異世界ベースボール ~フワッとしか知らなかったので、なんだかおかしなルールになりました~

アーム・ザ・コニー・ロト男

第二話『空飛ぶ魔女が言うには、私は【神の御使い】であるらしい』(脚本)

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〇森の中
  ピカッ
マコ「・・・・・・」
マコ「本当にワープしたし。 マジで違う世界なの、ここ?」
マコ「えっと、それでなんだっけ? 私はなんだか困っているこの国を救わないといけないって話だけど・・・・・・」
マコ「・・・・・・ここ、どこ?」
  ガサガサ
マコ「うん? なんの音?」
ゴブリンA「ギャッ」
マコ「ぎゃー! なんか出た!」
ゴブリンA「ギギャッ、ギギッ (訳:おや、人間の嬢ちゃんがこんな所で珍しい)」
マコ「なんか、ぎぎゃぎぎゃ、言ってる!」
ゴブリンB「ギギャ (訳:おう、どうした?)」
マコ「なんか増えたし!」
ゴブリンA「ギギャ、ギギギッ (訳:どうやら迷子か何からしいんだが、何騒いでんだ、この嬢ちゃん?)」
ゴブリンB「ギギャ、ギギャ (訳:俺たちの言葉が分からないんじゃねぇか?)」
マコ「怖い怖い怖い、無理無理、誰か助けてぇ~!」
ゴブリンA「ギャ、ギギギャ (訳:おいおい、落ち着けって。この国に悪いヤツはいないから安心・・・・・・)」
  ひゅー、ドカーン
マコ「なんか飛んできて爆発したー!」
ドロシー「はい、そこ。女の子を囲んでなに悪いことしているのかしら?」
ゴブリンA「ギギャ、ギギャ (訳:おいおい、誤解だ! 俺たちは困っていそうだったから声を掛けただけだ!)」
ゴブリンB「ギギギャ、ギャッギャッギャ (訳:そうだそうだ! 女神に誓ってそんなことしねぇよ!)」
ドロシー「あら、そうだったの。なら後の事は私に任せてちょうだい」
ゴブリンA「ギギャ、ギギッ (訳:分かったよ。まったく怖い魔女だぜ)」
ドロシー「もう大丈夫だから。隠れてないで出てきて」
マコ「・・・・・・」
ドロシー「どうも♪」
マコ「・・・・・・箒に乗って空飛んでるし。 しかもさっき、火の玉をぶっ放したし」
ドロシー「そりゃ私、魔女だから。 名前はドロシーっていうの」
マコ「えっと、その。 さっきの変なのは、なに?」
ドロシー「ゴブリンのこと?」
マコ「悪いヤツら、だったんだよね?」
ドロシー「・・・・・・」
ドロシー「うん、そうよ。あなたをどう食べるか相談してたのよ。だから私が追い払って助けたの」
マコ「そっか。ありがとう、ドロシーさん」
ドロシー「ドロシーでいいわよ。堅苦しいのは嫌いなの。ところであなたのお名前は?」
マコ「マコだよ」
ドロシー「マコはこんなところで何をしているの?」
マコ「何をしていると聞かれても、自分がなぜここにいるのか、正直私にも分からないんだよね」
ドロシー「なんだか哲学的ね。というか、率直に聞いちゃうけど・・・・・」
ドロシー「あなたってこの世界の人間じゃないでしょ」
マコ「! な、なぜ、それを!?」
ドロシー「そして、その正体はズバリ、女神によって送り込まれた異世界人である!」
マコ「初対面でそこまで見抜くとは! 何者ですか、お姉さん!」
ドロシー「あー、やっぱりそうか。実はね、この国の王女様にお告げがあったのよ。『神の御使いがこの森に現れる』ってね」
ドロシー「私はこのユグド聖国の雇われ魔女でね。あなたを見つけて連れてくるように命令があったのよ」
マコ「じゃあ、ドロシーはいい魔女なんだね」
ドロシー「ええ、そうよ。私はとってもいい魔女よ」
ドロシー「ちなみになんだけど、マコの身体のどこかに女神に付けられた印ってある?」
マコ「もしかして、このお腹のヤツ?」
ドロシー「そうそう、それそれ。うん、間違いなく本物の【神の御使い】ね」
マコ「その神の御使いって私のことだよね?」
ドロシー「ええ、そうよ。神々が遣わした【彼の地】の住人。まあ、こんな所で立ち話もなんだし、お城まで送るから、私の後ろに乗って」
マコ「この箒で行くの?」
ドロシー「歩きたいの? だったら私は付き合わないわよ、面倒だから。ちなみにこの辺りにはさっきのゴブリンみたいのしかいないから」
マコ「乗せてください、お願いします。こんな所に一人で放り出されて途方にくれていたんです」
ドロシー「素直でよろしい。はい、乗って乗って。準備オッケー? それじゃ出発」
マコ「うわっ、本当に飛んでるぅぅぅぅぅ!」

〇古い洋館
  ぎゃあぎゃあぎゃあ
マコ「・・・・・・えっ、ここがお城なの? どう見ても郊外にある怪しい廃墟にしか見えないんだけど?」
ドロシー「そうね。ここは見たまんまの怪しい廃墟よ。お城に行く前にマコに会ってもらいたい人がいてね」
マコ「あれ? すっごく嫌な予感するんですけど」

