今日は甘える記念日です(脚本)
〇一人部屋
ユズ「今日のデート、 やりたいことあるんやっけ」
ユズ「なにするん?」
ユズ「先週、言うた? え、なんやろ」
ユズ「思い出せん」
ユズ「正解は、 「毎月第三土曜日は甘える記念日」」
ユズ「って・・・。 え、ほんま? この前のあれ、本気やったんか」
ユズ「いや、悪い意味じゃのうて!」
ユズ「ごめん。怒らんとって?」
ユズ「せやけど、俺は甘えるより、 甘えてくれたほうが 性に合っとんやけどなあ」
ユズ「・・・そればかりやと申し訳ない?」
ユズ「ほらー、そういう 謙虚なところがあるけえ、 こっちが甘やかしとうなるんよ」
ユズ「自覚して? 心配なるやん」
ユズ「まあでも、甘え下手な俺のこと、 考えてくれたんやろ。 それは素直に、ありがとう」
ユズ「そんじゃ、第一回甘える記念日とやら、 始めさせてもらいますわ」
ユズ「・・・・・・・・・・・・」
ユズ「・・・ん? 何きょとんとしとん」
ユズ「頭、撫でてくれへんの?」
ユズ「そうそう。 俺の髪にほら、手、置いて」
ユズ「・・・ふはっ。 緊張しすぎやろ」
ユズ「あんたの好きなように 撫でてくれたらええんよ」
ユズ「うん・・・ええなあ、これ」
ユズ「大事な人に 甘やかしてもらうって、 こんな贅沢なんや」
ユズ「ありがとう。 最高の記念日、つくってくれて」
ユズ「はい、じゃあ今度は交代」
ユズ「そんな驚かんでも。 当たり前やろ」
ユズ「これは、俺ら二人の記念日やろ?」
ユズ「それに・・・。 あんた、さっきから 甘えたいって顔しとるで」
ユズ「俺のいっちゃん、好きな顔や」
ユズ「ほら、おいで」
〇シンプルな一人暮らしの部屋
ユズ「はあ・・・。 こんな動画、残っとったんか」
ユズ「若気の至りというかなんというか。 まあ、初々しいのはええことやな」
ユズ(もう、あいつと付き合って三年か。 この頃は、素直になんでも 言えとったにのなあ)
ユズ(仕事も忙しくなって、 予定が合わんくなって。 お互い甘えるのが恥ずかしくなって)
ユズ(甘える記念日も、結局、 半年も経たずにやらんくなって)
ユズ「俺のいっちゃん好きな顔、 もうだいぶ見てないな」
ユズ(でも、もう見られんかもしれんな)
ユズ(今日大事な話があるって、 怖い声でこの前電話あったし。 俺、ふられるんかな)
ユズ(はあ・・・別れたくない。 けど、あいつの負担にはなりたくない)
ユズ「どないしたらええんやろ。 俺は、なんて言うべきなんや」
ピンポーン────
ユズ「あ、はい」
ガチャ
ユズ「よう来たな。 雨、大丈夫やった?」
ユズ「うん? 今日は何曜日かって? 土曜日やな」
ユズ(・・・え、まさか?)
ユズ「・・・第三土曜は何の日か、って。 もちろん、覚えとるよ」
ユズ「・・・・・・・・・・・・」
ユズ(ああ・・・、 俺のいっちゃん好きな顔や)
ユズ(また、見れた)
ユズ「俺に甘えたいん?」
ユズ「いや、意地悪やのうて」
ユズ「俺も今、甘えとるんよ」
ユズ「あんたが甘えてくれる男で まだおれとるんやって、 感じたいんや」
ユズ「なあ。やから、教えて」
ユズ「俺に、甘えてくれるん?」
甘え甘えられ、そのバランスが大事なんだと思うんですよね!
片方に寄ってしまえばバランスが崩れて煙たがられることもしばしば…あ、実話です笑
ひとそれぞれ恋人や夫婦間で甘え方って違うかもしれないけど、記念日と意識することで目一杯自分をさらけだすことが出来、関係を深め合う事ができますね。私は主人に毎日甘えすぎているので反省しました、逆に甘えない日を作ろうと思います!
この記念日のアイデアとてもいいですね!ずーっと一緒にいて、甘えることってもう殆ど無いので、長年連れ添った連れとやってみたくなりました。当時の初々しい気持ちを思い出すのにも良さそう♪