第1話 表と裏のヒーロー(脚本)
〇田舎の学校
ナイト(変身)「はあっ!」
怪獣1「ぐぎゃあっ!」
ヒーローの一撃により、怪獣は吹き飛ぶ。
ナイト(変身)「とどめだ!」
怪獣1「ぎゃああっ!」
ヒーローの光により、
怪獣が完全に消滅した。
ナイト(変身)「ふう・・・」
「すごいぞー、ヒーロー!」
ナイト(変身)「!」
学生1「やったな、ヒーロー!」
女子学生1「あれが、最近噂のヒーロー・・・!」
女子学生2「すごいすごい!」
学生1「なあ、ナイト、起きろよ! 憧れのヒーロー、行ってしまうぜ?」
ナイト「ZZZ・・・」
学生1「ダメだこりゃ・・・」
ナイト(変身)「フフ・・・」
ナイト(変身)(そりゃあ、起きないさ。 それは分身だからね)
ナイト(変身)(本当の俺、表裏 騎士(オモテウラ ナイト) はここでヒーローになってるからな)
ナイト(変身)(しかし本当にヒーローになれるなんて)
ナイト(変身)(昔、ヒーローを見た。 なんて言っても、誰も信じてくれなかったのにな)
ナイト(変身)(まあいいさ。 早く教室に戻ろう)
〇教室
ハナ「でね。 ヒーローさんが怪獣を光で倒してたの」
ナイト「ふ~ん」
ハナ「ナイトくん。 真面目に聞いてないでしょ」
ナイト「聞いてるよ」
ナイト(こいつは姫野 花(ヒメノ ハナ)。 俺の幼なじみ)
ナイト(俺が昔、ヒーローに助けられたって話を信じてくれた奴だ)
ナイト(今回のヒーローについても、 俺にきちんと話をしてくれている)
ナイト(ただ自分がヒーローだからなあ)
ハナ「ナイトくん?」
ナイト「なんでもないよ。 そろそろ帰ろうぜ」
ハナ「うん、そうだね」
〇開けた交差点
ハナ「でもよかったね。ナイトくん」
ナイト「なにがだ?」
ハナ「ヒーローのことだよ。 昔は誰も信じてなかったんでしょ?」
ナイト「ああ、お前くらいだったよ。 信じてくれてたのは」
ハナ「ナイトくん。嘘は言わないから」
ナイト「う・・・」
ハナ「?」
ナイト(嘘じゃないけど、 俺がヒーローだってことは言ってないんだよなあ)
ナイト「ま、まあ、嘘はよくないからな」
ハナ「うん」
2人が仲良く帰ってる中・・・
ナイト「うわっ!」
ハナ「きゃっ・・・」
ナイト「なんだよあの車、飛ばしすぎだぜ。 しかもこっちが青だっての」
ハナ「じ、事故にならなくてよかったね・・・」
ナイト「ああ・・・」
ナイト(だけど、あの車。 俺だけならまだしも、ハナまで危ない目にあわせた)
ナイト「許せないな・・・」
ハナ「ナイトくん?」
ナイト「いや、ああいうの嫌だなって 思っただけさ」
ナイト(そういえばあの時も・・・)
〇開けた交差点
ナイト(少年)「うわああ!」
(あの時、完全に車にひかれたと思った)
ヒーロー「危ない!」
ヒーロー「大丈夫だったかい?」
ナイト(少年)「う、うん。ありがとう」
ナイト(少年)「あの、おじさんは・・・?」
ヒーロー「おじ・・・ まあいいか」
ヒーロー「私は正義のヒーロー。 怪獣退治から人助けまでやる者さ」
ナイト(少年)「せいぎの・・・ヒーロー」
ヒーロー「世の中には人にも怪獣も善悪がいる」
ヒーロー「私は弱きを助け、悪をくじくのが仕事さ」
ナイト(少年)「よくわからないけど・・・カッコいい!」
ナイト(少年)「ぼくもおじさんみたいになりたい!」
ヒーロー「なれるさ。きっといつかね」
〇中規模マンション
ナイト(変身)「ここか・・・」
ナイト(変身)(透視・・・発動!)
ナイトはマンションの1室を透視する。
そこには・・・
男「うい・・・ヒック」
酔っ払った男がさらに酒を飲んでいた。
ナイト(変身)(このヒーローの鎧を着ていると使える千里眼)
ナイト(変身)(それが見せた車の男は間違いなくあいつ)
ナイト(変身)(飲酒運転かよ・・・)
ナイト(変身)「少し・・・おしおきだな」
男「な、なんだ!?」
男「お、お前たちはあの時の!? うわああ、許してくれええ!」
ナイト(変身)「・・・」
ナイト(変身)(軽い幻術をかけただけなんだが・・・)
ナイト(変身)(いろいろ前科があったらしいな・・・)
〇ブリーフィングルーム
リーン「へー。 この男の子が一番近い鎧六(アームドシックス)かあ」
リーン「名前は騎士・・・ナイトくんね」
リーン「やってることは主に怪獣退治と・・・ なるほどねー」
リーン「自分本位の裁きは身を滅ぼすわよ?」
リーン「まあ、でも私の相手としては不足なさそうね」
リーン「待っててね、ナイトくん」
謎の施設に、少女の笑いが響いた。
平和なヒーロー物語かと思いきや、1話目の最後から、なんだかシリアスな展開に・・・?
続きがめっちゃ楽しみです!!
カッコいいヒーローものだと思ってら、最後に謎が…今後の展開が楽しみです。
子供の頃に抱いた夢を実現しているのがすごい、しかもなかなか難しい役割を。こういう正義の連鎖が次々と起こり、悪のない世の中になればいいですね。私達それぞれが小さいヒーローになることも大事ですね。