初ライブ!(脚本)
〇空っぽの部屋
監督「みんな、喜べ! ついにライブが決まったぞー!!」
モモ「えーっ!!」
コノハ「くくく、詳しく!!」
監督「全部で2時間のライブで、4組のグループが出演する。 2曲とMCで20分。その他の時間は物販だ」
アヤメ「物販ってなんですか?」
監督「グッズを売ったり、チェキ撮影など。 小さいライブ会場では、そういうのを全部自分たちでやるんだ」
監督「ファンとの距離も近いから、対応が良ければファンも増えるぞ!」
マリン「難しそう・・・」
監督「ニコニコ愛想良く対応すれば大丈夫だよ!」
監督「変な奴がいたら、現場スタッフも俺もいるし、すぐに声かけてくれ」
監督「ライブは一ヶ月後だ。 それまで練習に励み、SNSやブログ等での告知も頼むぞ!」
ヒマ「はーい!」
〇ライブハウスのステージ
一ヶ月後
マリン「す、すごーい!」
コノハ「お客さん、結構入ってますね! 緊張しちゃう・・・」
アヤメ「そういえば、実際にお客さんがいるところで歌うの初だよね!」
それでは、「Pass☆Tell」さんは一番最初にステージですね!よろしくお願いします
〇ライブハウスのステージ
モモ「みなさん、はじめまして! 「Pass☆Tell」ピンク担当モモです!」
マリン「水色担当、マリンです」
ヒマ「黄色担当、ヒマです」
アヤメ「紫担当、アヤメです」
コノハ「オレンジ担当、コノハです」
ヒマ「えっと、私たちは「アイドルstruggle シーズン3」でデビューを目指して結成されました!」
マリン「見てくださった方もいるかもしれませんが、私たちは決勝まで残ったものの、優勝はできず、敗北してしまいました」
コノハ「う、あ・・・ そこから半年間、しっかりと練習し、メンバーの絆も深まりました!!」
モモ「まだまだ未熟な私たちですが、これからも応援してくれたら嬉しいです♪」
アヤメ「それでは!1曲目いきます! 「アイドルstruggle シーズン3」でも歌った、「Good Morning Tea」」
色とりどりのペンライトが綺麗だった
観客席より一段高いこのステージは、私たちを、普通ではない「何者か」にしてくれているようで、気持ちが昂った
〇ライブハウスのステージ
お疲れさまでーす。
それでは「Pass☆Tell」さんは、右端のスペースで物販になります
ヒマ(えっ、これ、個人で分かれるの? グループみんなでやるのかと思ってた!)
ヒマ(アタシのところ、誰か来るのかな・・・??)
ヒマさん、いつもインスタ見てます!
SHIONって名前でやってるんですけど・・・
ヒマ「えっ、あのSHIONさん!? いつもいいねとコメントくれてますよねー!ありがとうございます♪」
はい、そうです!
ツーショットチェキも良いですか?
ヒマ「もちろん! チョー嬉しい!!」
マリンさん!
「アイドルstruggle」見ました!
マリン「あ、ありがとうございます」
マリン「・・・・・・」
モモさん、サインください!
ツーショットチェキも良いですか!?
モモ「嬉しい♪ ありがとうございます!」
マリン(モモの待ち列、長いなぁ)
マリン(これからこういう形で、ファンの数とかまざまざと見せつけられるんだなぁ・・・)
コノハ!初ライブおめでとう!!
コノハ「お、お父さん、お願いだから静かに・・・」
グッズ全部買うぞ!!
何が残ってるんだ!?
コノハ「いや、せめて一種類ずつでいいから・・・」
あっ、後ろ並んでるか!?失礼しました。
ちょっと変わった子ですが、うちの娘を末永く応援よろしくお願いします
久しぶり。・・・アヤメ
アヤメ「・・・えっ!?な、なんで?」
水くさいなー。アイドルになったなら連絡してくれよ!
アヤメ「うそ・・・知ってたの!? ってか、バンドのメンバー元気!?」
あぁ。みんなちゃんと就職して、真面目に仕事してるよ。
予定が合えばライブも来たいって言ってた
アヤメ「マジか〜!懐かしいなぁ」
じゃあ、ツーショットチェキ?買おうかな
アヤメ「えっ!? な、なんか恥ずかしいな・・・」
ちゃんとサインも書いてよ!
写真撮ってあいつらに送るわー
アヤメ「からかってるでしょ!もう!」
〇タクシーの後部座席
監督「お疲れ! 初ライブはどうだった?」
ヒマ「楽しかったー!! 聞いて監督!アタシ、インスタとTikTokのフォロワー5人も来てくれたよ!」
監督「それはすごいな。ヒマはSNSをマメに更新してるし、コメントもちゃんと返してるもんな」
監督「ファンからすると、そういうのは嬉しいぞ」
監督「マリンは、どうだった?」
マリン「あ、そうですね・・・ もっと頑張らなきゃって思いました。歌もダンスも、他にも・・・」
監督「そうか」
監督「次のライブは3ヶ月後だ。それに向けてまた頑張ろうな!」