〇洋館の玄関ホール
ドロシー「レヴィリック、連れてきたわよ」
レヴィリック「来たか」
マコ「なんか如何にも怪しい男キタ!」
レヴィリック「誰が怪しい男だ」
マコ「えっ? もしかして私、騙された? 実はドロシーって悪い魔女で、私をこの怪しい男に売り飛ばすみたいな!?」
ドロシー「ふっふっふっ、ちょーっと気付くのが遅かったわね、マコ」
マコ「マジで!」
ドロシー「嘘よ、冗談」
マコ「もう驚かさないでよ」
ドロシー「というのも冗談」
マコ「どっちよ!」
ドロシー「さーて、どっちでしょう♪」
レヴィリック「・・・・・・おい、ドロシー。本当にこのアホっぽいのが神の御使いなのか?」
ドロシー「本人はそう言っているわね」
レヴィリック「だが女だぞ」
ドロシー「まさかよね。私も完全に予想外だったわ」
レヴィリック「偽物なんじゃないか?」
マコ「はい! 私は偽物です! なので帰ります!」
ドロシー「はいはい、逃げないでマコ。 ちょっとお腹の印を見せてね」
マコ「ぎゃああ、服を捲し上げないで!」
レヴィリック「・・・・・御使いの御印。確かに本物だな」
マコ「エッチなことされるぅぅぅ! おっぱい魔女と怪しい男に手籠めにされるぅぅぅ!」
レヴィリック「誰がするか! それに俺は怪しくない! 俺はこの国の宰相だ!」
マコ「? さいしょう?」
ドロシー「王女の次に偉い人で、この国を事実上仕切っているナンバー2ってところね」
マコ「漫画とかにある王国の大臣みたいなヤツか。・・・・・・えっ、でも若くない? それに禿げてないし、ちょび髭も生えてないし」
レヴィリック「どういう偏見だ? ・・・・・まあいい。御使いの女、お前には色々と聞くことがある」
レヴィリック「俺の質問に正直に答えてもらう。もし嘘を吐いたらどうなるか分かっているな?」
マコ「元の世界に返されるとか?」
レヴィリック「信用できない輩と判断して、即刻、首を刎ねて始末する」
マコ「極刑!」
レヴィリック「まず名前は?」
マコ「・・・・・・マコ。 神谷真心(かみや まこ)」
レヴィリック「年齢は?」
マコ「17歳。高校二年生」
レヴィリック「コウコウ? よくわからんが、17歳ということはユニファ王女と同じ年か」
レヴィリック「・・・・・・それで? なぜ女神に選ばれた?」
マコ「なぜと言われても、元の世界でちょっと死んじゃって魂になって飛んでいたところを、ふわふわ系の女神さんに声を掛けられて」
マコ「『ちょっとお願いしたいことがって』『人助けしてもらえませんか?』って、能力を与えられて、あの森の放り出されました」
レヴィリック「・・・・・・ちょっと死んじゃったって、随分と軽いノリだな」
マコ「今更済んだことを重たく話してもしょうがないじゃん」
レヴィリック「女神からの見返りは?」
マコ「見返り? そういえば、何かお礼してくれるみたいなことを言っていたけど、あんまり気にしなかったな」
レヴィリック「それで引き受けたのか?」
マコ「本当に困っているみたいだったし、それにほら、死んだ直後って、『もっといいことしとけばよかったな~』ってなるじゃん」
マコ「だから『うん、いいよ』って、引き受けっちゃったんだよね、あはは♪」
レヴィリック「・・・・・・頭が足りない使えなさそうな女だな」
マコ「あーっ、今失礼なこと言った!」
レヴィリック「それで? お前は何ができる? 女神からどんな能力を授かった?」
マコ「なんか他の人の能力をコピーできるんだって」
レヴィリック「こぴー?」
ドロシー「真似る、って意味ね。 なんでもマネできるの?」
マコ「らしいよ。剣の腕前とか、魔法とか。まだやったことないから詳しく分からないけど」
レヴィリック「なるほど。なかなか使えそうな能力だ。 利用価値は十分にあるな」
レヴィリック「・・・・・・まあいいだろう。これまでの御使いとは違い、女でしかも自己中心的な危険思想の持ち主でもないアホのようだしな」
ドロシー「良かったわね、マコ。 どうやら信頼されたみたいよ」
マコ「いや、今のコメントのどこにも信頼はなかったよね? ただメッチャ悪口言われだけだよね?」
マコ「というか、なんだか警戒されているけど、もし私が男だったり碌なヤツじゃなかったりしたらどうなってたの?」
レヴィリック「必要ならば去勢するか、最悪、始末することも考えていた」
マコ「なんでよ! 私って一応、助っ人なんでしょ! 歓迎されない、普通!?」
ドロシー「そうなんだけど。歴代の神の御使いに色々と問題あってね。まあ、それについては追々話すわ」
ドロシー「それじゃ行きましょうか。今度こそ、ユグド聖国のお城で、正真正銘の王女様に会ってもらうから」

〇謁見の間
  ユグド聖国王城・謁見の間
怖そうなメイド「(じーーーーーーーーっ)」
マコ「ドロシー。あのメイドさん、めっちゃ私のこと睨んでない? というかなんだか怖くて背筋が寒くなっているんだけど?」
ドロシー「それは殺気が籠った視線を向けられているからね。彼女はメイド長のヒルダ。大丈夫、変なことしなければ危険はないから」
マコ「えっ、メイドさんに殺気とか危険とかあるの?」
レヴィリック「静粛に! ユニファ王女殿下の御成りである!」
ユニファ王女「初めましてマコ様。私はこのユグド聖国の王女・ユニファと申します」
  To be continue

次のエピソード:第三話『失礼な宰相が超警戒、神の御使いはかなりヤバイ奴らしい』

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