読切(脚本)
〇ベビーピンク
幼なじみのケイは
今日も女の子に囲まれている
ケイに話しかけるだけで
とりまきの女の子たちに睨まれる
聞こえるように
悪口を言ってくる子もいるし
もうケイに話しかけるのはやめよう
そう思うくらいには、痛い思いをしてきた
〇大学の広場
ケイ「なぁ、なんか俺のこと、避けてる?」
私「べ、別に・・・用がないだけ」
とりまき女の子「ケイ君 もう行こうよ」
ケイ「あぁ・・・」
久しぶりに話しかけてくれるのは
嬉しいけど・・・
女の子と一緒のところなんか
見たくない・・・
〇テーブル席
ケイと話さなくなって一か月
落ち込んでいる私のことを心配して
ミキが休みの日にランチに誘ってくれた
ミキ「何か悩みでもあるの?」
私「ケイのとりまきたちに うんざりしてるだけ・・・」
ミキ「あぁ 悪口とか言ってくるんだっけ?」
私「そう もうケイとは話してないのに それでも睨まれるんだよね・・・」
ミキ「あぁ それって・・・」
私「?」
ミキ「いや、なんでもない あ、そうだ、これ、ちょっと早いけど 誕生日プレゼント!」
私「わ、可愛い! ありがとう!」
ミキ「これさ 私からのプレゼントだってことは 内緒にしてね」
私「え、なんで?」
ミキ「ちょっとね、いい考えがあって でも、今は秘密!」
私「うん・・・わかった」
ミキは
何か企んでいるような顔をしていた・・・
〇大学の広場
ケイ「なぁ、それ、誰からもらったの?」
私「え?」
ケイ「そのピアス、プレゼントだろ?」
私「そ、そうだけど・・・」
ケイ「誰からもらったの?」
私「えっと・・・」
とりまき女の子「ねーケイ 次の講義、遅れるよ もう行こ!」
ケイ「ちっ・・・」
ケイがしかめっ面して教室にむかった後
とりまきの女の子は私を睨みつけてから
ケイを追いかけていった・・・
私(いったい、なんなのよ・・・)
〇大学の広場
数日後
男性「あの、これ落としましたよ・・・」
私「あ、ありがとうございます!!」
男性「これ、面白いですよね、最後の・・・」
ネタバレされちゃうと思って
思わず男性の腕をつかんでしまった
私「あ、私まだ読み切っていないから ネタバレはちょっと・・・」
男性「あ~、すいません・・・ この本、まわりに読んでる人いなくて 語りたくなっちゃって・・・」
私「気持ちはわかりますけど・・・」
私は思わず笑ってしまった
ケイ「おい、何してるんだ?」
ケイが怒った顔で
私の腕を男性から引き離した
私「ケイ?」
ケイ「こいつからピアスもらったの?」
私「え?」
ケイ「こいつと仲良くしてるから 俺はいらなくなった?」
私「何の話?」
ケイ「最近、話しかけてこないじゃん・・・ もう俺の事、どうでもよくなった?」
私「え?」
ケイに睨みつけられて
本を拾ってくれた男性は
逃げるように立ち去った
ケイ「あんな奴より 俺の方が幸せにできるよ・・・」
私「ちょっと、ケイ・・・ どうしたの?」
ケイ「俺・・・ お前が他の男と仲良くするなんて 許せないんだ・・・」
私「ケイだって 他の女の子と仲良くしてるじゃん・・・」
ケイ「だって、俺と仲良くしてたら 悪口とか言われちゃうんだろ?」
ケイ「お前が傷つかないように 離れておこうって思ってたけど 耐えれそうにない・・・」
私「ケイ・・・」
ケイ「好きだよ、誰にも渡したくない! 俺が守るから、好きだって言って・・・」
私「私も、大好き・・・」
ケイは優しく抱きしめてくれた・・・
〇ベビーピンク
ケイとのことをミキに報告したら
ニヤリと笑っていた・・・
もしかして・・・
これってミキの計画?
優しすぎるミキちゃんの恋のキューピッドぶりに持つべきものは友だなぁと☺
二人がくっついて、ミキちゃんも嬉しかったでしょうね✨
ヤキモチ妬いちゃう彼が可愛かったです〜こんなこと言われたいです!
素敵なキュンをありがとうございました!!
押してダメなら引いてみろ!作戦とはまた違うかもしれませんが、恋って駆け引きが大事ですよね!
お互い素直じゃないですねぇ!にやにやしながら読んでしまいました笑
幼馴染の2人が恋人同士になるって、すごく素敵ですね!そんな関係の人がいるなんて羨ましいです。取り巻きの子たちは、なんとなく勘づいていたのもあったのでしょうね。