日本一周の旅に出たら、家出少女ひろった!!

はいおくまんたん

出発の日2(脚本)

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〇寂れたドライブイン
九重 翔馬(え?なにコレ映画?いやいや、こいつの頭どうなってんだよ!)
九重 翔馬(見ず知らずの男に連れていけって・・・ 最近の子はそうなの?すぐについていっちゃうの?ダメだろ!もっと危機意識もたないと!)
  あっけにとられた俺は、ゆっくりと口を開く
九重 翔馬「えっ・・・と・・・」
宮崎 優愛(ヤンキー)「・・・やっぱ、ダメだよね?急に意味わからないもんね」
九重 翔馬「いや、その、何て言うか・・・年いくつ?」
宮崎 優愛(ヤンキー)「17だよ」
九重 翔馬(現!)
九重 翔馬(役!)
九重 翔馬(J!)
九重 翔馬(K!!?)
九重 翔馬(現役JK!!?)
九重 翔馬「・・・え??Really?(りありー?)」
九重 翔馬(マジかよ・・・思わずめちゃめちゃ発音良く英単語出たわ。ていうか、未成年をつれて歩くとか正気か!?)
九重 翔馬(お父さん!お母さん!あなたの娘さん危機管理能力低すぎますよ!)
九重 翔馬「なんつうかさ・・・」
宮崎 優愛(ヤンキー)「うん」
九重 翔馬「さすがに女子高生連れまわしてたら、俺捕まっちゃうと思うんだよね」
宮崎 優愛(ヤンキー)「大丈夫だよ。見た目この通りだし」
九重 翔馬(は?何が?何がこの通りなの)
九重 翔馬(金髪だから?違うでしょ。年齢聞いたらもう17にしか見えねえよ)
九重 翔馬(待てよ?まだ女子高生じゃない可能性が)
九重 翔馬「・・・」
宮崎 優愛(ヤンキー)「どうしたの?」
九重 翔馬「いや、気にすんな。なんにせよダメだ俺捕まりたくねえし」
宮崎 優愛(ヤンキー)「そう・・・」
九重 翔馬(うわっ!すげえシュンとされたんだけど!)
九重 翔馬(見た目とのギャップエグくね?ちょっとときめいちゃったわ。ちょっとだけね!)
九重 翔馬(・・・まぁ、少し話を聞いてみるか)
九重 翔馬「なあ、親は?」
宮崎 優愛(ヤンキー)「お父さんはいるけど、海外」
九重 翔馬(ここでお母さんと言う言葉がでないのは・・・まあ聞くのは野暮だろう)
九重 翔馬「家は?どのへんなの?」
宮崎 優愛(ヤンキー)「北海道」
九重 翔馬「そうか」
九重 翔馬「って、ええええええええええええ!?」
九重 翔馬「ここ関東だけど・・・え?何しに関東へ?」
宮崎 優愛(ヤンキー)「SNSで知り合った人に会いに来たんだけど、襲われそうになったから逃げてきちゃった」
九重 翔馬(お父さん!海外行ってる場合じゃないですよ!娘さん大変が危険ですよ!)
  とか思っていると少女は続ける。
宮崎 優愛(ヤンキー)「びっくりしたよ、本当に・・・。男の人の力の強さとか優しい人が急に怖くなったりとか」
九重 翔馬「そりゃまあ、災難だったな・・・てか、なんでそんな怖い思いしたのに俺なんかに声かけたの?」
宮崎 優愛(ヤンキー)「乗ってたタクシーが事故って、途方にくれて歩いてたら財布見つけて、バイクにあれがあったから」
  少女はまたバイクを指差して続けた
宮崎 優愛(ヤンキー)「あとは、何となく。泊まるとことかもないし・・・」
九重 翔馬「そうなのか・・・って、ん?え?」
九重 翔馬「もしかして、黄色いタクシー?」
宮崎 優愛(ヤンキー)「うん、そうだけど・・・なんで?」
九重 翔馬(あの子か──!俺のハプニングデイの引き金!渋滞の魔術師!)
九重 翔馬(マジかよ。てかこの子ちょっとズレてない!?)
九重 翔馬「とりあえず事情は何となくわかった」
九重 翔馬「つまり、北海道に帰りたいけど足がない、と・・・」
九重 翔馬(警察に頼らないのは理由があるんだろうか?)
宮崎 優愛(ヤンキー)「ちょっと違うけど、まぁ、そんな感じ」
九重 翔馬「なるほどな、そうか。まあ、それなら空港までは送ろうか」
宮崎 優愛(ヤンキー)「え?本当に!?」
九重 翔馬「ああ、でもそこまでな。飛行機代はあるか?」
宮崎 優愛(ヤンキー)「うん!カードがある!」
九重 翔馬(カード!?クレカかなんか?まあ良いか)
九重 翔馬「こっからなら二時間くらいだな・・・でもええと、時間的に今日は無理だから明日か。泊まる所は、俺がどうにかしてやる」
  ──季節は夏の終わり。関東のとあるラーメン屋の駐車場。
  全てはそこから始まる。
九重 翔馬「俺の名前は九重(ここのえ) 翔馬(しょうま)君の名前は?」
  一度しかない人生で、とても短い子供と大人の真ん中の時間──。
宮崎 優愛(ヤンキー)「私の名前は・・・」
  一番キラキラしていて輝いてる時間──
  出発の日は、そんな門出を祝える日であって欲しくて・・・嫌だった日々を飛び出した。
  そんな日の、一番優しい風が少女と俺の隙間を吹き抜ける──。
宮崎 優愛(ヤンキー)「宮崎(みやざき) 優愛(ゆあ)!よろしくね!」

〇空
  ──吹き抜けた風がちょっとしたワクワクを運んでいく。
  何処までも、何処までも、これから出会う人々へ、これから出会う物や場所へ。
  風が空へと上がるとき、近くの木々がカサカサと始まりの合図を鳴らした──。
宮崎 優愛(ヤンキー)「泊まるとこって・・・"えっち"なとこじゃないよね?」
九重 翔馬「何いってんだこいつ」
  ”日本一周の旅にでたら、家出少女ひろった!

次のエピソード:出発の日3

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