まごころを貴方に

在ミグ

まごころを貴方に(脚本)

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〇幼稚園
アイ「マコトくん、わたしたち、」
アイ「おおきくなったら、けっこんしようね」
マコト「うん。けっこんしようね」
マコト「ぼくが、しあわせにしてあげる」
  他愛もない会話
  幼いからできる約束
  でも現実はそこまで簡単じゃない

〇都会のカフェ
アイ「浮気・・・・・・ してたの?」
彼氏「ちげーよ」
彼氏「つーか浮気相手はお前の方だから」
アイ「酷い・・・・・・」
彼氏「そーゆーワケだから」
アイ「あ・・・・・・」

〇店の入口
  なんで男って浮気するの?
  なんでウソばっかりつくの?
  最悪
  ムカつく!
  うほ! イケメン発見!
  うはぁ〜たまりませんなぁ〜
  ってどっかで見たことある様な・・・・・・
アイ「あれ、マコト・・・・・・ 君?」
マコト「ん?」
マコト「え? アイ・・・・・・ ちゃん?」
アイ「あーやっぱりそうだ」
アイ「うわー超久しぶりじゃん」
  何年振りだろう
  中学卒業して以来?
  てか失恋直後に初恋の人と再会するなんて・・・・・・
  運命感じちゃってもイイっすか?
アイ「・・・・・・どしたの? 元気ないね?」
アイ「あー、彼女にフられたとか?」
  私じゃあるまいし、そんなワケないか
マコト「え・・・・・・」
  え?
アイ「お? マジ? ごめん・・・・・・」
マコト「いいよ・・・・・・ 別に・・・・・・」
アイ「あ? ちょっ・・・・・・  マコトくぅん!」

〇黒
  やべぇ
  やらかした
  あんなイケメンでもフラれる事あるんだ
アイ「・・・・・・」
  最低だな私
  失恋の痛みはよく知ってる筈なのに
  謝らないと
  ついでに愚痴でも聞いてあげよう
  どっちかっていうと、私の方が愚痴りそうだけど・・・・・・
  久しぶりに会ったんだし、色んな話がしたい
  そしたら少しは元気出るかな?

〇一戸建て
  ピンポーン・・・・・・
アイ「・・・・・・」
  留守なのかな?
  学校? それとも仕事?
  いやいや、失恋直後だぞ。そんな気力があるとは思えない
  私ならふて寝する。そしてドツボにハマる
  アカン。ダメなパティーンのやつや!
アイ「起きろ!」
  ピンポンピンポンピポピポピポピポピポピポピポピポ・・・・・・

〇シックな玄関
アイ「やっほー」
マコト「あ、アイちゃん?」
マコト「どうしたの? こんな朝早く・・・・・・」
アイ「いや、もう夕方だけど・・・・・・」
アイ「どんだけ爆睡してたの・・・・・・」
マコト「ああ、えっと・・・・・・」
アイ「まあいいや。入っていい?」
アイ「もう入ってるけど」
マコト「いや、ちょっと・・・・・・」
  ちょっと強引だったかな?
  でもいいよね?

〇一人部屋
アイ「うわぁ・・・・・・ マコト君の部屋入るの、めっちゃ久しぶり〜」
アイ「あんま変わってない?」
マコト「何しに来たの?」
アイ「ん? いや昨日会って元気ないなー、と思って」
マコト「そりゃ彼女にフられたんだから、元気なんかないよ」
マコト「笑いに来たの?」
マコト「それか慰めに来てくれた?」
  いじけモード。こりゃ重症だ
アイ「どっちがいい?」
アイ「愚痴なら聞くよ?」
アイ「話したらスッキリすると思うし」
マコト「じゃあ・・・・・・」
  ふと、マコト君の目の色が変わった気がした
アイ「え?」
  ケダモノみたいな目
  一瞬、何をされたのかわからなかった。
  ・・・・・・イヤ!
マコト「っ痛・・・・・・」
アイ「サイテー・・・・・・」
マコト「・・・・・・」

