〇綺麗な会議室
リョウ「そろそろスタートしていいでしょうか？ ・・・はい！ では始めさせていただきます！」

〇綺麗な会議室
リョウ「僕は遠山リョウと申します。 本日はよろしくお願いします！ オーディションは久しぶりで緊張してます！」

〇綺麗な会議室
リョウ「このオーディションに応募した動機ですか・・・？」

〇綺麗な会議室
リョウ「僕はもともと原作コミックのファンだったので、それが映画化されると聞き、ぜひ出演したくて応募しました」

〇綺麗な会議室
リョウ「精一杯頑張りますので、 どうぞよろしくお願いいたします！」

〇綺麗な会議室
リョウ「では、僕が考えてきた告白シーンを、 演じさせていただきます！」

〇水玉2
リョウ「・・急に呼び出したりして、ごめん。 どうしても話しておきたいことがあって」

〇水玉2
リョウ「えっと・・お前のこと・・・。 まっ、前から好きだったんだけど！」

〇水玉2
リョウ「よ、よかったら、その・・・ お、俺と、つっ、つき、 つきあってくださーい！」

〇綺麗な会議室
リョウ「・・・こんな感じでやろうと思ってるんだけど、どうかな？」

〇綺麗な会議室
リョウ「オーディションの前に、ちょっと練習しておきたかったんだよね」

〇綺麗な会議室
リョウ「えっ・・・・？ 全然ダメ？」

〇綺麗な会議室
リョウ「どういうとこがダメなのか教えてよ。 オーディション本番の参考にするから」

〇綺麗な会議室
リョウ「せっかくのチャンスだから、女の人にウケるような告白を演じたいんだよね」

〇綺麗な会議室
リョウ「うん・・・ 声が震えたり、どもったりしたのは 反省してる」

〇綺麗な会議室
リョウ「今まで告白なんてしたことないから、 緊張しちゃったんだ。 オーディションでは気をつけるよ」

〇綺麗な会議室
リョウ「ほんとにないよ！ 今までそんな相手いなかったし」

〇綺麗な会議室
リョウ「あとは？ ふざけた感じがするって？ わかった、じゃあもっと本気でやるわ」

〇綺麗な会議室
リョウ「じゃあ、もう１回な」

〇幻想
リョウ「なあ・・・こっち見てよ。 俺の話を聞いて？」

〇幻想
リョウ「俺の気持ち・・・わかってる？ ずっとお前のことを見つめてたんだけど」

〇幻想
リョウ「好きなんだ。 他の誰にもおまえを取られたくない。 だから・・・」

〇幻想
リョウ「俺だけの恋人になってくれないか？」

〇綺麗な会議室
リョウ「・・・今度はどうだった？」

〇綺麗な会議室
リョウ「かなり良くなった？ ほんとに？よかった〜！」

〇綺麗な会議室
リョウ「今のはうまく気持ちこめられた気がする。 この調子で本番頑張るよ」

〇綺麗な会議室
リョウ「うん。協力ありがとね。 助かったよ。 明日、全力でやりきってくるよ」

〇綺麗な会議室
リョウ「うん、じゃあ、またね」

〇綺麗な会議室
リョウ「・・・ごめん。ちょっと待って！ ・・・行かないで」

〇綺麗な会議室
リョウ「今なら言える気がするから・・・ 聞いてもらえる？」

〇花模様
リョウ「ずっと、好きだったんだ。 お前のこと」

〇花模様
リョウ「目をそらさないで・・・ 俺の目をじっと見つめて、聞いてほしい」

〇花模様
リョウ「違うよ、これ、 オーディションの練習じゃなくて。 俺のほんとの気持ち」

〇花模様
リョウ「このオーディションの練習を手伝ってもらおうと思ったのも・・・」

〇花模様
リョウ「好きな人の前で、告白シーンを演じたら、 リアルになるかなと思って頼んだんだ」

〇花模様
リョウ「今の演技で感情たかぶってきて、 思わず告白しちゃったけど・・・ 迷惑だったら、ごめん」

〇花模様
リョウ「えっ・・・？ 迷惑じゃないって・・・？ うれしいって・・・？」

〇花模様
リョウ「ありがとう・・・。 俺も、うれしい」

〇花模様
リョウ「オーディションのおかげで、 やっと告白することができてよかった」

〇花模様
リョウ「なんか、心の底から パワーが湧いてくる感じがするよ」

〇綺麗な会議室
リョウ「よし！ じゃあ、もう一回オーディションの練習やろっかな！」

〇綺麗な会議室
リョウ「満足できるまでとことんやるよ！ 付き合ってくれるよね？」

〇綺麗な会議室
リョウ「ありがと！ じゃあ、始めるよ」

〇幻想2
リョウ「好きだよ・・・。 お前のことが、ほんっとに、大好き」

〇幻想2
リョウ「これからも、ず〜っと大好きだよ。 だから・・・俺のことも、ずっと大好きでいてください！」