猛き心に女神の口づけを

星夜燈凛

騎士コン!(脚本)

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星夜燈凛

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〇ファンタジーの教室
  待っていて、心寧さん
  必ず僕が迎えに行くから
係員「藤堂充彦さん、お時間です ステージ袖にお越しください」
藤堂 充彦「あ!はいっ!」

〇コンサート会場
  Ladies & Gentleman
  さぁ、おまちかね
  騎士コンテストの時間だよぉ!
  この学園の伝説に習い
  女神を守護する学園一の男を決めるこの大会
  今年のミスコンの優勝者
  女神、七條心寧氏による
  幸運を運ぶ女神のキスは誰の手に!?
  この後、この5名には
  5つのステージに挑戦していただきます
  このステージの勝敗を決めるのは
  審査員とそこのあなた!
  騎士コン 開幕です

〇ホールの舞台袖
伊賀崎 ライアン「おっと、可愛い子猫ちゃん お母さんとはぐれたのかな?」
大西 虎牙「迷子じゃねぇよ、大西虎牙だ! 後、その口調何とかしろ」
藤堂 充彦(うわぁ どっかの社長の息子がぞろぞろ・・・・・・)
伊賀崎 ライアン「それは無理な相談だね! 僕にとって女の子を口説くのは 深呼吸するようなものさ、子猫ちゃん?」
大西 虎牙「俺は男だっつーの、後、虎牙だ! 過呼吸になればいいのに」
藤堂 充彦(ちゃんと勝てるのかな・・・・・・)
藤堂 充彦(いや、弱気になってどうする!)
藤堂 充彦(他の男になんて渡したくない)
藤堂 充彦(七條心寧さん、あなただけは・・・・・・!)
狗神 天来「なんや、学園一影の薄い 学年首席さんやないですか こないなとこ、出てはったんやなぁ」
藤堂 充彦「君は・・・・・・?」
狗神 天来「狗神天来や」
狗神 天来「狗神グループの次期跡取りを知らんとは ええ度胸やなぁ」
藤堂 充彦「は、はぁ・・・・・・」
狗神 天来「反応薄〜!」
狗神 天来「まぁ、えぇわ」
狗神 天来「あんた、悪いことは言わん 今からでもこのレースやめとき」
藤堂 充彦「え?」
狗神 天来「ほら、いるやろ、上堂聖」
狗神 天来「学園長の息子で 色んなNo.1に輝きよる男や」
狗神 天来「なんでも ほぼアイツのための出来レースらしいで」
藤堂 充彦「それでも」
藤堂 充彦「1%でも望みがあるなら、僕は戦うよ」
藤堂 充彦「時間だ、失礼」
狗神 天来「ひゅ〜」
狗神 天来「1%の望みに賭けるか」
狗神 天来「男ですやん・・・・・・」

〇コンサートホールの全景
  ゲームは粛々と進んで行った
  バスケ、テレビゲーム、チェス、クイズ
  苦手な運動以外僕は善戦を続け
  ついにトップに躍り出た

〇ホールの舞台袖
  パチパチパチパチ
上堂 聖「やるじゃないか、君」
藤堂 充彦「上堂・・・・・・くん」
上堂 聖「本当に驚いたよ!」
上堂 聖「君が騎士コンに出てる事もだけど 現在首位なんてさ!」
上堂 聖「そうだ!」
上堂 聖「騎士コンの担当者が僕らを呼んでたよ 一緒に行こう!」
狗神 天来「・・・・・・」

〇鏡のある廊下
藤堂 充彦「ねぇ、待って、上堂くん」
藤堂 充彦「どこまで行くの?」
藤堂 充彦「もう、本部とはだいぶ離れて・・・・・・」
上堂 聖「全く、こんな男に 首席の座を取られていたなんて・・・・・・」

〇テニス部の部室
  ドンッ
藤堂 充彦「わぁっ!!」
上堂 聖「お前、目障りなんだよ」
上堂 聖「お前がいなければ、俺が1番なんだ」
上堂 聖「消えろ、このマヌケ」
藤堂 充彦「え?ちょっと・・・・・・!!」
  ガチャン
藤堂 充彦「開かない・・・・・・くそっ・・・・・・」

