歌、響け。

アーニャ

歌、響け。(脚本)

歌、響け。

アーニャ

今すぐ読む

歌、響け。
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇街中の道路
  あの日、あの場所で、
  俺の人生は変わった。

〇ネオン街
  俺はどこにでもいるフリーター。
  生まれてこの方、
  ”トクベツ”
  なんて思ったこともない。
  でも、譲れないモノがある。
  それは──

〇ライブハウスのステージ
  歌うこと──

〇コンビニのレジ
  普段は、コンビニでアルバイトをしている。
  この年になっても正社員にならない理由は、
  ただ一つ。
  夢があるから!!!
  夢の為なら、
  どんなことだって頑張れる
  そう信じていた
  あの時までは・・・

〇大衆居酒屋
マコト「遅れた!わりぃ!」
  この日はバンドの打ち上げがあって、
  いつものように仲間とワイワイ飲んでいた。
アイ「すみませ〜ん! 隣、いいですか?」
  大きな声でやって来た彼女は、アイ。
  これが俺とアイとの出逢いだった・・・
アイ「私、アイって言います! お兄さん達は何かのサークルですか?」
マコト「(そんなに若く見られたのか) アイさん!はじめまして! マコトって言います! 俺らはこう見えてバンドやってるんすよ!」
アイ「バンド?って何ですか?」
マコト「・・・アイさん、冗談で言ってます?」
アイ「すみません・・・ ”マジ”です・・・」
  アイさんは今時珍しく、
  音楽に疎いようだった。
アイ「・・・ある!」
マコト「へ?」
アイ「だから、ある!」
マコト「アイさん、だいぶ酔ってます?」
アイ「んもー! 興味あるって言ってるの!」
マコト「何にっすか!?」
アイ「だーかーらー! そのバンドとやらってやつ!」
マコト「へ?アイさん音楽好きなんすか!?」
アイ「ぶっちゃけよく分かんない。 でも、マコトくんがすること、 興味あるな〜♪」
  てな訳であれよあれよと話は進み、
  次のライブに来てくれることになったのだ!

〇ライブハウスの控室
バンドメンバー「今日、この前一緒に飲んだ子来るんだって?」
マコト「そう! アイさんって言うんだ♪」
バンドメンバー「マコトってばいつになく張り切っちゃって〜! さてはアイさんに惚れたな?」
マコト「ハハッ! そんなんじゃない。 そんなんじゃないんだ」

〇ライブハウスのステージ
アイ(わあ〜時間ギリギリになっちゃった・・・ マコトくん達って次で合ってるよね? うー緊張する・・・)

〇黒
アイ(!!! マコトくんの声!?)
マコト「今日は来てくれてありがとう! 精一杯歌うんで! どうか最後まで聴いてって下さい!」

〇ライブハウスのステージ
マコト「ジャジャジャーン!!!」
アイ「わああ!!! 凄い! かっこいい・・・!!!」

〇黒
アイ(凄い、凄い・・・! 身体が勝手に動き出す! 会場が一体となって、 響いて来る! 音楽って、凄い!!!)

〇大衆居酒屋
マコト「いやあ〜今日のライブも大成功! これもアイさんのお陰だよ〜!」
アイ「もー何あれ!!! 超かっこよかったよ〜! もう別人って感じで〜!」
マコト「ぶはっ! アイさんひでえ〜(笑) でも、良かったでしょ? 音楽」
アイ「うん!!! もーサイコーだったよ〜! マコトくんの声が聴こえた瞬間、 自然と涙が溢れたんだよね・・・」
マコト「あはっ! アイさん大袈裟〜(笑) って言いたいとこだけど 俺、あるんだ、自信」
マコト「音楽だけは、誰にも負けたくねえんだ!」

〇病院の廊下
「マコトくん!!!」
「お願い! 目を覚まして!!!」
マコト「ん・・・ ここ、は・・・?」
アイ「マ、マコトくん!!!」
  どうやら俺は、
  事故に遭い、
  病院に運ばれて手術を受けたらしい。
  らしい、というのも
  記憶がないんだ。
  自分が誰で、目の前で泣いている女性も何者なのか
  全く見当がつかない。

〇見晴らしのいい公園
アイ「私のせい、だよね。 家まで送ってくれる途中で、まさかあんなことになるなんて・・・」
子供たち「キャッキャ」
マコト「子供は無邪気でいいよな。 俺の気なんて知らねえで・・・」
アイ「マコトくん・・・」
子供たち「るるる〜らら〜♪」
マコト「『ルルル〜ララ〜♪』?」
マコト「そうか、そうだよ! 俺は音楽が大好きなんだ!」
アイ「マコトくん!思い出したのね・・・!?」
マコト「ああ・・・今、ハッキリと思い出した。 アイさんが好きなことも!!!」
アイ「え!?」
マコト「俺の歌聴いて、泣いてくれただろ? そん時グッと来ちゃって・・・」
アイ「うええええ・・・」
マコト「どうした? どこか痛むのか!?」
アイ「嬉し泣きだよ、ばか」
  俺は、この時気付かされた。
  音楽の持つパワーの偉大さを。
  そして、アイさんに対する想いの尊さも──
  時間は決して戻らない。
  なら、
  ここからまた始めればいいじゃないか!

コメント

  • 音楽って自分の気持ちそのものだったりしますよね。
    彼も記憶を失いながらも、音楽で記憶を取り戻せて良かったです。
    アイさんへの気持ちも…。

  • アーニャ様と同じように、私も音楽がそばにいるような生活をしておりました。
    音楽って、何気なく聞いているけれど、その時の五感や感情をインプットしてくれるんですよね。私自身、懐かしい音楽を聴いて突然涙が溢れだした経験があるので、このお話のように記憶を思い出すきっかけになる、というのも納得です。
    彼が夢を叶えられますように。そして彼女と幸せになれますように。

  • 時間は決して戻らない!いい響きです。夢に向かって頑張っている人は沢山います。その夢が叶わなくても時間は戻りません。前に進むしかないことを改めて気付かされました。

コメントをもっと見る(5件)

ページTOPへ