読切(脚本)
〇雲の上
此処は空の上の天界
〇西洋の円卓会議
天使達が働く会社の「縁結び課」である
イケメン天使No.32「『No.24 縁結び課の仕事はどうだ? 慣れて来たか?』」
イケメン天使No.24「『それが・・・・・・俺、ミスしちゃったかもしれません』」
イケメン天使No.32「『新人にミスはつきものだ。気にするな』」
イケメン天使No.24「『ですよね〜!俺、縁切り課にいた時に間違えてすごい沢山のラブラブカップルの縁を切っちゃって、大型新人って呼ばれてました』」
イケメン天使No.32「『・・・・・・』」
イケメン天使No.24「さっき間違えて違う人のご縁結んじゃったけど、まあ大丈夫っすよね、アハハ」
イケメン天使No.32「『・・・・・・そ、それはなるべく早く訂正しないと!』」
イケメン天使No.24「『アハハ』」
イケメン天使No.32「『・・・・・・』」
〇電車の中
イケメン天使No.32「『ったく最近の新人ときたらミスを甘く考えてて・・・・・・』」
美人天使No.15「『あの〜』」
イケメン天使No.32「『・・・・・・え、俺?』」
美人天使No.15「『以前、何処かでお会いしましたよね?』」
イケメン天使No.32「『(心の声)なんだなんだ〜こんな可愛い顔して昭和レトロの随分と古い手法だな』」
美人天使No.15「『まさか私のこと忘れちゃったの?』」
イケメン天使No.32「『えっと・・・・・・』」
イケメン天使No.32「『(心の声)てか、いつの間にか距離近いな』」
美人天使No.15「『ねえ、憶えてないの?』」
イケメン天使No.32「『(心の声)だ、だから近いって!』」
〇駅のホーム
イケメン天使No.32「『あ〜びっくりした。てか誰?今の?てか・・・・・・な、なんだ?胸の辺りが・・・・・・』」
イケメン天使No.32「『キュン!』」
イケメン天使No.32「『キュン?! なんだろ、新人のNo.24があまりにも仕事でミスを多発するから俺、ストレスが心臓に来ちゃったのかな?!』」
〇一人部屋
イケメン天使No.32「『ダメだ、なぜかあの女性の事を考えてしまい結局一晩中キュンが止まらなかった。完全に寝不足だ』」
〇西洋の円卓会議
イケメン天使No.32「『あのさ、まさか君が間違えて結んでしまったご縁って・・・・・・』」
イケメン天使No.24「『あっ!それ、すっかり直すの忘れてた!』」
イケメン天使No.32「『え〜!!!』」
〇電車の中
イケメン天使No.32「『(心の声)よし、今日はいないみたいだな』」
イケメン天使No.32「『でもなんだろ、いないと少し淋しいような?って、俺はいったいどうしちゃったんだ?』」
〇一人部屋
イケメン天使No.32「『なんだろ、あの女性が気になって仕方ない・・・・・・』」
イケメン天使No.32「『ま、まさかこれって・・・・・・』」
〇ハート
イケメン天使No.32「『ここここここ・・・・・・恋?!!!』」
〇電車の中
美人天使No.15「『こんにちは、また逢えましたね』」
イケメン天使No.32「『!』」
美人天使No.15「『やだ、本当に私の事忘れちゃった?』」
イケメン天使No.32「『ええと・・・・・・う〜ん・・・・・・』」
美人天使No.15「『私達、天界に来る前に夫婦だったのよ』」
イケメン天使No.32「『えっと・・・・・・それはどういう(意味)?』」
美人天使No.15「『だから、元夫婦』」
イケメン天使No.32「『ご職業は占い師か何かですか? 目的は何? 俺は決してお金持ちじゃないですよ』」
美人天使No.15「『もう・・・・・・仕方がないな〜』」
イケメン天使No.32「『・・・・・・』」
美人天使No.15「『ほら、これ見て。知っているでしょ?』」
美人天使No.15「『これ、天界に来る前までの私の写真』」
イケメン天使No.32「『こ!これは! りこ!』」
美人天使No.15「『私、りななんだけど!』」
イケメン天使No.32「『ひ〜!』」
〇西洋の円卓会議
イケメン天使No.32「『君が間違えて結んだご縁って、もしかして・・・・・・』」
イケメン天使No.24「『ああ、あれすか・・・・・・』」
イケメン天使No.32「『そう、あれだよな、あれ』」
イケメン天使No.24「『間違えたっていうのが間違いだったんです』」
イケメン天使No.32「『は? どゆこと?』」
イケメン天使No.24「『だから俺、何も間違えていなかったんですよ』」
イケメン天使No.32「『え〜!そうなの?!』」
イケメン天使No.24「『俺、やっぱ大型新人なんすかね』」
イケメン天使No.32「『ハハハ・・・・・・アハ、アハハ』」
〇ハート
イケメン天使No.32「『(心の声)俺はこの天界の縁結び課でずっと自分以外の人のご縁を結んで来た』」
イケメン天使No.32「『(心の声)でもどんなに離れても決して切れない永遠に結ばれたご縁もあるんだな』」
美人天使No.15「『ねえ、さっきから何ぶつぶつ言ってんの?』」
イケメン天使No.32「『やっとまた逢えたね』」
美人天使No.15「『え?』」
イケメン天使No.32「『ずっとお互いに探していた唯一無二のとても大切な人』」
イケメン天使No.32「『もし万が一、また時空を超えて離れるような事があったとしても・・・・・・』」
イケメン天使No.32「『俺達は何度でもまた出逢うんだ』」
イケメン天使No.32「『だって俺達は永遠にずっと一緒だから』」
人生にはいろんな運命的なご縁はありますが、まさか天界で結んだり切ったりしていたとはw イケメン天使が結ばれる側というのもリアクション含めて面白いですね。
どんなに離れていても、唯一無二の存在。
覚えてなくても、キュンとなるのは前世の記憶があったからなのに、心臓病か?と思うなんて。イケメンならでは。
どんなに離れても決して切れない永遠の縁を感じ、キュンときたところがさすがイケメン天使だと思いました。きっと天界に来るまで、素敵な旦那様だったんでしょうね。