すとらいぱーず。

楓麟

放課後の再会(脚本)

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〇学校脇の道
タカト「遅刻はしたが、いい一日だった!」
タカト「あの女の子はどうしてるだろうか・・・ もう変なのに襲われてないといいが、って」
タカト「噂をすれば! 確か、カスミ──って名前だったな」
タカト「おーいカスミ!」
カスミ「わんわん!」
タカト「わんわんって・・・そんな、犬みたいな」
タカト(いや待て、そういえばこの女の子、 たしか狼に変身してたような・・・)
タカト(細かいことはよく分からん!)
カスミ「♪」
タカト「お、おい急に引っ張るな、 大丈夫だ着いていくから!」
???「・・・・・・」

〇広い公園
タカト(ぽめ)「また犬に変身させられた・・・」
タカト(ぽめ)「どうなってるんだ、これは!」
カスミ「ごめんね、 でもこうしないとお喋りできないから」
タカト(ぽめ)「お前、日本語が話せないのか? 今オレたちが話してるのは犬語?」
カスミ「そんな感じのとこ。 私はそういう呪いを受けているの」

〇モヤモヤ
カスミ(狼)「転化(てんげ)の呪い。 代々受け継がれてきた忌まわしい力」
カスミ(狼)「私たち一族は、その身に霊力を宿していて、 ある日を境に動物の姿に変身してしまうの」
カスミ(狼)「私みたいな存在は、妖怪にとって格好の餌。 だから毎日狙われていて・・・」
カスミ「今朝はそれで怪我をしたってわけ。 私も私で、奴らとは戦わなくちゃいけない」
カスミ「妖怪から出る粒子が、人間に戻るのに必要なの」

〇広い公園
タカト(ぽめ)「よし、俺も手伝おう!」
カスミ「え・・・えっ?」
カスミ(話はやっ!)
タカト(ぽめ)「こういうのは二人のほうが手っ取り早いだろ」
タカト(ぽめ)「お前、これまで一人で戦ってたんだろ。 話相手とかもあまりいなかったんじゃないか?」
タカト(ぽめ)「そんな嫌な呪い、さくっと妖怪退治して解いちゃおうぜ」
カスミ「う、うん。 ありが・・・」
カスミ「何か来る!」

〇広い公園
妖怪「グオオオオ」
カスミ「ハア、ハア・・・ うっ! 体が・・・!」
タカト(ぽめ)「おい、大丈夫か!」
カスミ「こっち見ないで!」
カスミ(狼)「ううううー!」
妖怪「!」
カスミ(狼)「倒さないとこっちがやられる! いくわ!」
タカト(ぽめ)「オレも行く!」
カスミ(狼)「ありがと!」
カスミ(狼)「挟み討ちするわよ!」
タカト(ぽめ)「よーし!」
妖怪「グ・・・」
タカト(ぽめ)「倒れる!  粒子をゲットだ!」
カスミ(狼)「うん!」
???「ストップ!」
タカト(ぽめ)「蛇・・・?」
蛇?「ふふ・・・じっとして・・・ そうそう、いい子ね・・・」
「あ、粒子が・・・」
蛇?「うふふ・・・いただきまーす」
  タカトが止める間もなく、
  白い蛇は妖怪から出た粒子を全て平らげてしまった。

〇広い公園
タカト(ぽめ)「お前、横取りしたな!」
タカト(ぽめ)「あれはカスミの手柄だったのに!」
蛇?「オホホ、誰のものなんてルールはないわ。 早い者勝ちよ」
カスミ(狼)「・・・」
カスミ(狼)「あなた、さては同じ呪いを受けてるのね」
蛇?「ええ、そうよ」
マヤ「わたくしはマヤ。 この忌まわしい蛇の姿になって、もうしばらく経つわ」
マヤ「地道にこつこつ・・・そんな馬鹿馬鹿しいこと、わたくしはしたくないの。 これからも効率よく粒子を集めていくわ」
マヤ「彼と一緒にね」
カイ「マヤ、話しすぎ。 帰るよ」
マヤ「は〜い」
マヤ「それではごきげんよう〜」
カイ「・・・・・・」
  怪しい青年の腕に巻きついて、白蛇は去っていく。
  カスミの敵は、どうやら妖怪だけではないようだった・・・
  つづく!

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