決戦の日(脚本)
〇タクシーの後部座席
ヒマ「・・・」
モモ「・・・」
マリン「・・・」
この日はさすがにいつもと違い、空気が重く張り詰めていた
〇店の休憩室
監督「いよいよ決勝だな」
アヤメ「・・・はい」
コノハ(人・・・ 人・・・)
監督「おぉぉい大丈夫か!? みんな、固いぞ!笑顔、笑顔!」
ヒマ「集中してるんですよ! あー、サビの振り難しいんだよなぁ」
リハーサル入りまーす!
皆様スタジオに移動してください!
モモ「いってきます」
監督「おもいっきり、楽しんでこい!」
〇ホールの舞台袖
ディレクター「それでは、今日の流れを確認します」
ディレクター「まずは各グループ課題曲を歌って、点数発表があります」
ディレクター「その後、点数の低かったグループからオリジナル曲を歌ってもらいます」
ディレクター「合計点が一番高かったグループが優勝です。 結果発表はエンディングで行います」
それでは、本番いきまーす!
「Pass☆Tell」さん、準備お願いします
モモ「ねっ、円陣組もうよ!」
アヤメ「いや〜モモちん・・・もうちょっと可愛い感じにしようよ。アイドルなんだからさ」
コノハ「こんなこともあろうかと、ハチマキを作ってきました。 日頃の感謝を綴ったメッセージ入りです」
マリン「えっ、頭に巻くの!?」
ヒマ「いやいや!さすがにこの格好には!! でもせっかくだから、見えないとこに巻いとくわ。コノハありがとうね」
MC「ははっ、ほんとにみんな仲が良いんですねー」
MC「それでは「Pass☆Tell」の皆様、課題曲「android」をどうぞ!」
モモ「〜♪」
マリン「〜♪」
ヒマ「〜♪」
コノハ「〜♪」
アヤメ「〜♪」
〇ホールの舞台袖
モモ「ふぅ〜、緊張したねぇ!」
アヤメ「いい感じだったんじゃない!?」
MC「それでは、点数の発表です! 点数は、各審査員が10点満点で評価し、合計で決まります」
MC「8点、9点、7点、7点、8点 合計39点です!」
──カット!
お疲れさまでしたー。「Pass☆Tell」さんはしばらく楽屋で待機していてください
〇店の休憩室
9点、10点、7点、6点、10点
合計42点!
現状トップとなりました!
ヒマ「2位発進かー」
モモ「そんなに点数離れなくて良かったね」
マリン「オリジナル曲の方が、いっぱい練習したもんね!」
「Pass☆Tell」さん、準備お願いしまーす!
〇ホールの舞台袖
アヤメ「・・・よしっ、いいステージにするぞ!」
ヒマ「デビューまであと一歩・・・ 負けないんだから!!」
マリン「今までの練習の成果、出し切ろうね」
コノハ「頑張りましょう」
モモ「さぁ、いこーか!」
MC「続いて、先ほどの課題曲は39点で2位につけている「Pass☆Tell」の登場です」
MC「オリジナル曲は「Good Morning Tea」 それでは、どうぞ!」
モモ「〜♪」
マリン「〜♪」
ヒマ「〜♪」
コノハ「〜♪」
〇ホールの舞台袖
MC「素晴らしいパフォーマンスでしたね! 「Pass☆Tell」の皆様ありがとうございました!」
──カット!
アヤメ「あぁーーーっ、肩の荷が下りた!!」
マリン「わー・・・ま、まだ足震えてる」
コノハ「歌い切りましたね!!」
「Pass☆Tell」の皆様は、エンディングの収録まで楽屋でお待ちください
〇テレビスタジオ
ヒマ「・・・やっぱり、ほんとに最後まで、結果知らされないんだ」
アヤメ「あーさすがに緊張するっ!!」
エンディングの収録入りまーす!
皆様所定の位置に移動してください!
MC「「アイドルstruggle」シーズン3 いよいよ、デビューするグループが決まります!!」
MC「今回も、どのグループも個性があって魅力的でした!」
MC「3ヶ月間厳しい練習を重ね、一人一人の成長がめざましかったですね」
MC「それでは、「アイドルstruggle」シーズン3 優勝グループを発表します!!」
やったーーー!!!
そう叫んだのは、私たちの隣のグループだった
モモ「──っ」
ヒマ「うそ・・・」
マリン「あ・・・」
コノハ「そんな・・・」
アヤメ「くぅ〜〜〜っ」
監督「・・・・・・」