〇チェック
　　小さい頃から僕はモテてた。
　　そして女のコ大好きな僕はこう思っていた。　
　　　　絶対に・・・。
　　　　　　　　医者になるぞと
　　そしていつか周り中を巻き込む癒やし系の女のコをお嫁さんにしたいと思った。
　　一期一会を　　　　　　　　　　
　　　　大事にして

〇病院の診察室
　　そして、あれから、ん十年。
　　　６年の大学を出てから医者になった僕は・・・
　　　　産婦人科に配属になった。
蒼井優「よりによって産婦人科。 　勘弁してくれよ・・・」
看護師「先生・・・」
蒼井優「次の方どうぞ」
由美「先生、あそこが痒い。 　お願い〜。 　　　　どうにかして」
蒼井優「・・・気持ち悪い。 　　　大丈夫ですか？ 今日は旦那さんは？」
由美「誰が旦那かわからないの」
蒼井優「えぇ。それは・・・ 　まあ無理せずに」
由美「じゃあね。頑張って」
看護師「・・・」
蒼井優「じゃあ次の方どうぞ」
川野林檎「・・・ふぅ」
蒼井優「どうしました？」
川野林檎「ちょっと落ち込んでいて。 　先生、赤ちゃんどうしても産まなきゃいけませんよね？」
蒼井優「何言ってるんですか？ もう臨月になるんですよ。確か仕事は休んでるんでしたよね？」
川野林檎「はい。 だけど急に仕事の事が気になって不安になって仕方ないんです」
蒼井優「だから赤ちゃんは産みたくないと？」
蒼井優「そんなこと言ったら赤ちゃん可愛そうですよ。 　あ、ほら。動いた」
川野林檎「!」
蒼井優「赤ちゃんも不安なんですよ。僕は大丈夫なのかな。いきていけるかなって仕事を心配するのは赤ちゃんが疑問を思ってる時なんです」
蒼井優「お腹の中で僕を心配してと言ってる時なんです」
蒼井優「早くママに会いたいなって。だからそんなこといわないで下さい。もう少しですから。毎日いい子いい子して産まれる赤ちゃんの顔」
蒼井優「みたいでしょ・・・。愛情いっぱいかけて産まれた子は一生懸命生きる子多いですよ。汗いっぱいかくこがうまれますよ」
川野林檎「先生・・・」
看護師「さあ、次行きますよ」
相田友「こんにちは・・・」
蒼井優「高校生・・・」
看護師「・・・」
蒼井優「どうしましたか？」
相田友「うっうっうっ」

〇応接室
看護師「友ちゃん泣いてましたね」
蒼井優「産んだあとの事をあんなに考えて偉いよ。確か旦那さんが工場で働いているんだけ？」
看護師「そうです。だから自分も働かなきゃって・・・不安になってるみたいです。今度、旦那さん連れてきてねって言っておきました」
蒼井優「ねぇ・・・」
看護師「・・・」

〇病院の診察室
蒼井優「お早う」
相田友「えっ、先生。なんで着物を・・・」
悠「お早うございます。今日はよろしくお願いします」
蒼井優「一期一会と思ってね・・・君達に会わせたい人がいるんだ。入ってきて」
由美「お早う。何着物着てるの？」
相田友「ギャル？」

〇病院の診察室
由美「成るほど、友ちゃんと私の仲を取り持つ為に着物着たって訳ね。安心してよ。私はそんながっついてないわよ」
蒼井優「いや。まあ着物で着たらお互いリラックスして好印象持てるかなと思ったんだ。着物は一期一会の嗜みだからね」
相田友「嗜み。味ですか？」
蒼井優「お互い僕の着物見てどう思った？」
相田友「シックで似合ってるなって」
由美「私みたいに色ぽいなって」
蒼井優「じゃあそれが僕か普通の学校だったらお互いリラックスしてた？」
由美「系統が違うわねって」
相田友「話しあうかなって。でも先生が着物着てきたお蔭で調和とれていい感じに・・・」
蒼井優「そういう事。 という事で本題に戻ろうか」
相田友「そうですね」
由美「という訳で・・・だから、こんなことがあったの。だから・・・」
由美「分かった。そういう事よ 　私一人で３人の子供の面倒見てるのよ。だけど早々お金かからないわよ。だから安心して家事業しなさい」
由美「じゃあ私はこれで。 　今度デートしてね」
相田友「・・・」
由美「よければこれ・・・。ライン渡しとくわ。仲良くしてね」
蒼井優「分かった？ あまり無理しなくていいんだよ」
蒼井優「お金の事より家族の事赤ちゃんの事だよ。赤ちゃんは繊細だからね。全部心が通じるよ」
蒼井優「友ちゃんの頑張ってる姿を見て育つんだよ？頑張ってる分伝わるんだ。素敵だと思わない？周りのお母さん達に負けないよう」
蒼井優「少しずつゆっくる進めば良いよ」
相田友「先生。・・・ありがとうございます。少しは優しい気持ちになれました」
悠「ありがとうございます」
看護師「・・・」
看護師「先生赤ちゃんが産まれそうです。早く」

〇手術室
看護師「川野さん大丈夫ですか？」
蒼井優「じゃあ始めようか」
川野林檎「う、産まれそう」
看護師「がんばって」
蒼井優「大丈夫ですよ」
川野林檎「はあはあはあ」
蒼井優「もう少し」
川野林檎「はああぁあぁああああ」
蒼井優「もう少しで立ち上がるよ」

〇幻想2
赤ちゃん「んぎゃあ、んぎやあ。んかあ。よんぎゃあ」
看護師「はい、産まれましたよ」
蒼井優「おめでとうございます。元気な女のコです」
川野林檎「あかちゃ・・・ん・・・かわ・・・い・・・い」
看護師「良かったですね」
蒼井優「名前は何にします？」
川野林檎「・・・」
川野林檎「先生ありがとうございます」
蒼井優「・・・」

〇白
看護師「先生、川野さんの赤ちゃんの名前かわいいですよ。あずきちゃんですって」
蒼井優「かわいいね。林檎に小豆かいいね」
看護師「そういえば先生の名前は優でしたよね。 　　どういう由来で？」
蒼井優「僕はただ頭が良くなるとかそんなんだよ」
看護師「因みに女の子ではどんな名前が好きですか？」
蒼井優「・・・美和かな」
看護師「答えるのが早いですね？」
蒼井優「ああ。うん。 和を大事にして花を咲かせるみたいな。いいだろ、そこら一変、春風が吹いているんだ。癒やされるよ」
由美「ごめんね。迷惑かけて」
林美和「大丈夫だよ」
由美「今日は美和のお陰で温和に過ごせそう。ありがとう」
林美和「そをなことないよ。役にたててよかったよ」
　　──今日、誰かに恋をする。
　　　　　一期一会？
　　　　　　　　君との出遭い。
　　　　　　始まり──
蒼井優「こんにちは・・・」
蒼井優「一緒に初聲話してみませんか？」
林美和「・・・」