〇黒
  反射的に殴ってしまった
  でも流石に酷い
  あんまりだよ
  そりゃ、からかった私も悪かったよ?
  でもマコト君があんな事するなんて・・・・・・
アイ「・・・・・・」
  違う
  多分慰めて欲しかったのは私の方だ
  寂しくて
  どこかで期待していて
  それなのに・・・・・・
  ズルい女だ
  あんな昔の約束、覚えてる筈ないのに
  マコト君だったら私を裏切らない?
  何を言っても怒らない?
  そんな風に都合良く思っていた
マコト「ぼくが、しあわせにしてあげる」
  ダメ
  幸せにしてもらおうなんて、おこがましい
  私はそんな女じゃない
マコト「この間はごめん」
  違う。謝るのは私の方
  ちゃんと言わなきゃ
アイ「今から会えない?」
マコト「わかった。行く」
  いつまでも思い出に甘えていたらダメ
  さようなら
  私の初恋

〇玄関内
マコト「・・・・・・」
アイ「・・・・・・入って」
マコト「いや、でも・・・・・・」
アイ「いいから」

〇女の子の一人部屋
マコト「・・・・・・」
アイ「・・・・・・」
  空気が重い
  でも言わなきゃ
「・・・・・・」
「ごめんなさい!!」
「え?」
マコト「何でアイちゃんが謝るんだよ・・・・・・」
アイ「マコト君こそ・・・・・・」
マコト「だって、俺はアイちゃんに酷い事を・・・・・・」
アイ「私だって軽率な事言って・・・・・・」
「・・・・・・」
「ぷ・・・・・・」
  それから、私達はお互いの事を確かめ合った
  私の元カレの事
  マコト君の元カノの事
  そして
  二人の初恋の事
アイ「マコト君・・・・・・」
アイ「好き」
  始めからこうすればよかったんだ
  随分遠回りしちゃった
マコト「お、俺も・・・・・・」
アイ「ダメ。ちゃんと言って」
マコト「あ、アイ・・・・・・ ちゃん・・・・・・」
マコト「・・・・・・愛してる」
アイ「おっ・・・・・・」
  直球どストレート!
マコト「世界で一番愛してるよ!」
アイ「おひょおぉ・・・・・・」
  ストラーイク!
マコト「俺、アイちゃんじゃなきゃ、ダメみたいだ」
  あかん!
マコト「ずっとそばにいてほしい」
  それはあかんやつやでぇ!
マコト「結婚してください」
アイ「ええええ!? それは気が早いよぉ〜」
マコト「でも幼稚園の時、約束したじゃん」
アイ「覚えてたの!?」
マコト「もちろん」
アイ「ウソ・・・・・・」
マコト「嘘じゃない。ずっとアイちゃんの事が好きだった」
マコト「もうどこにも行かないで」
マコト「好きだ」
マコト「大好きだ!」
アイ「あっ・・・・・・」
  マコト君大暴走
  もしかしたら、ただの勢い?
  またウソ?
  でも今度はイヤじゃない
  貴方の心は受け取ったから
  この人になら、騙されてもいい
  そう思えたから。

コメント

  • フラれたりふったり、カップルの別れる要因は様々だと思いますが、せいせいした気分になることはあんまりないですよね。
    誰かに慰められたい、寂しいって気持ち、とてもわかりました。

  • アイちゃんおもしろいですね。
    こんなおもしろくてかわいい子がなんでふられるんだろう?って思いました。
    でも、そのおかげで再会できたので、結果オーライですね!

  • やっぱり、裏設定を見た方が、本編に深みが出ますよね!
    好きな人に素直になれず、茶化したり誤魔化したりしてしまう所に共感しました!

    異性になり切る難しさよく分かります…。
    素敵な物語をありがとうございました😊

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