、その度に何の抵抗も無くヌルリと奥へ導こうとしてくれる。
  後少し深く抱いて、正しい位置に僕自身を押し付けて体重を想里愛にかければ・・・この星の重力に身を任せれば、彼女と結ばれる。
  深く深く想里愛と絡まり、その甘い表情を目に焼き付けたい。
想里愛「はぁ・・・はぁ・・・。」
想里愛「えいっ♪」
真樹「あっ!」
想里愛「んっ♪」
  彼女が地面に手首を付けて腰を浮かす。
  その手首を支えに、すでに絡まり繋がりつつある彼女の果肉と僕自身がさらに密着する。
想里愛「入っちゃうね?♪」
真樹「うん・・・ちょっと動いたら入りそう♪」
想里愛「このまま、真樹さんに押し付けられて入れられたい♪」
  想里愛の横顔を挟んで見える里乃愛は三角座りで可愛らしく座り、温かい表情で成り行きを見守ってくれている。
  長く生きてきただけに、おそらく何度も人間の情愛も見て来たのだろう。
  精霊として敬われるだけの余裕が伺える。
里乃愛(あぁ、もうじれったい!早くブチュっとイッちゃおうよ!ドンと真樹くんの背中押してあげようかな?(物理))
  実はこの時、里乃愛は表情とは裏腹に興奮と嫉妬をしてくれていた。
  彼女の沽券の為に言うが、これは彼女自身の本性や悪乗りなどでは無く、悪魔で興奮剤の効果が強すぎる事による副作用である。
  お酒に酔い過ぎて記憶が無い的な症状に近い所があるのかもしれない。

〇テントの中
真樹「でも、せっかくなら・・・。」
想里愛「なーに真樹さん?」
  購入したこの世界の地図を広げて想里愛と里乃愛に見せる。
里乃愛「あ、もしかして・・・。」
真樹「うん、里乃愛は知っているんだね。」
真樹「里乃愛は元々から備えてるかもしれないけど、僕や想里愛や咲桜里や翠はいくつか虹色の花で叶うようになった願いがあるんだ。」
真樹「そのおかげで、動物や魔物や植物などの人間以外の気持ちや言葉を理解できるようになったんだ。」
真樹「僕は冒険や日々の暮らしの中で有益な情報を樹や風に飛んでやってくる植物の種や小鳥に聞いたんだ。」
真樹「中にはよく意識と集中をしないと聞き取れない声もあったけど・・・。」
真樹「吟味して大体の場所が分かって購入した転移石を使って確認もしに行ったんだ。」
真樹「それでたぶん・・・この座標の近辺に結婚指輪として有名な、蒼海珠や純愛白愛という貴石が採掘できるらしいんだ。」
真樹「その貴石で想里愛の為の結婚指輪を作って、想里愛にあげたいんだ。 その時に結婚もして欲しい。」
想里愛「ぁ・・・あ・・・。」
  言うのが急すぎた気がする。
  もっとデートプランや雰囲気作りを練ってから言うべきだった。
  やらかしてしまったか・・・?
  ちらりと想里愛を見る。
想里愛「はい・・・結婚しましょう! あたしを選んでくれて、ありがとうございます♪」
  嬉しそうに抱き付いてくれて、そのままさっきまで寝ていた所で身体を重ねる。
想里愛「真樹さんに素敵な指輪を作ってもらって、あたしの指に付けてもらって、結婚もしてもらったら・・・。」
  彼女が甘く身体を絡ませ、果肉が僕自身に少し触れる。
想里愛「また、今日の続きをしてくださいね?」
  頬を染めつつ大胆に意思表示をしてくれる彼女に、誠意で応えなければならない。
真樹「もちろんだよ、貴石屋さんに原石の加工を依頼するか自分で仕立てるか考え中だけど、素敵な一品を想里愛の為に用意するよ!」
想里愛「えへへ・・・真樹さんに愛されて幸せ♪」
里乃愛「想里愛ちゃんうらやましいなぁ。 あたしも十分に可愛がってもらえたし、お先にお布団に・・・。」
  里乃愛は二人だけの世界を察知し、咲桜里達の方へ戻ろうとする。
想里愛「里乃愛ちゃんが冒険で助けてくれたり、楽しい日々を作ってくれてるんだから、まだ眠たくないなら戻らなくて良いんだよ?」
真樹「うんうん、後で後悔するのが一番良くないよ。」
里乃愛「想里愛ちゃん、真樹くん・・・!」

〇テントの中
  里乃愛もコロリと想里愛の横に寝転がる。
  僕は想里愛だけでなく、里乃愛の果肉もたっぷり触り、可愛らしい声を聴く。
  精霊は肉体が朽ちない身体の作りになっているのか、と言うぐらい見ても触っても僕好みだ。
里乃愛「あたしにも想里愛ちゃんみたいに可愛がってくれる?」
  翠と咲桜里は寝かせてしまっているので、言うのに少し後ろめたさがあるが、仲間外れは良くない。
真樹「もちろんだよ。さっそく可愛がるね。」
里乃愛「きゃっ♪」
  想里愛も頷いてくれている。
  きっかけは薬の副作用のせいかもしれないが・・・たまにはこうして濃厚に交流を深めるのも良い事なのかもしれない。
  いや、そうに違いない。
  隣に寄る想里愛を時々撫でたりキスしながら、里乃愛の柔らかい胸を揉みしだく。
真樹「毎日揉みたくなりそうだよ~。」
里乃愛「いいよぉ?♪」
想里愛「あたしのも毎日揉んで良いですよ♪」
真樹「二人共ありがとうっ。」
  何度も、繰り返し美味しく二人の胸を吸う。
  本当に毎日吸っても飽きないと思う。
里乃愛「もぅ、真樹くんはおっぱい星人なんだから~♪」
  息を乱しながら話す彼女は妖艶だ。
  想里愛の時と同じように、足を絡ませ密着させれば興奮はその度合いを青天井に増していく。
里乃愛「あっぁん。当たってるぅ。」
真樹「耳元で可愛い声聞けて嬉しいな。」
  背中に想里愛の圧倒的な乳圧を感じつつ、里乃愛の股を開いて抱いて、僕自身を果肉に確かな感触を伴わせて堪能する。
  里乃愛の喘ぎ声も、想里愛と僅かに違うお肌や顔や身体の造形もたまらない。
里乃愛「いっぱい真樹くんの当てられて、嬉しいよ・・・ぁん。」
真樹「里乃愛のも柔らかくて、ヌルヌル入りやすそうで・・・すごく良いよ。」
里乃愛「真樹くんのえっち♪ぁん。」
想里愛「里乃愛ちゃんの後、あたしにもまた当ててくださいね♪」
真樹「うん、僕に任せて!」
  欲望のままに二人を交互に可愛がる。
  時間を忘れて、甘く長い時を過ごす。
  夜が明ける前まで、抱きしめてたっぷりと濃厚に絡み合う。
  徐々に興奮剤の効果が薄れたのか、単純に緊張が解けて二人の眠気が限界まで来たのか、二人の瞼はゆっくりと落ちていく。
  閉じた瞳は三日月の様な綺麗な表情を生み出す。
  この寝顔も至高だ。
  ひとしきり頭を撫でてキスをしたあと、二人の衣服を一枚ずつ着せてあげて、僕も眠りに就いた。

成分キーワード

ページTOPへ