〇コンサート会場
  さぁ、皆さんこの戦いも最終ステージ
  ファッションショーのお時間です!
  まず最初はこの方
  現在首位と3点差、上堂聖!
  おっとこれは、白衣姿だーーー!!!
  黄色い歓声が凄い!黄色い歓声が凄い!
  鳴り止まない!
  さて、上堂氏の叶えたい夢は!?
上堂 聖「君の1番になる事かな・・・・・・」
  ハニカミにやられた観客多数!
  これは凄いぞ!兎にも角にも救護班ー!
  伊賀崎ライアン氏
  いつも王子服しか着ない派手好きの彼が
  まさかの私服で登場ー!?
  これは、ギャップ萌え!
  続く、大西虎牙氏は、アラビア衣装だぁ!
女性客「きゃ〜!可愛い!」
大西 虎牙「可愛いってゆーなぁっ!」
  お次は、狗神天来!
  何故か息を切らしての登場だぁ!
  これは漫才師のコスプレか?
狗神 天来「漫才師ゆーな!」
  本番前に順番変更があったようですが
  これも何かの作戦なのか!
  さて、最後は
  現在首位!
  まさかの大穴!藤堂充彦!
  シーーン
  おっと、トラブルでしょうか?
  ・・・・・・
  藤堂氏?出番ですよ?
藤堂 充彦「・・・・・・っはぁ!」
藤堂 充彦「遅れてすみません!」
  ・・・・・・
藤堂 充彦「あれ?もう、終わってた?」
狗神 天来「いや、あんさんの番で間違いないで」
上堂 聖「藤堂・・・?お前どうやって・・・・・・」
藤堂 充彦「天来!本当にありがとう! 君のおかげで、僕はまだ戦えるよ!」

〇テニス部の部室
  15分前・・・──
藤堂 充彦「どうしよう・・・・・・この鍵手強いなぁ」
藤堂 充彦「こんな事ならもっと 鍵開けの勉強しておくんだった」
狗神 天来「充彦!!無事か!!」
藤堂 充彦「え、狗神・・・・・・?」
狗神 天来「天来でええ!ちょっとどいとき! このドアぶち破ったるさかい!」
藤堂 充彦「え、おい、天来・・・・・・!」
藤堂 充彦「うわぁぁあ!」

〇コンサート会場
  これは、まさかの和服だぁ!
  会場の声援が凄まじい!審査員は!
  10点10点10点10点・・・・・・
  なんと、満点だぁ!
藤堂 充彦「悪い、上堂 この勝負は譲れないんだ」
藤堂 充彦「そして、今後も、手を抜くつもりはない」
上堂 聖「ちっ・・・・・・ 本当に目障りなやつ」
  確定しました!優勝は、藤堂充彦!
  藤堂氏あなたの、叶えたい夢は?!
藤堂 充彦「えー、まずはこのような 栄誉を頂きありがとうございます」
藤堂 充彦「僕は、5年間ずっと好きだった人がいます」
藤堂 充彦「その人は風紀員で 毎朝遅刻しそうな僕を「遅いぞっ」と 笑いながら待っていてくれる優しい人でした」
藤堂 充彦「いつも臆病な僕だけど 君を誰にも渡したくなくて」
藤堂 充彦「君のことだけは誰にも譲れなくて」
藤堂 充彦「勇気をだして騎士コンに出場しました」
藤堂 充彦「七條心寧さん、好きです!」
藤堂 充彦「僕とお付き合いしてください!」
  割れんばかりの歓声の中
  少し泣きそうな顔をした君の唇が
七條 心寧「遅いぞっ」
  と動いた気がした

コメント

  • 悪そうなヤツがまさか味方に!?
    アツい男の展開にキュンです。

  • ドキドキの設定と思いがけない展開、終始楽しませてもらいました。目的のために懸命に頑張り続ける男子はやっぱり魅力的ですよね!

  • こんな形で男性から告白されるのはかなりキュンですね!彼女はまだその寸前に何が起こっていたのか知らないですよね。諦めずに戦う彼が本当に勇ましかったです。

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